芳根京子さん主演で、東村アキコさんの人気コミックをドラマ化した『海月姫』(フジテレビ系・毎週月曜21時)は「女の子は誰だってお姫様になれる」をテーマで、オタク女子の恋を描く新感覚のシンデレラ・コメディ。
そんな本作で、ファッション好きな“女装男子”の鯉淵蔵之介を演じている瀬戸康史さん。第2回目のインタビューでは、瀬戸さんに女性の好みのファッションや、普段お家ではまっている趣味、「自分らしさとは何か」など、瀬戸さんの素顔に迫るお話をうかがいました!
第1回:瀬戸康史、付き合うなら“宇宙オタク”の女性!?【独占インタビュー】
■スタイルが強調されていて好みでした
編集部 女装姿も板についてきましたね。普段の生活で、女性的な行動をとったり、女性的な気持ちになることが増えたのでは?
瀬戸さん 番宣でテレビに出演した時に、内股になっていたことがありました(笑)。引きの画で気付ていたんです。最近では、なんか内股が楽になってきていて、意識しないと内股になっちゃうことも(笑)。あと、女子の服を見て「かわいい」っていう頻度は増えましたね。
編集部 ちなみに、女性の好きなファッションは?
瀬戸さん 僕はどちらかというとモードやストリート系。かわいらしいよりクールな方が好きですね。
編集部 そうなんですね! ドラマでは演じる蔵之介も、女装姿で様々な洋服を着ますよね。どういうジャンルのお洋服が多いですか?
瀬戸さん 方向性はいい意味であまり定まってないのですが、色は多いかなっていう印象です。あと、いろんなかつらを被りますね。
編集部 ちなみにこれまで着た中で一番のお気に入りは?
瀬戸さん ウエストの部分をベルトで締めたミニスカートに、真っ赤なハイネックのタートルネックかな。それはスタイルが強調されていて、好みでした。
■俺色に染めたいみたいな願望はないです!(笑)
編集部 瀬戸さん自身もファッションはお好きなんですか?
瀬戸さん ファッションは好きです。好きなジャンルはストリートかな。あんまり時間がないので、まとめて買うことが多いです。
最近は、VETEMENTS(ヴェトモン)の黒のリュックをネットで買いました。デザインがすごく変わっていて、気になっちゃって。現場でも愛用したいですね。
編集部 ドラマでは、蔵之介がオタク女子の月海を変身させますが、瀬戸さん自身も好きな女の子を自分流に変身させたいっていう願望を持ったことはありますか?
瀬戸さん 俺色に染めたいみたいなこと(笑)? ないっすね(笑)。蔵之介ほどのリーダシップもないし、センス的なものもないので。自分に自信がないので、人に押し付けることはできないです。
編集部 ちなみに、彼女に「一緒に洋服を選んで」ってお願いされたら?
瀬戸さん それはもちろん協力します! どちらかというと、自分のセンスで選ぶよりは、一緒に探しに行きたいですね。
■趣味の絵を描いてると無心でいられます
編集部 現場では、卓球にハマってらっしゃるんですよね? 逆に家の中でハマったり、凝ってるものは?
瀬戸さん 絵が趣味で、家ではiPadを使って絵を描いてます。模写は苦手で、自分の頭の中にあるキャラクターチックなものや、ちょっと抽象的な感じの絵を描くことが多いです。
休みの日は、1日ずっと描き続けることも全然ありますよ。映画を見たり、小説を読んだりもしますけど、どうしても仕事モードの頭になってしまうんです。絵は無心で作業できるので、そういう時間を過ごしたい時は絵を書いてますね。
編集部 共演者に見せたりすることも?
瀬戸さん 京子ちゃんには見せました。みんな優しんで、「上手」って言ってくれます(笑)。基本、iPadを持ち歩いてることが多いです。
■人と比べて焦っても仕方ない
編集部 撮影で忙しい日々をお過ごしだと思いますが、普段、どんなことをするとリフレッシュできますか?
瀬戸さん 他の役者の皆さんが全員そうじゃないかもしれないですが、僕らの仕事は好きなことを仕事としてやっていると思うので、言ったら仕事じゃないんです。なので、僕はリフレッシュの時間とかはあまりいらないかな。
編集部 なるほど。ちなみに、ドラマでは「人は自分のままで幸せになれる」というテーマが描かれますが、瀬戸さんにとっての自分らしさとは?
瀬戸さん どうしてもこういう業界にいると、他人から比べられたり、自分で誰かと比較したりすることが大事なのかもしれないですけど、僕は「自分は自分」っていう考え方です。焦っても仕方ないし、僕の中では悪循環でしかない。周りの役者の人たちは、本当に尊敬していて、比べるものではないと思ってます。
編集部 そういう感覚はいつから持つようになったのですか?
瀬戸さん これといった作品はなくて、だいたい20歳くらいからかな。自分が好きで入った業界じゃなかったので、最初はいつ辞めようかとか、無責任な気持ちもあって。でも、20歳を超えて、芝居の楽しさや、そこで作っていく人間関係の素晴らしさをみんなに教えてもらって、やっと好きになれました。役者は定年がなく、ずっと続けていける仕事だと思ってからですかね。
編集部 今回は女装男子という新たな役柄で、また新たな演技の楽しさに気付けそうですね。最後に作品の見どころを教えてください。
瀬戸さん 「変身と自分を受け入れる」というところが、僕は『海月姫』の作品としての魅力だと思っています。個性豊かなキャラクターたちがたくさん出てくるので、そこだけに目がいきがちなんですけど、東村先生が本当に伝えたかったことはそこにあると僕は思っていて。だから、それぞれが抱えている葛藤とかいろんなものを、ドラマでは丁寧に描いています。何かしら共感できる部分はあると思うので、ぜひそこに注目して見ていただけたらうれしいです。
★第1回:瀬戸康史、付き合うなら“宇宙オタク”の女性!?【独占インタビュー】
原作/東村アキコ『海月姫』(講談社「Kiss」所載)
出演/芳根京子 瀬戸康史 工藤阿須加 木南晴夏 松井玲奈 内田理央 富山えり子 最上もが・泉里香 安井順平 要潤・床嶋佳子 小雪(友情出演) 北大路欣也ほか
■第5話あらすじ/稲荷翔子(泉里香)が『天水館』の持ち主、千絵子(富山えり子)の母に直接、土地建物の売買契約を持ち込んだことを知り、倉下月海(芳根)たちは戦々恐々。一方、鯉淵蔵之介(瀬戸)も花森よしお(要)から、父の慶一郎(北大路)が自ら主催するパーティーで天水地区再開発賛成派を表明すると聞いて危機感を募らせます。蔵之介が『天水館』へ行くと、ドレスをたくさん作って販売したいと訴える月海。蔵之介も賛成し、慶一郎のパーティー開催日にファッションショーをやろうと言い出しますが…。
【プロフィール】瀬戸康史(せとこうじ)
1988年5月18日生まれ。福岡県出身。2005年デビュー。それ以降、映画、ドラマ、舞台と様々な作品に出演。2017年は主演舞台『関数ドミノ』で、平成29年度「文化庁芸術祭 演劇部門 新人賞」受賞。2018年1月クールは『海月姫』(フジテレビ系)と、『幕末グルメ ブシメシ!2』(NHKBSプレミアム)に出演中。映画『寝ても覚めても』が2018年公開予定。