価値観激変!SAKURA編集長が見た、ママ読者の新トレンド!

2014年を総括する女性誌編集長インタビューシリーズ、今回はママのためのカジュアルファッション誌『SAKURA』の佐藤友貴絵編集長が登場です。「自分らしく、ママを楽しむ」がテーマのファッション誌ですが、この1年はトレンドとともに、ママの価値観にも大きな変化があった様子。第1回の今回は、2014年のトレンドを総括していただきました。


SAKURA1

Woman Insight編集部(以下、WI) 2014年、SAKURA読者のファッションを振り返ると、いかがでしたか?

佐藤編集長(以下、佐藤) とにかく今年はぺたんこ靴で始まり、ぺたんこ靴で終わりましたね。昨年(2013年)からニューバランス人気があったのですが、スニーカーから、スリッポンへと人気が拡大しました。特定のブランドが人気というよりも、足元はぺたんこ靴でOK、というのが当たり前になりました。

WI ぺたんこ靴は世代を問わず大ブームでしたが、ママにとっては特にうれしいニュースだったんですね。ほかにも気になったキーワードはありますか?

佐藤 今年特に人気だったのが、「ハッピープライス服」の特集です。通称「ハピプラ服」とはうれしい値段の服、つまり安いのにおしゃれに見える服、ということなんですが、今年実感したのは、「安い服をおしゃれに着ることこそおしゃれ」という新しい価値観でした。春先に、誌面に登場してもらう読者モデル「専属ホットママリーダー」を選ぶオーディションを行ったのですが、そのときに驚いたのが、ユニクロやg.u.、GAPを着てくる人がすごく多かったこと。普段着ていることはあっても、モデルオーディションみたいな「ハレの日」にはちょっと奮発して買った服を着る、というのが今までの常識だったように思います。ファストファッションと言われる服は、「どこのものかわからないようにこっそり着る」というか。それを「安くてもおしゃれに着たもの勝ち」といって楽しみに転嫁する、自信服として着る感覚が今のリアルなんだな、としみじみ実感しました。

WI それは新しいですね。普通のファッション誌だと、いかに安く見せないかとか、高いものと組み合わせる提案が一般的な気がします。

佐藤 ちょっと前まではSAKURAの読者もそうだったのですが、今は逆に「高見せ」よりも「こなれ」ですね。値段にかかわらず、おしゃれに見えればいいという感覚です。秋号ではハピプラの新興ブランドを紹介する「噂のブランド着回し」という特集が一番人気だったのも、まさにその現れですね。高価なものを何のこだわりもなく持つことよりも、トレンド感があって着回せるハッピープライスなブランドをいかに知っているかが、おしゃれなママのステータスになっています。

WI  お金をかけたくないから安いもので我慢をするのではなく、「安いものでのおしゃれこそ本当のおしゃれ」という感覚なんですね。今どきのママの柔軟な考え方に驚きました!

佐藤 その柔軟さが如実に現れているのが、ここ最近の「白デニム」人気です。実は秋号の人気コーディネートは、10位中6つに白デニムを使ったコーディネートが入っているんです。白を使ったコーディネートは、前から提案はしているのですが、読者はがきなどで「ママは汚れるから白なんて着ません」というお叱りの声をいただくことも多くて。それはもちろん反省しつつ……。でも、今年の展示会はとにかく白を使ったコーディネートが多くて。すごくかわいいから、やっぱりやってみたいよねということで、全身白コーデや白デニムを使ったコーディネートを提案してみたところ、「真似したい」という反響がとても多くありました。

WI はがきなどの声にあるとおり、実際のところ汚れやすいのがママ的には難しいのでは…?

佐藤 実際白デニムを愛用している読者に、「汚れが気になりませんか?」と聞いてみると、必ずと言っていいほど「買い替えのきく値段なので大丈夫です」といった、ハッピープライス服だから気にならない、という声が返ってきますね。

ぺたんこ靴を主役に、手ごろな値段で買える服を等身大で楽しみ、汚れても惜しみなく買い替えられる…。全体的にストレスのないおしゃれの楽しみ方を誰よりも実践しているSAKURA読者たち。次回は、そんなママたちが、今ファッションに求めていることをさらに掘り下げていきます!(五十嵐ミワ)

read_imageF

【編集長インタビューシリーズ】

※CanCam編集長が語る、2014年に出現した”プチバブル世代”。その正体とは!?

※AneCan編集長が語る2014年ファッションの変化「先取ることの難しさ」とは!?

※Oggi編集長が2014年を振り返り。「キーワードは”ネイビー”そして”エフォートレス”」

※ヒット企画連発!Domani編集長が予測する2015年春夏ファッションの行方

※「メンズの2014年は“○○○”一辺倒」MEN’S Prescious編集長インタビュー

※『和樂』編集長が的中させた2014年の大ブーム「○○文化」とは!?

※NO.1美容誌『美的』編集長が語る、読者が求める”大人の色っぽさ”とは

 

【去年の『SAKURA』編集長インタビューはコチラ】

※SAKURA編集長が2014年を予測「ぺたんこ靴+スカートのおしゃれママが街に溢れる!」

※SAKURA編集長が2013年を総まとめ!「ニューバランス、おっぱい、デコ、ホームベーカリー、時短」

 

【あわせて読みたい】

※「きれいめ服×ぺたんこ靴」でコーデを一気に今年っぽくする方法 

※無印、ユニクロ、ZARA…おしゃれのプロが選ぶ“安くていいもの”はこれ!

※衝撃!ママの“カラコン”利用率が4割超え。その理由は…!?