「桜」と「梅」の違いと見分け方!「桃」についても解説
少し暖かくなってくると咲く花には「桜」や「梅」がありますよね。この2つは見た目が似ていてどちらかわからないという人もいるのでは? そこで今回は、桜と梅の違いや桃との違いをご紹介します。この記事を読めば桜と梅がすぐに見分けられるようになりますよ!
Contents
「桜」と「梅」を詳しく知ろう!
早速ですが、桜と梅の違いについて解説します。辞書でそれぞれの意味を調べてみました。
「桜」とは?
さくら【桜】
バラ科サクラ属サクラ亜属の落葉高木の総称。日本の代表的な花として、古来、広く親しまれている。ヤマザクラ・サトザクラ・オオシマザクラなど種類は多く、園芸品種も多い。現在多く植えられているのはソメイヨシノ。花は春に咲き、淡紅色・白色など。古くから和歌の題材とされ、単に花といえば桜をさし、かざしぐさ・あだなぐさ・たむけぐさなどともよばれた。花は塩漬けにして桜湯に、葉は塩漬けにして桜餅に用いられ、またミザクラの実は食用。樹皮は漢方で薬用。木材は家具・建築用。
みなさんよく知っている桜は、日本の代表的な花。花といえば桜というほど、日本ではポピュラーですし、海外からも日本の桜を見に来る方は多いですよね。
「梅」とは?
うめ【梅】
バラ科の落葉高木。葉は卵形で縁に細かいぎざぎざがある。早春、葉より先に、白・淡紅・紅色などの香りの強い花を開く。実は球形で、6月ごろ黄熟し、酸味がある。未熟なものは漢方で烏梅 (うばい) といい薬用に、また梅干し・梅酒などに用いる。中国の原産で、古くから庭木などにし、品種は300以上もあり、野梅 (やばい) 系・紅梅系・豊後 (ぶんご) 系などに分けられる。松や竹とともにめでたい植物とされ、花兄 (かけい) ・風待ち草・風見草・好文木 (こうぶんぼく) ・春告げ草・匂い草などの別名がある。
梅の花は桜とよく似ています。同じような時期に咲くため、両者を区別できないという人もいるかもしれません。どうやって区別するのかも見ていきましょう。
「桜」と「梅」の違い
桜と梅の違いについては農林水産省の会報に詳しく載っていました。
桜と梅の開花時期
まず桜と梅は開花時期が微妙に異なります。
桜は3月中旬~4月下旬、梅は1月下旬~4月下旬です。
1月や2月に咲いていたら、桜である可能性はかなり低いため、梅と判断できますね。
花びらの違い
続いては花びらの違いについて。
桜は花びらに切り込みがあり、梅の花びらは先が丸いのが特徴です。どちらかわからなくなったら、花びらを見てみるのもおすすめです。
花のつき方
最後は花の付き方について。
桜:ひとつの節(前年についた葉の基部)に、基本的に1個の葉芽あるいは1個の花芽がつく。1個の花芽に複数個の花がつき、花柄は長い。
梅:ひとつの節に、基本的に1個の葉芽と2個の花芽がつく。1個の花芽に1個の花がつき、花柄は短い。
ひとつの節に複数の花がついている場合は桜と判断できます。また、枝から花までの花柄が長いと桜です。
出典:農林水産省「日本の桜の歴史」
桜や梅とはどう違う?「桃」とは?
桜と梅の見分け方はわかったと思います。ここでは桃について詳しく解説します。
「桃」とは?
もも【桃】
バラ科の落葉小高木。葉は細長くて先がとがり、縁に細かいぎざぎざがある。4月ごろ葉より早く、淡紅色のほか白や濃紅色の5弁花を開く。夏に球形の肉厚多汁の実がなり、食用。種子は漢方で桃仁といい薬用。中国の原産。日本では古くから果樹または花木として栽培され、品種が多い。
桃は梅と同じく中国が原産の花。こちらも初夏の時期に咲き桜や梅と見た目がかなり似ています。
桜や梅と、桃の違い
桃の開花時期は3月上旬~4月下旬。桜より少し早く咲くのが特徴です。
花のつき方は「ひとつの節に、基本的に1個の葉芽と2個の花芽がつく。1個の花芽に1個の花がつき、花柄は短い」とあり、これも桜と似ていますね。
花びらは先が尖った形をしているため、花びらを見てどの桃か桜かを判断すると良さそうです。
出典:農林水産省「日本の桜の歴史」
知っていたいマメ知識!「桜伐る馬鹿梅伐らぬ馬鹿」とは?
最後に桜と梅の言葉が入っている慣用句をご紹介します。
桜(さくら)伐(き)る馬鹿(ばか)梅(うめ)伐(き)らぬ馬鹿(ばか)
桜は幹や枝を切るとその部分が衰弱してしまうが、梅は余計な枝を切らないとよい花実がつかなくなる。樹木の剪定 (せんてい) には、それぞれの木の特性に従って対処する必要のあること。
あまり桜や梅の花を剪定する機会はないかもしれませんが、桜と梅の特性の違いを簡単に覚えられます。
【まとめ】
桜と梅、桃の違いを解説しました。少し暖かくなってきた頃に咲くピンク色の花という点で似ている3つの花。見分けるには、開花時期と花びらの形が参考になりますよ!
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