よく知っている生き物の名前なのに、漢字で書かれると急に読めなくなってしまうことは多いものです。
たとえば、動物園の人気者「熊猫」や「嘴広鸛」。
ペットとしてもおなじみの「音呼」「鼬」「背黄青鸚哥」など。
あなたはいくつ読めましたか?
そんな「読めそうで読めない」生き物の名前シリーズ、本日のお題はコチラです。
「蜻蛉」。
この日本語も、ある生き物の名前です。誰もが知っている有名な生き物なのですが、いったいなんと読むのでしょうか?
■ここでヒント!
読み方が想像しやすくなるよう、いくつかヒントを見てみましょう。
・ヒント1 昆虫です
この生き物は、昆虫の一種です。自然がある場所で多く見かけますが、街なかでも出会うことがあります。
・ヒント2 ハネがあります
この虫は、棒状の体の両側に2対の長い翅(はね)を持っています。その姿はとても特徴的で、洋服や雑貨に使われるデザインとしてもおなじみです。
・ヒント3 幼虫は「○○」と呼ばれます
この生き物は大人になると空を飛びますが、幼虫のときは水の中にすんでいます。「蜻蛉」と呼ばれるようになるのは成虫になってからで、幼虫のときは「ヤゴ」と呼ばれます。
……どんな生き物か、ピンと来ましたか? では正解を見てみましょう!
■正解は……コチラ!
「蜻蛉」の読み方、正解は「トンボ」でした!
田畑の害虫を食べてくれるトンボは、五穀豊穣の象徴として、また武士からは前にしか進めない「勝ち虫」として、日本で古くから親しまれてきました。着物や手ぬぐいで見かける「トンボ柄」は、縁起の良い柄としても有名です。
また、「トンボ」という言葉は他にもさまざまな意味を持っています。小学館デジタル大辞泉によれば、
・トビウオの別名。とんぼうお。
・歌舞伎で、役者が立ち回り中に切られたり投げられたりしたときなどに、手をつかずに宙返りすること。とんぼがえり。
・印刷で、刷り位置を正確にするために版や原稿につける十文字の印。
・運動場を整地する道具の通称。木製・金属製の丁字型の棒で、地面をならして平坦にする。
こうした意味も持っています。このうちのいくつかは、あなたも知っている道具ではないでしょうか。これらの言葉が定着したのは、蜻蛉が昔から親しまれてきた生き物である証拠とも言えそうです。
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(豊島オリカ)