まだまだ寒い日も続き、温泉が恋しい季節。日本各地には,新スポットでにぎわう温泉街は勿論、レトロな昔ながらの懐かしさを感じさせる雰囲気抜群の温泉街もたくさんありますよね。
そこで、株式会社リクルートが発行する旅行情報誌『じゃらん』において、全国の20代~50代1088人を対象に行った「レトロ温泉街」に関する調査結果を紹介します。
■タイムスリップしたみたい!レトロ温泉街ランキング
今回は「タイムスリップしたような感覚が楽しめそうだと思う温泉地」に注目してアンケートを実施。TOP5にランクインした温泉街はいずれもレトロな雰囲気を存分に感じられるスポットばかり。早速、1位~5位をみてみましょう!
5位:黒川温泉【熊本県】
コンパクトなエリアに7つの泉質を有する黒川温泉。川沿いに旅館が並ぶ温泉街エリアと、街中から少し離れた里山に一軒宿が並ぶ奥黒川エリアに分かれ、素朴な雰囲気を残した温泉街です。街全体の風景がまるで一つの旅館のように自然へと溶け込んでいるところも黒川温泉ならではの魅力。また、黒川温泉を訪れたらぜひ体験してほしいのが「入湯手形」による湯めぐり。2022年6月には27の旅館の露天風呂を巡れる入湯手形がリニューアルし、温泉街の飲食店や土産処でも使えるようになっています。木製の手形は旅の思い出にもなるのでおすすめです。
4位:伊香保温泉【群馬県】
万葉集や古今和歌集などに登場するほど古い歴史を持つ伊香保温泉。2種類の源泉「黄金の湯」と「白銀の湯」を楽しめます。伊香保温泉のシンボルである365段の石段街は、自分の誕生段で写真を撮ったり、今年の干支を探してみるのもおすすめ。石段の両側には旅館や土産店、飲食店、射的などの遊技場もあり、温泉だけでなく風情漂う散策まで満喫できます。また、気軽に利用できる足湯や、その近くには昔石段に使われていた石を敷石に使った石段の湯があるなど魅力あふれる温泉街です。
3位:渋温泉【長野県】
1300年前に開湯した渋温泉。鉄分が多く、褐色を帯びたものから白濁するもの、緑がかったもの、無色透明など、効能も成分もさまざまなお湯があるのが特徴。地面を掘ればすぐお湯が出るといわれるほど多くの源泉があります。宿泊者には9カ所の共同浴場が無料で開放され、外湯巡りが楽しめるのもポイント。石畳が続く街並みには、2003年に国の登録有形文化財に認定された温泉旅館「金具屋」がたたずみ、古き良き歴史を感じられる温泉街です。
2位:銀山温泉【山形県】
豊かな自然の中にひっそりとたたずむ銀山温泉。細かな湯花が混じった乳白色の熱めのお湯に、体の芯から温まります。また、白銀橋のそばにある共同浴場「しろがね湯」は、建築家の隈研吾氏が設計しており、趣のあるデザインに優しい光をまとう間接照明は落ち着いた雰囲気を醸し出します。さらに銀山川を挟んで立ち並ぶ木造旅館は情緒あふれ、木製の格子窓や外壁のしっくい、ガス灯の街灯がともる光景は、まるで昭和初期にタイムスリップしたみたい。銀山川のほとりを散策しながら湯めぐりを楽しむのがおすすめです。
1位:四万温泉【群馬県】
山々に囲まれた四万温泉は、西暦900年代から湯治場として親しまれてきたともいわれる温泉地。なんと、日本では珍しく飲泉できる温泉です。源泉は全部で42本あり、そのうち39本が自然湧出で湯量豊富なのが特徴。カフェや土産店が集まる温泉街には、懐かしのスマートボールや射的で遊べる遊技場もあり、昔ながらの落ち着いた街並みでどことなく昭和レトロの雰囲気が漂っています。信号、コンビニ、ネオンなどが一切ない静かな風情を、立ち寄り湯や飲泉所巡りを堪能しながら楽しみませんか。
ほっこりとした歴史の温かさ
非日常な空間が楽しめる温泉街。自然と神秘につつまれた街を散歩するだけで、リラックスできること間違いなし。どこか懐かしさを感じる情緒あふれた建物や風景は、まるで映画の中の世界のような気分にも浸れます。レトロな温泉宿やクラシックホテル、そしてレトロ感たっぷりの温泉でしっとり過ごすなど、いつもと少し違う旅がしたいときには、歴史を感じる「レトロ温泉街」に足を運んでみてはいかがでしょう。昔ながらの遊技場での遊びも体験しながら、タイムスリップした気分で写真を撮ってみるのもおすすめです。(岡美咲)