結婚しない人、増えてます。
50歳までに一度も結婚しない人の割合を示した「生涯未婚率」は、昔に比べ上昇しているようです。「結婚するのは当たり前」から「結婚は個人の自由」へ、結婚に対する考え方が多様化してきている今、こうした変化が起こるのは自然な流れなのかもしれません。
ここでは株式会社ネオマーケティングが、「全国の結婚経験がなく、現在パートナーがいない、一人暮らしをしている人」という3つの条件が揃った20歳〜59歳の男女にフォーカスを当てて行った調査をもとに、今どきの「結婚」への価値観を探っていきたいと思います。
Q. 自分の考えと合致する「結婚のかたち」は?
自分の考えに合う「結婚のかたち」を聞いてみると、このような結果になりました。
「未婚独居交際相手なし」の人と、そうでない人の回答を比べてみたところ、「婚姻届を提出して、夫婦として同居し、お互いに協力しあって生活する」という選択肢で、「未婚独居交際相手なし」の人の回答が32.5%、そうでない人の回答が71.2%と、両者の割合に最も大きな差が開きました
それでは、お互いのライフスタイルを尊重できる、他の「結婚のかたち」が「未婚独居交際相手なし」の人には人気なのかと思いきや、他の選択肢のにおける両者の割合の差はほとんどありませんでした。
「結婚」はそもそもお互いに協力して生活するものであり、自分らしいライフスタイルが貫ける「結婚のかたち」を追及したいと考えている人は意外と少ないのかも。「結婚」という選択肢をとらない人にとっては、結婚のスタイルは問題ではなくて、そもそも結婚自体が自分の考え方やライフスタイルに合わないと感じているのかもしれませんね。
Q. どうして結婚したくないの?
結婚したいかどうか聞いた際に、「あまり結婚したくない」「結婚したくない」と回答した人に理由を聞いてみました。
全ての世代で、最も多く回答が集まった選択肢は「一人でいるほうが楽だから」でした。
ただ、30代〜50代はこの選択肢に比較的票が集まっている一方で、20代は「結婚相手や子供によって時間を縛られたくないから」「子どもが欲しいと思わないから」「自分で稼いだお金は自分のためにつかいたいから」「趣味や娯楽を楽しみたいから」「恋愛に興味が無いから」の5つの選択肢にも30%を超える回答が集まりました。
20代は結婚しない理由も多様化しているようです。それだけ、結婚しないことに明確な理由を持つようになってきているということかもしれません。
Q. 一人暮らしは寂しくない?
「あまり結婚したくない」「絶対に結婚したくない」と回答した人に対し、現在一人暮らしをしていることについての自身の気持ちとして、あてはまるものを答えてもらいました。
特徴的なのは、20代から30代への急激な変化ではないでしょうか? 20代で寂しさを感じると回答(「寂しさを感じる」「少し寂しさを感じる」の合計)した割合は18.0%であったのに対し、30代は8.0%(「寂しさを感じる」「少し寂しさを感じる」の合計)と、10ポイントの差が生じています。
また「寂しさは感じない」の割合も、20代は58.0%であるのに対し30代は77.0%と大きな違いがあります。40代以降は、徐々にまた寂しさを感じる割合が高まっていくようです。
「結婚願望無しの30代」は、一人で生活していくための充実した環境や趣味などがひと通り整うタイミングであるため、寂しさや不安を感じにくくなるのかも。少なくとも、何か気持ちの変化があって、一人の時間を謳歌できるタイミングであることは確かなようです。
Q. 10~20年後「結婚」に対してどのような気持ちになっていると思う?
一人暮らしについて、「あまり寂しさは感じない」「寂しさは感じない」と回答した人に、「10年後~20年後のあなたは、『結婚』に対してどのような気持ちになっていると思うか」聞いてみました。
すると、なんと97.7%の人が「結婚したくないと思っている」と回答する結果に。それだけ現在のおひとり様ライフが充実したものなのかもしれません。「将来的にも結婚を考えることはないだろう」と思うほど、結婚に一切メリットを感じられない人は多いようでした。
あなたは結婚したい?したくない?
事実婚を選択する人が増加するなど、結婚への価値観の多様化が進んでいる現在、結婚「できない」のではなく「しない」という考え方が広がってきていることが分かりました。自分の人生は、自分の納得できるものにしたいですよね。結婚は人生の転換点になるので、まずは結婚したいか、したくないのかをじっくり考えてみるといいかもしれませんね。(石川智香子)
情報提供元/株式会社ネオマーケティング