美月の“if もしも”をのぞいてみたら…
守られるだけじゃなくて、
たくさんの大切な人を守っていきたい
守りたいもの
私にはマイルールがわりとたくさんあります。仕事から帰ってきたあとの夜のルーティンは毎日同じ。バッグの中身を整理して、手を洗ってそのままお風呂に直行。洗濯機を回して、夜ごはんを作ります。色んな物を置く場所も決まっているけれど、友達が遊びに来て物を動かしても気になりません。片手で数えられるほどしか遊びに来ないけれど、友達が帰ったあと、掃除をするまでが予定なので大丈夫(笑)。実家にいたときはそういう意識はなかったけれど、大人になるにつれて、忙しくても部屋は整ってないと嫌だなと思うように。部屋が散らかっていると、心が安定しない気がします。お風呂も絶対に毎日入るので、〝風呂キャン界隈〟には参加できません。
逆に、守れていないことはなんだろう…。守れないというか、あえてやらないことはあるかも。例えば「ポストは毎日見ない」とか。忙しかったり、自分のこだわりも強いので、毎日やらなきゃいけないことが多くて頭がパンクしがち。なので、なんとなく毎日していたポストの確認は、毎日じゃなくてもいいという答えに辿り着きました。20代になってからダイエットもやらないと思うように。私の場合、自分が食べたいものを食べることが、いちばん心の栄養になるタイプ。だからダイエットはしんどいです。その分ピラティスに通って、筋肉やいい姿勢を身につけようと思っています。
事務所にも守られてきたな。愛情を注いで育てていただきました。社会人経験のない10代の頃は、この世界に飛び込んでいけるように、人への接し方を教えてもらったり、20代になってからは、また違う守られ方をしている気がする。自分を客観的に分析するのって難しくてわからないことが多い。他の人を見ても、それぞれベクトルが違うので比べられない。そういうときに近くにいるスタッフさんの言葉で、自分の現在地を把握することができます。これからの人生の選択も一緒に考えて歩んでいくんだろうな。
20代になって、守りたいものも増えてきたかも。例えば、家族。ひとりっ子ということもあるかもしれないけれど、人より早く働き始めて、家族には迷惑もかけてきたので、お返しをしたいなぁと思うように。後輩のこともそう。私にできることは限られているかもしれないけれど、連絡が来たときには全力で応えたい。
自分を守ることも大切。私は昔からネガティブで落ち込んだり、悲しくなったりすることがあります。でも一周回ってポジティブに考えられるようになってきました。しんどいことがあったときは、「自分にしかできないことなんだ」とか「成長に必要なことなんだ」と考えます。自虐的になってもどの方向にもいけないと気がついてからは、考えないようになりました。人から悲しいことを言われたときは、頭の中でその人にパンチして、表面上では何も感じてないように装います(笑)。やられたことをやり返したら、同レベルの人間にしかならないし、本当に次に進めなくなると思うから。でも腹は立つので頭の中でボコボコにしちゃう(笑)。そして「その土俵に上がらない私エライ!」って自分で自分をほめて心を鎮めます。
これからも親しい人との関係を大切に守りながら、自分のいきたい方向に進んでいきたいです。
自分を守ってくれたに人たちに感謝をしつつ、守りたいものと守らなくて良いものを取捨選択している美月。ぜひ美月を参考に、自分にとって“大切なもの”を見つめ直す機会にしてみてくださいね。
撮影/Junghyun Kim(TRON) スタイリスト/奥富思誉里 ヘア&メイク/KATO(TRON) モデル/山下美月(本誌専属) 撮影協力/平野千晶、渡辺奈穂 構成/西村真樹 WEB構成/久保 葵