いまどき「おせち」の洋風アレンジ・レシピ7
「おせち」は日本の食文化を子供たちに伝えられる料理。ただ、子どもたちにはちょっと不人気? しかも自分で作ろうと思うと準備に時間がかかってしまう……。
でも、“1日で作れる”いまどき「おせち」を作る方法があるんです。『SAKURA』2015年1月号によると、おせちを洋風にアレンジして、少しずついろんな種類をワンプレートにまとめる。こんなおせちにすれば、家族も積極的に食べてくれるはず!
いまどきおせちを作るポイント
早速、子どもたちも喜んでくれるいまどきおせちを作る方法を見ていきましょう!
1.洋風野菜を使って彩りよく仕上げる!
2.中央に寄せて盛ると、うまくまとまる!
3.器はモノトーン系でモダンに!
正面を決めたら、皿の奥から盛りつけをスタート。食材に色があるのでシンプル色を選ぶとセンスよく見えます。皿の中央にキュッとまとめて立体感を出せば、お店メニューのように!
『SAKURA』で紹介しているのは、全7品。「おせち」作り未経験の私は、少し疑いの眼差し……「これが全部、1日でできちゃうって本当?」
そこで雑誌のレシピをもとに、実際に「おせち」作りに初挑戦してみました!
実際におせち作りに挑戦!出来栄えはいかに…
※材料はすべて4人分です。レシピによっては、使用していない材料もあります。
紅白炒めなます
にんじんは「喜び」、大根は「神聖」を表す色。根野菜は“家がしっかり栄える”とも言われています。
【材料】
A(にんじん……50g、大根……100g、ベーコン……15g、パプリカ……15g)、B(薄口しょうゆ……大さじ1/2、みりん……大さじ2、酢……大さじ1)、太白ごま油……適量、白ごま……大さじ2
【作り方】
- Aを細切りする。
- フライパンに太白ごま油を入れて中火にかけ、を炒める。
- Bを加えて水分をとばすように炒めたら、白ごまを加えて混ぜ合わせる。
里いものベーコン巻き
小いもが連なる里いもは「子孫繁栄」をイメージ。紅白色にしてめでたさを表現。
【材料】
里いも……4個、ベーコン……4枚、A(酒・薄口しょうゆ・みりん……各大さじ1)
【作り方】
- 里いもは皮をむいてゆがき、半分に切る。
- 里いも1/2個に対し、ベーコン1/2枚を巻いてピックなどで留める。テフロンのフライパンで油を引かずに焼き、Aを回しかける。
焼きエビの白ワイン蒸し
エビのように「腰が曲がるように長生きするように」と長寿を願って。
【材料】
有頭エビ(殻つき)……4尾、塩……適量、白ワイン……40ml、オリーブオイル・ピンクペッパー……各適量
【作り方】
- エビは殻つきのまま背わたを取り、流水で洗い、水気をふく。
- テフロンのフライパンでを両面焼く。軽く塩をして白ワインを注いだらふたをして火を止め、余熱で火を通す。仕上げにオリーブオイルとピンクペッパーをまぶす。
しいたけとごぼうの蒸し煮
しいたけは“亀”のように長寿を願って、亀甲切に。「細く長く幸せに」の願いを込めたごぼうは、「将来の見通しがよくなる」よう、門松形の“管ごぼう”に。
【材料】
生しいたけ……4枚、ごぼう……1/2本、A(酒・薄口しょうゆ・みりん……各大さじ1)、太白ごま油・青のり……各適量
【作り方】
- しいたけは石突きを取り、かさに六角形の切り込みを入れる(亀甲切り)。
- ごぼうはゆでる。食べやすい長さに切ったら、金串などを刺し、一周させて中をくり抜く(管ごぼうにする)。
- フライパンに太白ごま油を入れて中火で熱し、1と2を炒める。Aを加えてふたをし、蒸し煮にする。ごぼうは仕上げに青のりをまぶす。
彩りあしらい3種
大根とにんじんのピクルスは、花が咲くと必ず実を結ぶ縁起もの“梅”にあやかり“ねじり梅”の形に。「日焼けで黒くなるまでマメ(勤勉)に過ごせるように」と黒豆も。
梅にんじん&大根のピクルス
【材料】
にんじん……4cm(50~70g)、大根……2cm(50~70g)、Aピクルス液(白ワインビネガー・白ワイン・水……各50ml、塩……小さじ1、砂糖……大さじ1と2/3、ローリエ……1枚、赤唐辛子・こしょう……各適量)
【作り方】
- Aを鍋で沸騰させたら冷ます。
- にんじんと大根は皮をむいて、ねじり梅にする(1cm厚さに切り、梅形に型抜きする。花びらの境目に切り込みを入れたら、包丁を花びらに斜めに入れて角度をつける)。1に1日以上漬ける。
スナップえんどう
【材料】
スナップえんどう・塩……各適量
【作り方】
スナップえんどうを塩ゆでし、適当な大きさに切る。
ブランデー黒豆
【材料】
黒豆の甘煮(シロップごと)……大さじ2、ブランデー……小さじ1/2、
【作り方】
黒豆の甘煮をブランデーに15分以上漬ける。
きんとん風スイートポテト
きんとんは「金団」とも書き、「財をなす」ことの象徴です。
【材料】
さつまいも(小)……1本、A(生クリーム……10ml、卵黄……1個、砂糖……20g、ラム酒……少量)、B(卵黄……1個、みりん……少量。卵黄が塗りやすいかたさになる量)、飾り用のさつまいも・金箔……お好みで
【作り方】
- 鍋にさつまいもと水(分量外)を入れて煮る。やわらかくなったら裏ごしし、と混ぜ合わせて絞り袋に入れる。
- 天板にオーブンシートを引き、を絞り出す。混ぜ合わせておいたを塗り、250度のオーブンで10分焼く。お好みで切ったさつまいもと金箔を飾る。
生ハムれんこんずし
れんこんは穴が多く開いていることから、「将来の見通しのよさ」を願っていただきます。
【材料】
ごはん……30g×4個分、生ハム……2枚、れんこん……2cm(約30g)、イクラ……お好みで、Aすし酢[3合](酢……大さじ4、砂糖……大さじ2、塩……小さじ2)、B酢れんこん用(酢……大さじ3強、砂糖……大さじ2、水……50ml)
【作り方】
- ごはんとを混ぜ合わせてすし飯をつくる。
- 生ハムは半分に切る。
- れんこんは皮をむいて5mm厚さに切り、ゆでる。Bに漬けて酢れんこんにする。
- ラップにとをのせて握り、と、お好みでイクラをのせる。
モダンで大きな器がなかったので、かなりポップですが、家にあるいちばん大きな皿に。これはこれで、あり? なんだか金運アップしそうなおせちになりました!
1日以上ピクルス液に漬ける、ということ以外は、下準備も含め、2時間ちょっとですべてのレシピが完成。私は、「彩りあしらい3種」のピクルスと「生ハムれんこんずし」のれんこんは、市販の“千枚漬け酢”に全部まとめて漬けちゃいました。それもあって、1日どころか、数時間で「おせち」7品も!
【まとめ】
こんなに簡単におせちが作れるなんて驚きです。準備する食材の種類がちょっぴり多いですが、料理上手じゃなくてもあっという間にできるので、みなさんもぜひ作ってみてくださいね。(さとうのりこ)
『SAKURA』2016年冬号(小学館)