【違いは何!?】意外と知らない?「カフェオレ」と「カフェラテ」の違い
「カフェオレ」と「カフェラテ」、お好きな方は多いと思うのですが、「大抵どちらかしか置いてないから、ミルクの入ったものということで特に迷わず頼む」というケースが多いと思うのです。なぜどちらかしかないかについては後ほどご説明します。
違いとしてよく言われているのは、「『カフェオレ』がフランス語、『カフェラテ』がイタリア語でしょ?」という話ですが、確かにそうです。でも、それだけではありません。つくり方は違うし、実は味も……結構いろいろ違うんです!
そろそろ詳しく解説します。知ったかぶりはやめて、これを機に覚えておいてくださいね!
「カフェオレ」はフランス語。カフェ・オ・レで、カフェ(コーヒー)・オ(入り)・レ(ミルク)。「カフェラテ」はイタリア語。カフェ・ラテで、カフェ(コーヒー)・ラテ(ミルク)。
ここまでは、コーヒーとミルクを合わせた飲み物という意味で、同じです。コーヒーとミルクを混ぜているというところは同じなのです。
ただ、それ以外がまったく違います。
◆ベースとなるコーヒーが違う!苦いのはどっち?
「カフェオレ」に使われるコーヒーは、よくある紙フィルターなどでつくるドリップコーヒー。それに対し「カフェラテ」に使われるのはエスプレッソです。
ちなみに、「エスプレッソといえば苦みが強く、小さなカップで飲むコーヒー」といったイメージを持つ方は多いと思いますが、あれはそもそも淹れ方も豆も違います。
高い圧力で一気に少量抽出するのがエスプレッソの特徴。豆は、酸味が弱く苦みが強い、深煎りのものを使用しています(ドリップコーヒーはその逆で、酸味が強く苦みが弱い)。
だからベースがキリッと苦いのは「カフェラテ」!
そのエスプレッソをつくるマシンがないお店では、そもそも「カフェラテ」をつくることができません。だから、「カフェオレ」しかないお店は多いと思います(たまに「カフェラテしかありません」と言われるお店もありますが)。
◆ミルクの“あたため方”が違う!
一般的に、「カフェオレ」の場合はコーヒーとミルクが半々。「カフェラテ」の場合はコーヒーが2割、ミルクが8割。「カフェラテ」の場合は先ほども記述したようにコーヒー(エスプレッソ)が少ないため、量自体はミルクが多くなります。
そしてホットの場合、使用するミルクの温め方が異なります。「カフェオレ」の場合は鍋であたためることが多いのに対し、「カフェラテ」に使用するのは「スチームドミルク」という蒸気であたためられたもの。
ちなみに、実はミルクの量は絶対こうでないといけないわけではなく、好みで割合を変えてよいそうです。
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◆コーヒーもミルクも違う。つまり、「味」が違う!
ここまでの説明のとおり、ベースになるコーヒーと使用しているミルクがそれぞれ異なるため、大抵の場合、味も違います。
「カフェオレ」は苦みの弱いコーヒーにミルクが混ぜられているため、苦味と甘みが混ざり合いマイルド。「カフェラテ」は苦味の強いエスプレッソに、蒸気であたためられたなめらかなミルクが混ぜられているため、苦みとほのかな甘みのメリハリがあります。
このあたりはお店によって違いがありますし、大抵どちらかしかないので何とも言えないところはありますが。でも中身は確実に違います。
◆まとめ
・「カフェオレ」はフランス語、「カフェラテ」はイタリア語。どちらもミルク入りコーヒーという意味合いでは一緒。
・「カフェオレ」にはドリップコーヒー(酸味が強く、苦みが弱い)、「カフェラテ」にはエスプレッソ(酸味が弱く、苦みが強い)を使用。
・「カフェオレ」には鍋であたためたミルクを、「カフェラテ」には蒸気であたためたミルクを使用(それぞれ例外もあり)。
・「カフェオレ」はコーヒーとミルクが半々くらい。「カフェラテ」はコーヒー2割・ミルク8割くらい。
・それぞれ使用するコーヒーもミルクも違うから、味も違う。
・でも大抵のお店ではどちらかしか出されてない(マシンがどちらかしかないとかいろんな理由で)。
「言葉が違うけど、コーヒーにミルク混ぜたものだし一緒でしょ!」と思っていた方、コーヒーだってミルクだっていろいろあるんです。おわかりいただけましたか?
ちなみに、「カフェラテ」のミルクのふわふわ感はコーヒーによる気泡であり、すごくふわふわしたミルク(フォームドミルク)がのっているのは「カプチーノ」です。そして、フォームドミルクが少量の場合は「カフェマキアート」です。
「カフェラテ」「カプチーノ」「カフェマキアート」はいずれもイタリア式なのでエスプレッソがベース、「カフェオレ」はフランス式なのでドリップコーヒーがベースという違いもあります。
コーヒーとミルクそれぞれが違うだけでこんなに種類に差が出るもの。この秋は、お好みのコーヒーを探してみてはいかがでしょうか。(鈴木 梢)