【実録】ストレスが消えていく…!運動不足女子が「キックボクシングジム」に1か月通ったら…メンタル効果が想像以上だった話

女優さんやモデルさんがボディメイクの一環として取り入れていることから、ここ数年で女性の間でもキックボクシングジムがブーム。SNSなどでキック女子を見るたびに「やってみたいかも」と思う一方で、「男性ばかりで荒々しいイメージ」「ケガしそうで怖い」「そもそもスポーツ経験ないし…」と、一歩を踏み出せない人も多いのではないでしょうか?

フィットネス目的でのキックボクシングは、有酸素運動+無酸素運動を同時にこなせる、いわゆるZ世代的に“タイパのいい”スポーツ。ステップでリズミカルに動きながら、パンチやキックで瞬発的に全身を使うことで「脂肪燃焼」「引き締め」を同時に実現。さらに思い切り打つことで感情を開放し「ストレス発散」効果も期待できます。

私・ライターMが本格的に運動をしていたのは、高校時代の部活動まで。社会人になってからはデスクワークなどでますます活動量が減り、気づけば慢性的な肩・首のコリや体の重さが日々のパフォーマンスを低下させていました。「健康って、思っていた以上に大事…!」と痛感し、まずは体力づくり兼ダイエットのためにジム入会を一念発起。

一般的なスポーツジムも検討しましたが、果たして続くだろうか…? マシンに向かって黙々とトレーニングする自分の姿が想像できず、「三日坊主コースだ」と確信。もともと体を動かすのは嫌いじゃないけれど、どうせなら楽しく続けられるものがいい。そんな中で、キックボクシングならトレーナーさんがしっかり教えてくれるし、何よりストレス解消になりそう! そう思い、通ってみることにしました。

実際に入会してみたら、イメージと全然違った

入会した都内のキックボクシングジムにはさまざまなプランがありますが、私が選んだのは月額1万ちょっとでグループレッスンに通い放題のプラン。平日は夜22時まで、そして休日も営業しているのでライフスタイルに合わせて通えます。学生、主婦、会社員とさまざまな世代の会員さんと一緒に汗を流し、自然と顔見知りになるアットホームな雰囲気。女性何人かに入会したきっかけを聞くと「運動不足解消」「ダイエットのため」「ボディメイク感覚」、そしてやはり「ストレス発散!!」という声も多くありました。

トレーナーは皆さん長年格闘技を続けているベテラン揃いで、中には現役プロもいます。…と聞くと少し怖そうに思えるかもしれませんが、実際はとっても穏やかな人ばかり。「え、本当に格闘技やってるの?」と思うほど優しく丁寧に基礎から教えてくれるので、初心者でも安心して参加できます(でも、体つきやスタミナはやっぱり本物!)。

もちろん、倒れるまで追い込むようなスパルタ指導はありません。むしろ初心者には「無理せず、自分のペースでOK!」と励ましてくれる感じです。慣れてくると「もっともっと」「ペース落ちてますよ!」などのアドバイスが飛んできてキツさもありますが、ある程度の負荷がなければダイエット効果も得られないし筋肉もつかないもの。

さて、そんな私が約1か月間キックボクシングに通ってみて起きた、体と心の変化とは? ここからは【1週目〜4週目】にわけてリアルにレポートします。


【1周目】筋肉痛で撃沈。でも心は晴れやか

最初の週は2日通いましたが、とにかく未知の世界。ストレッチから始まり、基本のフォーム練習、ミット打ち、サンドバッグ、筋トレと全身フル稼働。運動不足だった体にはかなりハードで、パンチで腕が思うように伸びず、キックでは脚もなかなか上がりません。私は「ペチッ、ペチッ」という頼りない音しか出ないのに対し、周りの会員さんが「パン!」と爽快な音を響かせながらパンチやキックをするたびに「いいな…絶対ストレス飛ぶやつ…」なんて羨ましさMAX。

もちろん、未経験で最初からうまくできる人はほとんどいません。トレーナーさんが丁寧にフォームを見ながらアドバイスをくれるので、やる気スイッチは常にONの状態。大人になると褒められる機会はめっきり減りますが、「そうそう、それです!」と少しの上達を認めてもらえる瞬間はやっぱり嬉しいものです。さらに、久しぶりに感じる“本気で運動しいている”感も心地よく、気づけば夢中で体を動かしていました。

案の定、3日ほど全身筋肉痛。特に腕まわり・太もも・お尻が悲鳴をあげていて、階段を下りるのも一苦労。「普段どれだけ体を使っていなかったんだろう…」と痛感しました。でもこの筋肉痛こそ、くびれやヒップアップに効いている証拠と思うと、ちょっと嬉しくて誇らしい気分に。

そして1周目のいちばんの変化は、打ったり蹴ったり、汗をかいたりすることで頭の中のモヤモヤがスッと晴れていったこと。デスクワークで凝り固まった体だけでなく、心まで軽くなるのが新鮮でした。その日の夜はぐっすり眠れ、翌朝は久しぶりにスッキリ目覚められたのも嬉しい収穫です。

まだフォームもぎこちない状態ですが、普通のジムやフィットネスよりも楽しく部活のような熱気もあって飽きずに続けられそうだし、終わったあとの爽快感は想像以上。「週2〜3回なら継続できるかも」―そう前向きに思えた1週目でした。

【2週目】体が順応&“打つ快感”をつかみ始めた

2週目(通算3~5回目)に入ると、レッスンの大まかな流れが分かってきました。今まで正しいフォームを保つだけで精一杯だったのに、この頃には完璧とはほど遠いけれど、頭でイメージした動きがなんとなく体に馴染んできた感じ。

「あ、これかも」とパンチやキックの“打つ感覚”がつながる瞬間が増えてきて、キックのときに軸足の回転と腰のひねりを意識すると、10発に1発くらいの割合で「パンッ!」と気持ちのいい音が響くようになりました。このときのスカッと感といったらもう格別。思わず笑みがこぼれるほど清々しい。トレーナーさんからも「コツつかんできましたね」「力強くなってますよ」と言われ、思わず心の中でガッツポーズ。

とはいえ、ワンツー→ミドルキックなどのコンビネーションを初めて教わったときは、頭では分かっているのに体がついていかず、右と左を間違えることもしばしば。それでも「大丈夫、最初はみんなそうですよ!」と笑いながら教えてくれるトレーナーさんや会員さんの雰囲気に、失敗を恐れず挑戦できました。
まだまだ“超初心者から初心者レベルになった段階”といったところです。

練習後はやっぱり腕やお尻のあたりが筋肉痛。でも、体力が戻ってきたのか初週ほどの激しい痛みはなくなり、そのぶん動きが大きくなって汗の量は倍増! レッスン後の爽快感がクセになって、仕事帰りにジムへ行くと「今日も頑張った!」という達成感が残るようになりました。同時に、他の会員さんとも挨拶や会話を交わすことも増えて、少しずつ“居場所”としての心地よさも感じはじめた2週目。

そして驚いたのが、朝起きたときに脚が軽く感じるようになり「むくみが取れたのかも?」と、ちょっと嬉しい効果も。体重や見た目に大きな変化はまだないけれど、「これ、続けたら確実に変わる」なんて希望が湧いてきました。

【3周目】レベルアップの壁、でも小さな体型変化が

3週目は仕事の忙しさと疲労が重なったため、週2日のペースに。基本のフォームに慣れてきたところで、トレーナーさんから「パンチはもっと腕を伸ばして」「ガードの手はここ」「こういう足のステップも入れてみましょう」と次々にレベルアップ指導が。かかとを浮かせてキックするという難しい動作も、ややできるようになり、ふくらはぎまでしっかり筋肉痛。前腕の疲れも一気にきて、体力的にかなりキツい! 

正直、このあたりで少し気持ちが揺らぐ瞬間もありました。コンビネーションがスムーズにできなかったり、ステップを入れながら打つのがまだ難しかったりして「できていないこと」ばかりに目がいってしまう。周りと比べて「あの人の方が動けてる気がする、何が違うんだろう…」とモヤモヤしたり、「このペースで本当に慣れていけるのかな?」と不安になることもしばしば。
きっと、この“ちょっとだけキツい時期”を乗り越えた先に体も心も成長できるはず…と、踏ん張りどきのようでした。

でも、ほんの少し体幹が鍛えられたおかげか、日常生活で姿勢がよくなった気がするという嬉しい変化も。インナーマッスルが働くことで背筋が自然に伸び、歩くときのバランスも取りやすくなったことが考えられます(おそらく周りから見れば大きな変化ではないけれど、自分の中では「なんか違うかも?」と感じるくらい)。

そしてこの週で強く思ったのは、運動が“義務”ではなく“楽しみ”に変わったこと。職場のように神経を張り詰める場所ではなく、「気持ちをリセットできる場所」ができた感覚です。嫌なことがあっても「ジムに行って発散しよう」と前向きに切り替えられるメンタルの余裕も。
まだまだ動きがぎこちなくて、時々「あれ、私ちゃんとできてる?」と自問自答してしまう未熟な時期ですが、体も心もいい方向に整っていくのを実感できた3週目でした。

【4週目】完全にハマった。ポジティブマインド炸裂

1か月が経ち、週2~3回のジム通いが日常の一部に。最初の頃は息が上がっていた基本のコンビネーションも、だんだんリズムよく打てるようになり、4〜5日通わないと「ちょっと蹴りたい!」なんてムズムズすることも。

体にも少しずつ変化が出てきて、特にウエストを触ったときに「あれ、ちょっと柔らかさ減った?」という感覚が。こうした“自分だけの小さな気づき”が今のいちばんの楽しみになってきました。まだ見た目には現れていないけれど、来月はもっと手応えを感じられそう。確実に健康的な自分に近づいている気がします。

さらに、同じ時間帯の常連さんとも「ナイスキック!」「その動き上手ですね~」なんて声を掛け合うようになり、ちょっとした仲間意識も芽生えてきました。モチベーション維持が苦手なタイプの私の場合、一人で黙々とマシントレーニングするより、この連帯感が続けやすさにつながっていること間違いなし。

何より大きな変化は、気持ちの余裕。運動を続けることで「体調が整う → 気分が安定する → 仕事やプライベートも前向きに取り組める」という良い循環が生まれ、ストレスをため込まなくなりました(これは本当に感じること!)。まだまだ技術的にはこれからだけど、だからこそ「続けないともったいない」「もっと上手くなりたい」と思うほどハマっています。

唯一のデメリットは、仕事終わりの夜遅くに行くとアドレナリンが出すぎて、寝つきが若干悪くなることがあるくらい。でも、しっかり体を動かした日は疲労感もあって深くぐっすり眠れることが多く、総じて体も心も整う習慣になりました。


1か月を振り返ってみて、キックボクシングを続けられた理由は“楽しさと実感”でした。初回から爽快感があり、2週目には小さな成長を感じられたこと。トレーナーさんが的確にサポートしてくれたり、会員さんとも軽く言葉を交わしたりして「一人じゃない」と思える安心感があったこと。そして、殴って蹴るという動作で溜まったモヤモヤを物理的に吹き飛ばせること。こうした体験が、毎回ジムに行くいちばんの原動力になっていました。

もちろん向き不向きはありますが、最初はハードに感じても、ハマる人にはとことんハマるスポーツ。「運動不足を解消したい」「ストレスを発散したい」「かっこいい体になりたい」―そんな人には、ぜひおすすめです!

 

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