オンライン会議にも応用可! 人の心をつかむためのトーク術4選|心理テクニック
職場や学校でときどきある“話し合いの場”。話が得意な人にとっては何でもないことかもしれませんが、そうでない人にとってはちょっと気が重くなる場面ですよね。そんなとき少しでもトーク力を磨いて、円滑に進めるにはどうすればいいのでしょう? そこで今回は、「オンライン会議にも応用可!人の心をつかむためのトーク術4選」をご紹介いたします。
■少し早口な話し方が熱意を感じさせる
人に自分の意見を伝えたいとき、ゆっくり丁寧に話す方がいいのか、それとも矢継ぎ早に早口で話す方がいいのか、どちらなのでしょう。南ジョージア大学のステファン・スミス博士は、1分間に“220ワード”で話した方が“180ワード”で話した方が、相手に信頼されやすいというデータを発表しています。なぜなら、早口には熱意がこもっているからです。この情熱が、相手を納得させハートを掴むことになるのです。
■ストーリー性のあるトークで相手を引き込む
大抵の人は、自分の意見が正しいと思い込んでいるフシが少なくありません。そのため、相手を自分の世界に引き込むには、話の運び方を考えてみましょう。トークが面白い人は、話の展開がドラマチックでストーリーに抑揚があるもの。この話術の効力を、心理学では“ドラマ効果”と言います。カナダのシュバット博士の心理実験によると、ドラマ仕立ての方が相手の共感を得て説得効果が上がったとされます。そのため、ドラマチックな話法や物語性のある展開が、相手の心を掴むうえで有効なのです。
■実物を見せてみると誰も反論できない
データや数字などで、相手を納得させる手法はいろいろとありますが、実はそういった理屈とは全然関係ないことが一番効果的な場合があります。それは、実物を直接見せるということ。アステルダム大学のバン・デン・プッテ博士は、一番好意的に反応する広告よりも「ただ行為を見せること」がいかに重要かつ効果的であるかを実証しています。そのため、相手の心を掴むには、目で見て触れられるもので対抗するのが確実なのです。たしかに、実物を見せると誰も反論できませんよね。
■愛嬌ある話し方は理論的な話し方に勝る
人と人が会話をするときは、言葉の内容だけでなく表情やしぐさ、服装などの視覚的要素なども含めて、相手が伝えたいことを認識しています。これを心理学では、“ノンバーバル・コミュニケーション”と言います。言語は左脳に働きかけるのに対し、非言語は右脳に働きかけるとされ、その差は何と5千倍もの効力があるとされています。そのため、表情・リアクション・衣服の演出を心がけるようにすると、相手は説得されやすくなるのです。表情は豊かに、リアクションは大きく、衣服は明るく清潔にすることを心がけてみましょう。話の内容も素晴らしいものに感じられるはずです。
おわりに
最近ではZoomなどでもミーティングがよく開催されますよね。確かに便利ではありますが、熱量や感情といったノンバーバルなコミュニケーションを伝える上では、やはり直接会って話すのには敵いません。でも、これら上記テクニックは対面しないミーティングでも活用することが可能です。あなたの言葉を相手に届けるために、少しスパイスを加えてみるのもひとつかもしれません。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。