「四川料理」「広東料理」「上海料理」「北京料理」って何が違うの?
中華料理といえば、ラーメン・タンタンメン・チャーハン・餃子・麻婆豆腐・フカヒレ……など、名前を聞いただけでおなかがすいてきそうな、おいしい料理がたくさん。
でも、「中華料理」とひとくちに言っても、実はさまざまな種類がありますよね。「四川料理」や「広東料理」……って、店名でも見たことはあるけれど、実際何がどう違うのでしょうか?
そんな方のために今回は、「四川料理」「広東料理」「上海料理」「北京料理」の違いについてご紹介。
お話をうかがったのは、横浜中華街で地下1階から6階まで総席数550席・食べログ約3.6を誇る大型広東料理店、招福⾨で総料理長を務める横尾博志さん。
それではさっそくひとつずつ見ていきましょう!
◆そもそも「四川」「広東」……って何?
中国料理店で見かける「四川」「広東」などの種別ですが、これはすべて中国の地名です。
広大な中国では、その土地に合った食材や調理法が地域によって発展し、さまざまな料理が生まれました。
その中でも「北京・四川・上海・広東」の料理は「4大中国料理」と呼ばれ、世界中で親しまれています。
◆北京料理の特徴
中国の首都・北京は、冬の寒さが厳しい地域。緯度を日本でたとえるとだいたい秋田県と同じくらいの場所にあります。
そのため、⽣姜やニンニクを使った⾁料理など、寒さに打ち勝つ体⼒増進のための料理が発達しました。
代表的な料理に北京ダックや⾁まん、餃⼦などといった、味のインパクトが強い肉料理が挙げられます。
◆四川料理の特徴
四川は、湿度が⾼く、夏は暑く冬は寒い盆地にあります。(こちらも日本で緯度をたとえると、だいたい奄美大島のあたりです)
そんな気候の特徴から、体を温め⾷欲を増進するスパイシーな料理が⽣まれました。
⿇婆⾖腐やタンタンメン、エビのチリソース煮など、ピリッと辛い料理が有名です。
◆上海料理の特徴
ここまでの北京・四川と異なり、上海は海に⾯した地域です。
そのため上海ガニや海鮮あんかけなど、海産物を使った料理が多くみられます。また、上海は醤油の産地でもあるため、豚の⾓煮など醤油を生かした濃厚な味の料理も人気です。
◆広東料理の特徴
昔から「⾷は広州にあり」と⾔われるほど食材に恵まれた美⾷の中⼼地、広東。
味付けは素材の味を活かしあっさりとした料理が多く、フカヒレやアワビ、ツバメの巣などの⾼級⾷材を使った料理で有名です。
日本では、これら「4大中国料理」の人気メニューを取り揃えつつも「四川」「広東」などを店名に謳ったお店が多くあります。ただ、やはりその名前をつけるからにはその地域の特性を活かした料理に自信がある傾向があり、店名にも注目するとより自分の好みに合ったお店が見つけられます。
北京…宮廷料理や満漢全席を食べたいとき
四川…辛いものが食べたいとき
上海…ちょっとリッチな食材を食べたいとき
広東…フカヒレ等や高級食材、乾物などを食べたいとき
それぞれの土地の特徴に合わせて生まれた中華料理。広大な土地を有する中国だからこそ、こんなにも料理のバリエーションが豊富なのですね。これを知っておくと、次に食べにいくときに自分の好みのものが見つかりやすいかも。是非覚えておいてくださいね。(大嶋美穂)
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