むくみ対策|むくみって何が原因?専門家に聞いた、むくみを防ぐ生活と食事のコツ

なんだか最近身体がむくんでいる気がする。マッサージをしてもむくみがとれない…など、「むくみ」に関するお悩みを持っている方は多いはず。できることなら、毎日スッキリしたむくみとは無縁の身体で過ごしたいですよね!

そこで今回は調理学を専門とする摂南大学農学部の安藤真美教授に「むくみを防ぐ方法や必要な栄養素」についてお話を伺いました! むくみ解消のためのレシピにも注目です♡

そもそも「むくみ」って何?

人間の身体は体重の60%が水分。むくみと水分は密接な関係性があり、むくみとは、間質液という細胞と細胞の間の水分が余分な水分として過剰に溜まった状態のことを言います。
原因としては、長時間同じ姿勢でいる、冷え、塩分の摂り過ぎ、アルコールの摂取、ストレスなどによる自律神経の乱れなどが挙げられます。

 

むくみの予防には、基本的な生活習慣がカギ!

むくみを防ぐには適度な運動、ストレスを溜めない、睡眠などの基本的な生活習慣を整えることが重要。
なお、食生活の面では、何よりも塩分の取りすぎに注意が必要です。

人間の体内は塩分濃度が一定に保たれているため、塩分を過剰に摂取すると体内の塩分濃度が高くなり、それを薄めるために水分をため込もうとします。これが「むくみ」です。

1日の塩分摂取目標は6.5g未満(日本人の食事摂取基準2020より)とされており、1食あたり2g程度にする必要があります。しかし、例えばカップラーメンひとつで平均約5g前後というように、1食で1日の目標値の半分以上の塩分を摂取している食品がたくさんあります。とはいえ、そのようなもの食品は美味しいですし完全に食べないようにするのは難しいため、塩分量が多いものを食べる場合は、食べる量や頻度を考えたり、その後の食事を塩分控えめにするなど調整しましょう。

むくみをとるのに効果的な栄養素は「カリウム」

注意をしていても、「気づいたら身体がむくんでしまった…」ということもあるはず。そんなときは、「カリウム」を摂取しましょう。

カリウムは塩分の体外への排出を促す作用があります。カリウムは加熱しても変化しないので、調理方法は生でも加熱でも問題ありません。ただ水に溶けやすい性質があるので、カットした状態で水にさらしたり、煮ることで一部溶出してしまいます。長時間水にさらさないようにしたり、煮物の場合は煮汁ごと食べましょう。

▼たとえばどんな食材?

なお、カリウムはスーパーで購入することができる様々な食品に含まれています。代表的なものとしては、果物(アボカド、バナナ、ドライフルーツなど)、野菜(ほうれんそう、みつば、にんじん、ミニトマト など)、種実類(アーモンド、ピーナツ)が挙げられます。むくみ対策の救世主として頼ってみて!

▼その他、減塩の工夫

そもそも塩分をとりすぎない工夫ももちろん大切です。

・だしを効かせる
・酢やレモンなどの柑橘類で酸味を効かせる
・ごま、油などで香ばしさや風味をだす
・カレー粉などの香辛料や、シソやハーブなどの香味野菜を使い味に変化をつける

このような味つけをすることで、美味しく減塩ができます。

献立全体での工夫としては「一品だけしっかり味付けをして、その他の料理を減塩する」ことで、すべての料理が薄味になるよりも満足感が得られます。
食べ方の工夫では、汁物を具沢山にして汁の量を減らすだけで、簡単に減塩できます。

簡単に作れる! むくみ対策のデトックスメニュー

最後に「簡単に作れるむくみ撃退デトックスメニュー」をご紹介します!

<デトックスフルーツサラダ>


【材料】(2人分)

アボカド…50g(1/2個)
バナナ…60g(1/2本)
りんご(皮つき)-生…40g(1/4個)
レモン・果汁-生…小さじ1
干しぶどう…適宜
アーモンドスライス…適宜

(ヨーグルトソース)
ヨーグルト(全脂無糖)…50b
はちみつ…適宜

【作り方】

1.アボカドは、皮と種を取り、1口大に切る。
2.りんごは、皮付きのままいちょう切りにする。バナナは輪切りにする。レモン汁で和える。
3.ヨーグルトにはちみつを混ぜてソースを作る。
4.1と2を3のソースで和えて盛り付ける。
5.ぬるま湯でもどした干しブドウとオーブントースターで軽く焼いたアーモンドスライスを散らす。

カリウムの豊富な食材を使ったデザート感覚の1品です。アーモンドスライスのパリパリとした食感がアクセント! 好みで果物やナッツの種類を変えたり、増やしても良いでしょう。

塩分を抑える工夫やデトックス食材で、むくみしらずのスッキリBODYをゲットしちゃいましょう♡

 

お話をうかがったのは…
摂南大学 農学部 調理学研究室 安藤真美教授
構成/平田真碧