ホームパーティや取引先への訪問、彼の実家に初めて訪問する……そんなときに必要なのが、手土産。でも、シチュエーションによってどう選び分ければいいのか、どのようにお渡しするのがスマートなのか、意外とわからないものなのではないでしょうか。
『Oggi』2月号では、そんな手土産に関する疑問を解消! 渡すタイミングや添える言葉、そして金額相場など……。知っておきたい手土産マナーを、和文化プロデューサーの森荷葉(もり・かよう)先生が解説してくださいました。
Q1 手土産を渡すタイミングはいつ?
「一般的には、応接間に通されたら、手土産はテーブルの隅のほうに紙袋から出して置き、ご挨拶と一緒に渡します。パッケージごと贈る意味があるものなら別ですが、中身を汚さないための紙袋であれば、持ち帰るのもマナーです。また、玄関でお渡しするのは、室内を占領したり、汚しかねないものだけです」(森さん)
Q2 渡すときには、どんな言葉を添えるべき?
「『つまらないものですが……』『お口に合えば……』は慣用句。大人の女性であれば、そこに自分らしいひと言もギフトとして添えられると素敵です。自分がおしかったものを差し上げるとしても、押し売りはあまりよくありません。商品のプロフィールやその人に食べてもらいたいと思った理由をひと言添えられれば、一生懸命さも伝わります」(森さん)
Q3 手土産の金額相場は?
取引先の会社へ訪問する場合:¥5,000~8,000
個人ではなく担当部署などに渡すことになると思うので、ある程度個数も必要となります。
知人宅でのホームパーティの場合:¥2,000~5,000
親しい間柄なら、ピンポイントで安くしてもOK。人数や参加者の年齢によって金額を考慮しましょう。
上司の自宅に招かれた場合:¥5,000~8,000
休日でも“仕事”と考えるべき。上司の好みを考慮し、小さくても上質なものを選びましょう。
彼の実家を訪問する場合:¥3,000~8,000
彼に「気にしなくていいよ」と言われても、百貨店や老舗の定番のものを選びましょう。
謝罪に伺う場合:¥5,000~10,000
老舗デパートに常駐するコンシェルジュなどに相談して決めるのも賢い方法です。
Q4 謝罪に伺うときの注意点は?
「玄関でお渡しするのはNGです。つまり、玄関で渡すようなものを選んではいけないということ。部屋に通されたら、ひざの上や椅子の横に置いて、謝罪挨拶を済ませてからお渡ししましょう」(森さん)
Q5 初対面の方や相手の趣味がわからない場合の手土産は何がいいですか?
「季節や期間限定ものはうれしいはず。意外と男性には干菓子(水分の少ない乾燥した和菓子の総称)が◎です。日持ちしますし、和三盆のやさしい甘さが仕事の合間の癒しになり、手も汚れません。季節をかたどったデザインもかわいらしいもの。ホームパーティなら、保存がきく調味料やチョコレートなどをお持ちして」(森さん)
最近はあまり堅苦しくない場面も多いですが、知っておいて損のない手土産のマナー。初めての訪問で緊張していても、きっとこのマナーが相手を敬う心をそっとサポートしてくれるはずです。(鈴木 梢)
「手土産は?到着時間は?ホームパーティのお呼ばれマナー」でパーティマナーも覚えときましょ!
【あわせて読みたい】
※シチュエーション別、ほめられ“手土産”リスト決定版【親しみを込めた挨拶編:前半】
※シチュエーション別、ほめられ“手土産”リスト決定版【親しみを込めた挨拶編:後半】
※シチュエーション別、ほめられ“手土産”リスト決定版【お祝い編:前半】
※シチュエーション別、ほめられ“手土産”リスト決定版【お祝い編:後半】
※シチュエーション別、ほめられ“手土産”リスト決定版【あらたまった挨拶編:前半】
※シチュエーション別、ほめられ“手土産”リスト決定版【あらたまった挨拶編:後半】