「付き合う前にエッチすると付き合う気にならない」人が多いのはなぜ?
今回は、長年あるあるとして言われ続けている恋愛トピックについて、心理学の観点から原因を探ります!
そのテーマはずばり、「付き合う前にエッチすると付き合う気にならない人が多いのはなぜ?」。
恋人になりたい気持ちがあるのに、なんで付き合う前にエッチしちゃったの!?と友達からお叱りを受けたことある人も少なくないんじゃないでしょうか。でも、共感できる人が多いぶん、「なぜこう感じてしまうのか」を具体的に読み解かれていない感情でもあると思います。そこで、心理学的な観点から感情を紐解いていきましょう。
■人は簡単に手に入るものに価値を感じない
気になる相手から誘われたら、恋人いるなどといった明確な断る理由がない限り、フランクに誘いに応じる人もいるかもしれません。でも、その決断を選ぶ動機として「相手に好かれたくて」という気持ちの占める割合が高いなら、やめた方がいいでしょう。
心理学において、サンクコスト効果という心理の働きが知られています。これは「人は労力をかけるほど対象にのめり込んでいく」という傾向のこと。逆を言えば人は、簡単に手に入るものには価値を感じないのです。
■エッチの応じ方には男女の大きな性差がある
ある研究者による実験によると、純粋にデートの誘いをされた場合は、男女とも半数がイエスと答えたのに対して、その日のうちに性交渉を持つことへの誘いにイエスと答えた女性はまったくいませんでした。しかし、男性の方は70%以上がイエスと回答したのです。つまり、男性は女性とデートに出かけるよりもエッチの方に興味がある人が多いという結論が出たのです。
この統計を参考に考えるなら、早い段階で行為に及んでしまうと、それ以降のデート、つまり交際まで発展しにくいのです。
■人は貞節な異性に憧れる心理がある
付き合う前にエッチをしたことをその後冷静になって考えると、相手に羞恥心や貞操観念がないと感じてしまうことがあります。もちろん、これは自分のことを棚に上げた考えですが、心理学的には、人はえてしてこういった自分勝手な印象を持ってしまうものだと捉えられています。お互いを軽んじたくないのなら、行為に及ぶ一歩手前で少しこのことについて考えてみるといいでしょう。
■釣った魚にはエサをやりたくなくなる
付き合う前は、相手を振り向かせるために自分の持つ資源、すなわち時間や労力、資金を投資します。しかし、心理学的には、元々は自分の資源は自分のために使うのが本来の姿だと考えられているのです。
デートに誘ったりプレゼントを贈ったりするのは、パートナーの獲得という目的を果たすためで、相手のためというよりも自分の目的達成のための行動と捉えてみると理解しやすいかと思います。そのため、相手がエッチという目的を達成してしまうと、釣った魚には餌をやらない、つまりお付き合いをすることが「余計に自分の資源を相手へ提供すること」に感じられてしまうのです。
心理学においては、手を繋いだり、軽い身体的接触は親しみやすさを表すボディランゲージですが、唇同士のキスやエッチは特別な関係同士であることの上に成り立つものとされます。確かに、身体の関係から始まる恋愛もあるかもしれませんが、なるべくなら一般的な手順を踏んだうえで関係を結ぶことをおすすめします。もしもあなたが、相手と付き合いたいなら、ですが。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。