自分を大きく見せようとする人の見分け方
健全な自尊心を持っている人は、魅力的で一緒にいるとこちらまで元気をもらえますよね。でも、虚勢を張っていて自慢ばかりおおげさにする人は、みっともないうえに何だか疲れてしまうもの。なるべくなら少し距離をとって関わりたいものですよね。
そこで今回は、「自分を大きく見せようとする人の見分け方」をご紹介いたします。
■年収や学歴などの実績にこだわりが強い
話をしていてやたらと、年収の話をしてきたりどこの大学出身かといった学歴で人を値踏みしたり、自慢する人っていますよね。こういった人は実績に対するこだわりが強く、自分のコンプレックスを補償しようとしている傾向があります。
補償とは防衛機制のひとつで、劣等感を異なった形で補おうとする心理のことを指します。自分に自信がないからこそ、年収や学歴といった外部的な要因で守ろうとしているのです。自分を大きく見せようとする人の特徴のひとつだと言えます。
■目下の相手と食事に行くとすぐにおごろうとする
おごり好きな人があなたの周りにもいませんか? ただ純粋に太っ腹な性格の人もいますが、実はおごり好きな人の中には、高いプライドや支配欲を内に秘めているケースも多いのです。特に、自分よりも目下の人に対して偉そうにおごる姿勢が目立つなら、その裏には自分を大きく見せ優越感を得ようとしている心理が隠されていることも少なくありません。
そういう人に限って、感謝が少なかったりケチをつけると、烈火のごとく怒り出す傾向が。相手への好意としておごるのではなく、自分の自尊心を満たしたいからおごっているのです。
■収入に見合わないブランド物や高級品を身につける
私たちは、身につけているものも含めた持ち物すべてを「自分」と考える傾向があります。これは「拡張自我」と言われ、自分で自分のことをどう認識するかという自己イメージと関係しています。
この拡張自我を高める手っ取り早い方法が、持ち物をランクアップさせる、つまり高級品やブランド物を身に着けるという方法です。自分を大きく見せようとする人はこの欲求が強く、収入に見合わないアイテムで着飾っていることが少なくありません。自分に自信がないから、高価なもので自己を拡張し大きく見せたいのです。
■できそうもないことを安請け合いする 自分を正しく客観視できていない 理想化
どう考えても実現不可能な目標設定をしたり、できないことでも安請け合いする人っていますよね。こういう傾向が強い人も、自分を大きく見せようとする人の特徴です。自分を正確に客観視できていないことが多く、過度に自己を理想化しているため、不可能なことはないという思い込みに縛られているのがその理由。
自分はすごい!と信じてやまないため、結果的に大きく見せているように感じさせてしまうと言えます。思春期の若者によく見られる心理状態ですが、ある程度の年齢になっても自分を客観視できないままでいると、かなり痛い人だと思われることも……。
確かに心理学の世界において自尊心は大切なものであり、この自尊心が低下しすぎると気力がなくなりうつ状態になってしまうこともあります。しかし、必要以上に肥大した自尊感情は、周囲との適切なコミュニケーションを阻む要因にもなってしまいます。自分を大きく見せようとする人の心の奥には、自分を守りたいというコンプレックスが潜んでいることが多いもの。自分と向き合って素直にそれを認め、克服できればきっと必要以上に自分を誇示することはなくなるはずです。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。
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