円滑なコミュニケーションツールとして欠かせない「SNS」。みなさんはうまく使いわけられていますか?
ビジネスやプライベートで使うSNSの数々には、明確なルールやリテラシーがないだけに、迷う部分も少なくないはず。『Domani』3月号では、そんな「これ、どうしよう」に対して、立ち位置の異なる3人の識者がズバリ回答!
(株)オールアバウト代表取締役兼CEO・江幡哲也さん
ITジャーナリスト・高橋暁子さん
まずは、基本の“キ”! それぞれのSNSがどんな役割を持っているか、理解できていますか?
●Facebook……実名&顔出しが求められる公の場。どちらかというとビジネス向け
●Twitter……情報を発信したり集めたり、拡散するのに適しています
●LINE……ごく親しい間柄の人とのクローズドなコミュニケーションの場
●Instagram……好きなもの、きれいなものを見て楽しむ画像共有サービス
さて、これらを踏まえた上で、【ビジネス編】と【プライベート編】にわけて、SNSの“あるあるシーン”から、いまさら聞けない「SNSマナー」を再確認しましょう!
【ビジネス編】
Q 上司や先輩からの友達申請、受けたくないときには、そう伝えても大丈夫?(IT・32歳)
A ビジネスマナーの基本としては会社内の人間関係をくずさないことがいちばん大切。申請が来たら断らないのがマナーですよ。読まれたくないなら公開範囲を限定して、見られても困らないようにしておくとベター。(井垣利英さん)
「プライベートでやっているので、ダメなんです」と、ストレートにかわいく言ってみてはどうでしょうか? 無視や放置するのは厳禁です。(江幡哲也さん)
オープンにしているSNSがあったら、「Facebookはプライベートなんですが、Twitterでは仕事のことを発信しています。こちらで交流していただけませんか」と、代案を出すと拒絶感がなくなります。(高橋暁子さん)
Q 勤務中、取引先の方の投稿であっても、コメントをつけるのはマズイですか?(金融・37歳)
A 就業時間内にSNSを使用することが、服務規程違反になる会社もあるんです。特に会社のPCからアクセスしてしまうと、完全にNGになる会社が大半です。まずは自分の会社の服務規程の確認を。そしてもし会社のPCで情報漏洩やウイルス感染してしまうと損害賠償ものなので、就業時間中はNGと思っていたほうがいいですね。Facebookにコメントを残すと投稿時間も記載されるので、うかつなことは避けましょう。(高橋暁子さん)
Q 仕事のやりとりにSNSを使うと便利なんです。でも、社外のクライアントには失礼にあたりますか?(広告・36歳)
A マナー的には論外です。仕事のやりとりは、簡単なツールを使うこと自体がトラブルのもと。またFacebookのメッセージは、先方がいつ読んでくださるかわからないもの。自分と使用頻度が同じだと思わないように。(井垣利英さん)
失礼かなと思う気持ちの一方で、利用できるものはしたいですよね。使っても大丈夫か、最初にお聞きすること。ただし、メッセージを送ることで、先方が転送や同報メールをする必要が出てきそうな場合は、手間をかけてしまうので避けましょう。(江幡哲也さん)
SNSは気軽で親しい感じが出ます。お相手のスタンスを確認してOKならやりとりしてみて。(高橋暁子さん)
「親しき中にも礼儀あり」ということわざが、SNSマナーの根本にあるような気がしますね。身近にあり、手軽にできてしまうSNSだからこそ、ちょっと立ち止まる必要がありそうです。ただし、その気軽で距離が縮まるのがSNSのメリットなので、“相手のスタンスを確認する”ことが、すべてにおいてポイントになってくるのかもしれません。
さて次回は、【プライベート編】。女子がよくやる“料理の撮影”の投稿についても。経験がある方も多いこの行為、これってマナー違反だと思いますか?(さとうのりこ)
(『Domani』2015年3月号)
【あわせて読みたい】