【実録】一気に10万円。海外のサイトでチケットを購入したら、四重に重複請求されて大変なことになった話。

問い合わせても返信が来ず…クレジットカードの重複請求をされたら、どうしたらいい?

大人になると持つことができる超便利なカードといえば。そう、クレジットカードです。ネットショッピングをする際は毎回コンビニで振り込むしかなかった18歳未満の頃を思うと、クレカでパパッと購入できるのは本当にありがたい! 使用する金額に気をつけなければいけないのは言わずもがなですが、生活を便利にしてくれる心強いパートナーですよね。

クレカを作成して4年、不正利用などのトラブルもなく穏やかに過ごしていた筆者ですが、この度四重請求というとんでもない事態を経験しました。今回はその経緯や、どうやって解決したのかについてレポートします。

クレジットカード会社から伝えられた、衝撃の事実

さかのぼること数か月前。推しが海外で公演をするということで、それはぜひ行きたい! と海外遠征計画を立て始めました。とはいえ、チケットが手に入らないと始まりません。販売は抽選形式ではなくすべて先着形式とのことで、絶対に取るぞ! と気合十分に発売日を迎えました。

当日、試合開始のゴングが鳴ると案の定繋がらない購入サイト。それでも30分ほどパソコンの前で格闘し、ようやく決済情報の入力画面に到達しました。震える手でクレカ情報を入力すると、「決済に失敗しました」の文字が。何回か試してみるも同じで、なぜ!?と焦りしかありません。ふと手元のスマホを見ると、クレカ会社から通知が届いており、「不正利用の疑いがあるためロックをかけました」という内容が書かれていました。生憎、そのサイトで使用できるブランドのクレカは、手元にその1枚のみ。「なんでロックかけるんだよぉぉぉ!」とやけくそになりながら、チケット争奪戦は敗北にて幕を下ろしました。無念…。

そんな苦い思いをした日から1週間後のこと。別件でクレカ会社に用があり、サポートセンターに電話をしました。その際不正利用の疑いで利用を止められてしまったことを話すと、「10回請求がきて4回請求通ってますね」とのお返事が。

…今なんて言った???

4回、請求、通ってる…?

慌ててクレカのマイページで利用明細を見ると、確かにチケットの金額が4枚分記載されています。ドキドキを抑えられないまま今度はチケット購入サイトにログインすると、1枚チケットを確保してある旨が購入履歴に記載されていました。あんなにやけくそになったのに! クレカ投げたのに!!(最低)チケット取れてるなんてことあるんだ…と一周回って放心状態です。

チケットが取れたことは飛び上がりたくなるほど嬉しいことですが、問題は請求金額。チケットは1枚しか取れていないのに、請求は4枚分きています

明細を見ると、4枚分の値段が一気にきているわけではなく、1枚×4で請求されています。1枚あたりの値段は約2.6万ですから、×4で10万越えです。恐ろしい…。そもそも10回請求が来てるってなんやねん。決済画面で何回か入力したけれど、さすがに10回も入力していないぞ…。
チケットが取れたと喜んだのも束の間、重複請求との戦いが始まりました。

チケットサイトに問い合わせてみた

まずはチケットサイトに問い合わせをしてみました。私は1枚しかカートに入れていないので、「本来は1枚分の値段なのに、システムのエラーか何かで四重に請求が来ている」という状況を予想していましたが、もしかしたら「チケットは4枚取れてしまっていて、クレカの請求のほうが正しく、購入履歴に反映されていない」という逆のパターンもあるのか…? と思い、どちらなのか確認してほしいという内容のメールをチケットサイトに送りました。この時点で、クレカの請求金額確定日まで1週間。気が気ではありません。

実はチケットサイトに別件で問い合わせる必要のある内容があり、五月雨式に申し訳ない…と思いつつ翌日メールを送ったところ、その件については次の日に返信がありました。これより前に送ったのに、四重請求に対しての返信は来ない状況。

ちなみにこのチケットサイト、電話番号を公開していません。電話番号を公開していれば、通話料が高くついてしまったとしても電話をかけるという手段がありましたが、公開していない以上メールの返信を待つしかありません。不安が募ります。

結局クレカの請求確定日2日前になっても返信は来ず、クレカ会社に改めて相談することにしました。

購入したチケットの枚数は1枚なのに、4枚分の値段が請求されていることと、チケットサイトに問い合わせたが返信がないことを伝え、「御社(クレカ会社)から加盟店に調査をかけてもらうことはできるのか」という相談をしました。
結果、調査をしていただけることに! ただし、海外のサイトであるため、調査に1か月以上時間がかかるとのことでした。また、今回は金額が高額なため、支払いを一旦保留にしてもらえるかもしれないとのこと。10万越えの請求ですから、とても助かります。こうして、クレカ会社の調査結果とチケットサイトからの連絡を待つ状況になりました。

正規の値段になったと思いきや、今度は0円!?

今は待ちのターンとは言えど、やはりいてもたってもいられない! 明細を朝晩チェックしていたところ、請求確定日の前夜、チケット1枚分の請求(2.6万)のみに変わっていることを発見。クレカ会社が3枚分は支払いを保留にしてくれていたのだと、その時は感じました。

が、事態が動いたのは、翌日の請求確定日です。今度は「今月のお支払いは0円です」の通知が届いているではありませんか昨日の2.6万どこ行った!?

これは事実確認をしなくてはと、すぐにクレカ会社に連絡しました。確認を取ってもらうと、チケット3枚分は加盟店(チケットサイト)から取り消しのデータがきており、今朝消えた1枚分はクレカ会社が支払いを保留にした分とのこと。つまり、四重請求は解消されたのです! 保留にしてもらった1枚分は自分で購入した分なので、請求に戻してもらって大丈夫です、というお話をして電話は終了。長い戦いがこれにて幕を下ろしました。

さて、あれから3か月。チケットサイトから返信は来たのかというと、来ておりません。重複請求分のキャンセルデータを送ってくれたのは嬉しいけれど、果たして私のメールを見てくれていたのでしょうか…。私も社会人の身ですから、メールが埋もれてしまうという気持ちもわからなくはありません。ただ、国内ならまだしも海外のサイトでこのようなことが起こると、現地に行って直談判することもできないので待つしかできず、不安は大きいなと感じました。

定期的に利用明細の確認を!

今回の四重請求事件はだいぶ精神的な負担がありましたが、良い経験にもなりました。今回の出来事を通して、以下3点はぜひ覚えておいてほしいところです。

  • まずは自分で加盟店(購入したお店)に問い合わせをする
  • 返信がこなかったり、トラブルになった場合はクレカ会社に相談する
  • 場合によっては調査に入ってもらえたり、支払いを保留にしてもらえる可能性がある

なお、今回は請求金額確定日より早めに気づけたのが不幸中の幸いでした。金額確定後も対応していただけたのかもしれませんが、仮に重複請求の金額も含め10万円を一旦払うことになった場合、不安は今回の比ではなかったように思います。

メールやアプリで利用通知を送ってくれるサービスを採用している企業のクレカを使用している場合は、ぜひそちらのサービスを使用したり、定期的に利用明細を確認するなどして早めに異変に気づける体制を整えておくことをおすすめします。

今回の件は、先着順でのチケット販売ということでサーバーが落ちていたので、決済をするときにも何らかのエラーが起きてしまったことと推察します。普段使用しないサイトでの利用や、今回のようにサーバーが正常に動作していない場面での利用には気をつけたいところですね。ただ、きっと次またチケットの販売があったら、サーバーが落ちていても懲りずにパソコンと格闘するんだろうな…と思うオタクなのでした。

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