濱尾ノリタカ「食べる姿に積み重ねた時間を感じて愛おしさが生まれる」本当は毎日食べたい好物とは?

 ノリタカと忘れられない特別なステーキ

食べている姿って最高に男らしくてかわいい! そんなもぐもぐ姿だけを拝める連載。第8回は、大河ドラマや朝ドラで注目を集めた濱尾さんが特大ステーキをひとり占め!


今日は、好きなものを好きなだけめしあがれ! 私たち、見ているだけで幸せなので…♡

濱尾ノリタカ
1999年11月26日生まれ、東京都出身。2020年に俳優活動を開始し、2021年に『仮面ライダーリバイス』に出演。その後話題作に出演し続け、今年はNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』やNHK連続テレビ小説『あんぱん』に出演し存在感を発揮。さらに完全プロデュースでZINE(個人制作冊子)を手がけるるなど才能が光る。現在は、フジテレビ月9ドラマ『明日はもっと、いい日
になる』に出演中。

NORITAKA’s Request→ステーキ

学生のときに水泳の全国大会に出場し、今もほぼ毎日泳いでいてけっこうな量を食べるという濱尾さん。そんな彼のオーダーは、オーセンティックなステーキ(特大)。宣告どおり、当日も750gのTボーンステーキを撮影中にきれいにペロリ!


もぐもぐする姿自体がかわいいと思います

「こういうもぐもぐ姿」というより、そもそももぐもぐしているのがかわいいですよね。人の食べる姿はグラデーションだと思うんです。最初は恥ずかしくて少しずつ食べていたのに、だんだん堂々と食べる姿を見せてくれる変化に、積み重ねた時間を感じて愛おしさが生まれると思うから。そんな瞬間に憧れがあります。

実は甘いものが大好き! 1日1回までにしています

実は、チョコ系のスイーツに目がなくて…! チョコタルトにアイスがのっているとか最高。味も違えば、食感や温度感も違うものが口の中で混ざり合うときに幸せを感じます。この間も妹と特大パンケーキを食べに行きました。量ではなく食べる回数を絞っていますが、本当は毎食食べちゃいたいくらい甘党です。

1日1.5食生活を続けて3年。役に合わせて変化するタイプです

もともと競泳をしていて筋肉が必要以上に大きすぎたので、コロナ禍中に食事を全部自炊にして、カロリー計算や量を管理し始めたんです。そこでかなり絞れたのもあるし、摂取カロリーと運動量を考えると3食は食べすぎかなと思い、1日1.5食生活に変えました。ただ、ストレスフリーな食事がいちばん大事。筋トレした日は多く食べるし、友達との食事も楽しみます。演じる役の生活を想像して自然と変わることも。回数を絞ったことで、1回の食事をより大切にするようになった気がします。

ステーキが僕の中で特別だと、今日気づけてよかったです

要望どおりの特大ステーキが出てきて、ひとり占めできて幸せでした。しかもミディアムレアの焼き加減や食感も楽しめるくらいの分厚さもあり、つけあわせにマッシュポテトとパン、そしてノンアルコールだけどビール…もう理想が詰まっていましたね。流行りとはまた違う本物感がとても好みでした。リクエストした理由は、そのときちょうど食べたかったから(笑)。だったけど、考えてみるとステーキって僕の中で特別な思い出がある食べ物で。子供の頃に、母が友人を呼んで誕生日会を開いてくれたステーキハウスが実家の近所にあるんですけど、大人になってからは後輩や妹などを食事に連れていくときに少し背伸びをしたくてその店を選んだり、今でもたまにひとりで行くこともあるお店で。大事な思い出はその近所のステーキハウスに詰まっているなと思い出しました。写真を見返したら『あんぱん』のクランクアップの日もステーキを食べていたし、実は昨日ちょうど『あんぱん』で僕の出演する回の放送が終わってやっとすべてを終えた感覚になったところで、今日のステーキがあって。食べながらすごく達成感があふれ、深く思い出に残るステーキそして撮影となりました。

『あんぱん』では田川岩男という大事な役をいただけたのもありますが、それ以上に戦争という、人間として向き合うべきテーマについて深く考える貴重な機会になりました。フィクションではなく現実にあったことだし、今の自分の人生や生き方に影響するくらい向き合い甲斐のある役に出会えたことが大きくて。ここまで人生観が変わると思っていなかったし、ひとつの役としっかり向き合う中で、自分自身にも変化がありました。ガムシャラに臨んだことで気づきや学びも多く、僕の人生において忘れられない経験になりました。現在放送中の『明日はもっと、いい日になる』では、また時代も異なり現代の児童福祉司の役。この職業の役は初めてなので色々と丁寧に調べていますが、職業として捉えるのではなく、ちゃんとひとりの人ということを何より大事に演じたいです。物語とは別に、仕事だから大変なことだし色々あるという根底の人間らしさを持って役作りをしているので、少しでも感じてもらえるといいなと思います。そして、最後まで演じ切ったら、またステーキを食べに行きたいです。

CanCam2025年9月号「今日はキミと、もぐもぐ記念日。」より
撮影/須江隆治(See) スタイリスト/コダン ヘア&メイク/MYOKEN(Three PEACE) 撮影協力/浜崎真衣 構成/田中涼子 WEB構成/久保 葵