夏は意外と風邪をひきやすい時期。
冷房をつけっぱなしで寝た翌朝「なんだかノドが痛い……?」となってしまったり、室内と屋外の寒暖差が激しかったり、夏の疲れが出てきたり……。
夏風邪を引いてしまったらできるだけ早く治したいですよね。
というわけで、全国に約1000店舗を持つスギ薬局で、管理栄養士として働く田中由妃さんに、「夏風邪のときの食事のポイント」をうかがいました。
◆夏風邪のときの食事で気を付けること
避けたほうがいいもの:風邪のときは胃腸の機能が低下しているので、脂身の多いお肉やお魚、食物繊維を多く含む野菜や豆類は避けたほうがベター。
食べたほうがいいもの:免疫力を高めてくれる「タンパク質」や「ビタミンC」、のどや鼻の粘膜を保護してくれる「ビタミンA」を積極的にとりましょう。また、腸のはたらきを回復してくれるヨーグルトもおすすめです。
「タンパク質」は、一般的に、肉・魚・大豆製品、卵に多く含まれます。風邪のときは、お肉なら鶏のささみや胸肉、魚であれば白身魚などあっさりした種類を選びましょう。
夏であれば、おすすめ食材はトマト。免疫力を高めてくれるビタミンCやリコピン、体内でビタミンAに変換されるβ-カロテンを豊富に含んでいます。
【症状別のプラスワン】
せきやノドの痛みがある:辛いもの、熱いもの、酸味の強いものなど、刺激物は避けましょう。
発熱や下痢がある:水分補給をしっかり行いましょう。水分やミネラル不足に陥りやすいので、OS-1などの経口補水液を飲みましょう。
吐き気がある:つらければ無理に食べないほうがいいです。
◆食欲がないときは、どうすれば?
大前提として、無理に食べる必要はありません。
栄養をとるなら、胃腸の機能が低下しているので、のど越しと消化がいいおかゆやうどん、ゼリー、アイスクリーム、スポーツドリンクなどでエネルギー補給をしましょう。
可能であれば、タンパク質も一緒に食べられるとよりよいので、卵や豆腐を入れたおかゆや雑炊、うどん、スープなどもよいですね。
◆一人暮らしで、ごはんを作る気力がないとき、どうすればいい……?
帰り道のコンビニやスーパー、ドラッグストアで買うなら、レトルトおかゆや冷凍うどん、レンジでできる茶わん蒸し、ヨーグルト、乳酸菌飲料、ゼリー、アイスクリーム、スポーツドリンク、OS-1などの経口補水液をおすすめします。
また、レトルトおかゆや冷凍うどんは賞味期限も長く常備できるので、常に買い置きしておくと「買い物に行く気力さえない……」というときにとても便利です。
風邪のときは「しっかり栄養のあるものを食べて、ぐっすり寝る」が大前提だと思い込み、食欲もないのに無理やり食べてさらに吐きそうになる……というつら~い経験をしたことがある、という方も多いのではないでしょうか。
大前提を「食欲がないなら食べなくてもいい」に置き換えると気持ちも体もラクになるはず。食べられるようになったらタンパク質をしっかりとって体力をつけ、しっかり治していきましょう!(後藤香織)
※今回、お話をうかがったのは……
管理栄養士 田中由妃さん
株式会社スギ薬局管理栄養士。
店舗勤務を経て、現在は広報・CSR室所属。ドラッグストアならではの管理栄養士として、生活者の病気予防に役立つ情報発信に努めています。
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