ネガティブな気持ちをポジティブへシフトさせる心理テクニック

ネガティブな気持ちをポジティブへシフトさせる心理テクニック

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生活していると、さまざまなシーンでネガティブになってしまうことってありますよね。そんなとき、暗い気持ちを引きずっていると、さらによくないことが起きてしまう結果に……。どうすればポジティブマインドに切り替えられるのでしょう!? そこで今回は、「ネガティブな気持ちをポジティブへシフトさせる心理テクニック」をご紹介いたします。

■優先順位をつけることで安心感を得る

ネガティブになってしまうと、人はなるべく損をしないように意思決定をしようとします。そのため、落ちこんでしまうと損を避けようとするあまり、次の選択ができなくなってしまうのです。そこで、比較対象となる選択肢を“ランク付け”するようにしましょう。優先順位を付けることによって、自分の選んだアクションが他のものよりも優れていたら、安心して決断ができるのです。これを心理学においては、“社会的比較理論”と呼びます。比較することで自己評価を正確にすると、心をポジティブにシフトできるはずです。

■楽しいことや幸せな思い出をイメージする

心理学者バウアーは、「情動と情報は一緒に記憶の中に貯蔵される」と提唱しました。つまり、感情と出来事は一緒に覚えられていると言うことです。そしてバウアーは、幸せなときには幸せな記憶を思い出しやすく、悲しい気分のときには悲しい記憶を思い出しやすいと結論づけました。ネガティブな状態の心理を見てみると、何かで失敗したときのイメージが強すぎて、選択を回避したり先延ばしにする傾向があると言えます。そのため、何かを決めるときは、自分が成功した経験を思い出すようにしましょう。きっとポジティブなイメージに切り替えられるはず。

■カラ元気をいつでも出せるように練習を

笑顔で明るい人と一緒にいると、自分もつられて笑みをこぼしてしまうといった経験はありませんか。これは“ミラーリング”という心理現象で、相手の表情が自分の表情に伝染することを指します。そのため、カラ元気でもいいので、笑顔でいることはポジティブである上で非常に効果的なのです。逆にネガティブな気持ちのまま、笑顔になることはできません。カラ元気でもいいので、自分のスイッチを切り替える練習をしておきましょう。「今、落ちてる……」と感じたら、思いきりの笑顔をつくって対処してみて。

■チャレンジ精神でネガティブを打ち消す

人はネガティブだと、無意識のうちに成功を回避してしまう心理があります。心理学者ホーナーは、そのことを“成功恐怖理論”の中で説明しました。この理論からすると、後ろ向きな人は「もしかしたらダメになるんじゃないかな……」と悪いことばかりを考えてしまう成功回避傾向が強くなると言えます。その結果、失敗ばかりを恐れて何も行動できなくなってしまうのです。そのため、チャレンジする精神でネガティブマインドを打ち消すことが大切になってくるのです。落ち込んだ時は、何かに向かって燃えてみましょう。自然と心に元気を取り戻しているはず。

おわりに

昔から「泣きっ面に蜂」や「弱り目に祟り目」ということわざがありますよね。実はこれって、心理学的に見ても現実に起こり得るメカニズムがあるのです。人はネガティブになると、いつもの自分のパフォーマンスを発揮できず、物事のマイナス面にフォーカスしてしまい、さらに失敗やミスを誘発してしまうのです。そのため、なるべく早くポジティブに切り替えることが大切なのです。そうすればプラスの幸運を呼び込めるはずです。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。