つまずいたっていいじゃない、新人だもの|新人のお仕事格言【第40回】
新人のみなさま、こんにちは。
この連載では、フルゆとり世代の新人編集者が、日々仕事でのたうち回る中で心を打たれた格言をお贈りします。
今週は傑作少女マンガ『BASARA』の格言をお届け!
★自分の苦しみを「甘えかな?」と思ったら【新人のお仕事格言】
ピンチのときに思い出してほしい言葉【新人のお仕事格言】
もうダメだと思った時こそ 立ちなさい
『BASARA』の舞台は、文明が滅びた数百年後の世界。日本は王の一族に支配されるようになっていました。主人公の更紗は、人民を救う「運命の子」タタラとして、暴君を倒すべく立ち上がります。
24巻ではついに、タタラと朱理(赤の王)、朱理の父親である国王が対決。戦いの最中、王城が崩れ始めますが、深手を負っている朱理は動くことができません。心の底から憎んでいた相手を助けるべきか。タタラを動かしたのは、彼女のよき助言者であるナギの言葉でした。「もうダメかもしれないと思った時に座り込んではいけませんよ/一度座り込んでしまったら/二度と立てなくなりますからね/その時は死んでゆく時だと思いなさい」。立ち上がったタタラは、朱理を連れて城を脱出します。
タタラーー(号泣)! 私は「もうダメだ」と思う度に『BASARA』のこのシーンを思い出し、絶望の淵から何度も這い上がったタタラに己を同化させることで乗り越えています(笑)。やるしかない仕事は、「この報告書を書き上げることが、私の生まれてきた意味だ」くらい大げさなテンションでやれば、ピンチのときもちょっと笑えてくるかもしれません。(時吉)
著/田村由美
出版/小学館
1991年3月発売
新書判/190ページ/定価:本体440円+税
公式URL:https://csbs.shogakukan.co.jp/book?book_group_id=924