6月4日、雑誌『AneCan』の2大看板スタイリスト、亀恭子さんと入江未悠さんのスタイルブックが2冊同時に発売されました。入江さんが「事前打ち合わせはしていなかったのに、出来上がってみたら(亀さんの本と入江さんの本が)対称的でビックリしました!」と言ったこの2冊。
そんな対比も見どころな2冊の本の発売を記念して、Woman Insight編集部はおふたりに特別インタビューを敢行。今回は「甘口派」スタイリストの入江未悠さんのインタビューをお送りします!
Woman Insight編集部(以下、WI) 初のスタイルブック出版おめでとうございます! 完成した本を見て、いかがでしょうか?
入江未悠さん(以下、入江) ありがとうございます。いつかこういう自分のスタイルブックを出すことが夢だったので、自分でも完成したものを読んだ瞬間感激しました……。家族も喜んでくれましたね。外部から見ると「スタイリストの仕事って何してるんだろう?」とわかりづらい部分もあるので、家族や友人に、本という形で見てもらえるのがすごく嬉しいです。
WI 改めて、今回の本はどのような内容ですか?
入江 8割以上はファッションのお話です。この本のための撮りおろしが多いですが、一部『AneCan』に掲載したものから厳選して載せたものもあります。あとは昨年6月に趣味で「整理収納アドバイザー」の資格を取ったので、収納・インテリアまわりを少し入れたり、他には行きつけのサロンやネイルなど美容まわりを入れたり。こう見ると盛り盛りですね(笑)。
WI 本当に! 96ページにわたって入江ワールドが繰り広げられていますよね。
入江 最初に「96ページ」と聞いたときは「そんなにたくさん!?」って思ったんですが、いざ出来上がってみると、もっともっと入れたいことがあるのに入れられなかったものがあるぐらい、かなり充実した1冊になりました。スタッフの方たちと夜中まで、寝る間も惜しみながら作った、満足いく1冊です。
WI ところで、いつぐらいからこのような本を出してみたいな、と考えていたのですか?
入江 30歳を過ぎたくらいからですね。スタイリストとして独立した当初は、とにかく「いただくお仕事を全力でやるしかない!」と、バタバタと駆け抜けていたのですが、それが落ち着いてきたのが30歳ごろ。だんだん、自分の得意分野や、読者の方に提案できることってなんだろうな……と考えるようになって、それをまとめて伝えられたらいいな、と。
WI どんなことが自分は得意だな、と思いますか?
入江 大人に似合う、上品でかわいい着こなしを考えるのが好きです。かわいい世界観が昔から好きなんです。でも、自分自身30歳を過ぎて大人になってきたときに、どう「かわいい」を取り入れたらいいかと考えたら、若いころと全然違うな、と。若いときって勢いや若さでかわいい服が着られるんですけど、そのまま年を重ねていくと、へたすると「イタイ」になってしまう。そんなときに自分なりに「こうするといいかな」ということを確立してきたので、それをいろんな人に伝えたいな、と思っていたんです。それを今回本という形でまとめたので、「かわいい」が好きなすべての女性に年齢問わず読んでもらえたらいいな、と思います。
WI 入江さんが「かわいい」スタイリングを作る上で心がけていることはありますか?
入江 読者さんの日々の生活を考えること。私自身は職業柄ファッションのしばりはないんですが、読者の方はOLさんが多いので、例えば「ミニスカをはきたくても丈が短すぎるのはちょっと……」とか決まりがありますよね。そんな中でも楽しめるおしゃれを提案していきたいんです。あとは、お仕事をする上で上司の方や同僚の方などいろいろな方の中でお仕事をするので、その中でどう見られるか、という視点を大切にしたおしゃれを考えていきたいと思います。
WI そんなリアルに役立つかわいいおしゃれがたくさん詰まったこの本は、いつぐらいから実際に制作し始めたんですか?
入江 台割(※本の骨組みのようなもの)が出たのが3月上旬中旬くらいです。
WI ということは、かなり急ピッチで……。
入江 かなりかなりかなり超急ピッチで作りました(笑)。途中で「ほんとにできるんだろうか……」と、なんとも言えない不安に襲われたくらい(笑)。いつまでに何を準備して何を撮影して、と、やることリストを全部書き出したときに、「これは果たして自分にできるのか……!?」と思って、ひとりでテンパってました。でも、一緒に作ってくださった編集の方もすごく尊敬している人たちばかりで、「こんなにいいメンバーでできるんだからやるしかない!」と、約2か月弱で駆け抜けて作り上げました。
WI 今回の制作メンバーは『AneCan』のメンバーなのでしょうか?
入江 そうですね。編集さんもモデルさんも『AneCan』チーム。でも、いつもとはまた違った新鮮な撮影になったと感じています。『AneCan』のお仕事では、特集ページのテーマに合う服をリースしてスタイリングを組みますが、本では私自身の世界観を大切にしたかったので、実は私服もたくさん登場しているんです。モデルをしてくれた(高垣)麗ちゃんも本を通じて伝えたいことを理解してくれて、既存の動き方にとらわれず、いろいろ考えてくれました。撮りながらそれがそのまま学びとなり糧となるような、思い出深い撮影でした。なので、1枚1枚かなり印象に残っていますね……。
そこから話題は撮影の裏話へ。誌面をパッと見ただけではわからない裏話がありました。
次回、撮影裏話やこの本に込めたこだわりをさらに深くうかがいます!(後藤香織)
『TOKYO LADY STYLE』入江未悠/著(小学館/1,200円+税)
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