知らないと損!洗顔料の「弱酸性」「アルカリ性」って結局何が肌にいいの?

知らないと損!洗顔料の「弱酸性」「アルカリ性」って結局どう選ぶのが正解?


湿度も気温も高くムシムシした梅雨や夏の時季は、1年でもっとも皮脂分泌が増えると言われており、皮膚常在菌のバランスが崩れ、肌トラブルが起きやすくなります。
この状態をそのまま放っておくと、皮脂が酸化してニオイの原因になったり、お肌を刺激する菌がたくさん繁殖してしまったり…と、あまりよくない状態に。

日々何気なく選んでいる洗顔料。弱酸性のものやアルカリ性のものなどさまざまありますが、結局どう選ぶのが良いのでしょうか?

今回は、『マジックソープ』で有名なドクターブロナーブランドを展開する、株式会社ネイチャーズウェイの製品開発チームに、石鹸のあれこれを伺いました♡

 

Q.そもそも「健康な肌」って、なんですか?


一般的に健康な肌は「皮膚常在菌」のバランスが整っている、弱酸性のお肌です。

健康な肌のpH値が「弱酸性」なのは、肌を覆う皮脂膜が弱酸性だから。この皮脂膜は、皮脂常在菌がつくる分泌物からできた脂肪酸や、汗などに含まれる乳酸やアミノ酸が混ざり合うことで作られます。人は本来、自らの肌を弱酸性に保つ力を持っているのですが、それは継続的に皮脂膜を作り出すことができるから。この皮脂膜の生成は皮膚常在菌がいないとできません。

▼コラム 「pH値」ってなんだっけ?
物質の酸性・中性・アルカリ性を示す指標を「pH」といい、0~14の値で示されます。
0~6が酸性、7が中性、8~14がアルカリ性です。
「pH」は溶液中の水素イオン濃度の量によって決まります。

 

Q.弱酸性とアルカリ性のソープには、それぞれどのような特徴があるの?


このふたつの大きな違いは「汚れの落ちやすさ」です。

◇弱酸性のソープ…お肌へのマイルドさを重視したい

アルカリ性に比べると、やさしく汚れを落とす洗浄剤です。
ただ、お肌のpHは「弱酸性」に近いため、肌あたりはマイルド。やさしさを重視したい方におすすめです。

◇アルカリ性のソープ…すっきりと汚れを落としたい

弱酸性のソープよりも、油によくなじみ、油汚れを落としやすい性質を持っています。
たとえば洗顔の場合、皮脂汚れやクレンジングで落としきれなかったメイク汚れをしっかりと洗浄し、肌をまっさらな状態にしたい…と考えている方には、アルカリ性の洗顔料やボディソープがおすすめです。その中でもできるだけやさしさを重視したいときは、ゴシゴシこすらなくても汚れを落とせる「石けん」がおすすめ。
人は自らの肌を弱酸性に保つ力を持っているため、アルカリ性のものを使っても刺激になることはありません。「きちんと汚れを落とし、丁寧に流しきること」が重要です。汚れやアルカリの石けん成分が残ってしまうと肌トラブルの原因にもつながるため「流す」ことも丁寧に行ってください。

 

Q.弱酸性とアルカリ性の石鹸は、それぞれどんな季節やシーンで使うのに向いていますか?


肌のpHはこのような状況で変わると言われています。

オイリーなとき:酸性側に傾く
バリア機能が乱れたとき:アルカリ性側に傾く

<初夏から夏にかけての暑い時季>

暑い時季は、汗や皮脂汚れ、乳酸が分泌されることで、肌がオイリー・酸性の状態になりやすくなります。こんなときはアルカリ性の石けんでしっかりと汚れを落としてから、十分に化粧水・乳液などで保湿をするのがおすすめです。

<秋冬の乾燥する時季>

一方、秋冬の寒い時季に肌がひどく乾燥していたり不安定な状態のときは、アルカリ性のものを使ったあとに、肌のpHを弱酸性に戻す力が衰えている可能性があります。そのため、弱酸性のものを使うことがおすすめです。

 

Q.「お肌にやさしい石鹸」とは、どのようなもの?


一口に「肌にやさしい」と言っても、その人の肌によって何がやさしいかは定義が異なります。例えばオイリーで皮脂汚れが多い方が、洗浄力の弱い洗浄剤で洗うことは、汚れがしっかり落としきれず肌トラブルにつながることもあります。

自分の肌状態を見極め「しっかり落とすべき時期なのか」「それとも肌を守る時期なのか」を考えて、そのときの自分に合ったものを選ぶことが、真の「肌にやさしい」につながります。

 

一概に「これにすべき」ではなく、季節や自分の肌の状態に合わせて見極めて選ぶことが重要です。肌トラブルに悩んでいる…という方は、これを機に見直してみてくださいね。(齋藤有紗)

 

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