つらい…。同僚同士が対立して板挟みになったとき、取るべき対処法

同僚同士が対立して板挟みになったとき、取るべき対処法


何かとストレスが多い「仕事」のシーン。
さまざまな利害関係がある「仕事の人間関係」では、ささいなきっかけで対立が起きることもままあります。
自分は対立しないように気を配っていたとしても、中立だからこそ、周囲の対立にうっかり巻き込まれてしまう、というケースも……。

同僚がけんか

今回は読者の方から寄せられたお悩み「同僚の板挟みになってしまったとき」について、
「精神看護学」や「ポジティブ心理学」を専門とし、「セルフ・コンパッション」を研究テーマとしている東京医療保健大学の秋山美紀先生にうかがいました。

【今回のテーマ】対立する同僚の板挟み、どうにかしたい


Q.同僚のAさんとBさんが対立をしていて、板挟みになっています。それぞれの悪口や愚痴を聞かされ続けているのが非常にストレスなのですが、どうしたらいいのでしょうか。仲直りさせるようにどうにかしたほうがいいのか、それとも両方に関わらないのがいいのでしょうか。
普段はAさんもBさんも普通にいい人なのに、それぞれが関わったときだけ性格が変わったようになるので困っています。

A.肯定も否定もせず、相手の気持ちに寄り添い、中立を表明する。

板挟みはつらいですね。
あなたはどうしたいですか。「板挟みになっている自分のつらさ」をなんとかしたいのか、それともAさんとBさんをなんとかしたい、と思うのでしょうか。

もしあなたが「板挟みになっている自分のつらさを解決したい」のであれば、あなたがおっしゃるように「両方に関わらない」のがいいと思います。きっと、あなたがお話を聞いてくれるから、あなたに甘えて悪口や愚痴を言ってくるのでしょう。

でも、あなたにとってはAさんもBさんも普通にいい人だからこそ、なんとかしたいと感じているんですよね。きっとあなたは優しい人なんです。
どちらの話も聞くのもいいと思います。ただ、気を付けるべき点としては「どちらの話も、肯定もせず、否定もせず」という態度を貫く、ということです。

AさんもBさんも、あなたに「このつらい気持ちをわかってほしい」と思うからこそ愚痴を言ってしまうのでしょう。「それは大変ですね」と、その人のつらさには寄り添っても大丈夫です。でも、それだけにとどめましょう。もし「本当にそうですよね」と同意をすると、一緒に悪口を言ったことになります。かといって「そんなことないですよ、あの人だっていい人ですよ」と、どちらかの肩を持つようなことを言って反論すると「この人はわかってくれない、あっちの味方だ」と、さらにいらぬ対立に巻き込まれてしまうかもしれません。

だから「相手についてどう思う」についてふれることはなく「そうなんですね、それは大変ですね」と、ただ相手の気持ちに寄り添うだけです。「私はAさんもBさんも、どちらも自分にとっては大切な同僚ですよ」と本心(普段は両者ともいい人、とおっしゃっているので、これは本心ですよね)を伝えて中立を表明しておけば「板挟み」は少しは解消されるのではないでしょうか。

 

 

▼お話をうかがったのは…

東京医療保健大学 医療保健学部 准教授 秋山美紀先生
保健学博士、看護師、保健師
精神看護学・ポジティブ心理学を専門とし、「セルフ・コンパッション」を研究テーマとしている。

構成/後藤香織

 

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