こんな時間を過ごしながら、「HANDSOME FESTIVAL 2016」は最後の瞬間へ。挨拶の場面で、目に涙をにじませるメンバーもいたのですが、それでも全員が笑顔で終わると思っていたら、“生徒会長”としてまとめ役を務めた青柳塁斗さんが「僕がしゃべったら、(公演が)終わるんですよ」とポツリ。そして「泣いちゃいそう……」と漏らした後、「(1曲目の)『PARTY RIDE』でダメだった」と、こらえきれない想いを口にするとともに、今回のハンサムたちとの想い出を振り返りました。
青柳さんにつられるように頭を下げて泣き出した平間さんを見ながら、「壮一は、ハンサムの稽古にあまり来られなかったけど、たまに来たときは後輩たちにちゃんと教えてくれた」と、平間さんをフォローするように言葉をかけていました。
(左から:神木隆之介さん、平間壮一さん、松岡広大さん/写真は12月18日より)
今回の「ハンサム」には、過去に例がないほどたくさんのニューフェイスが参加。しかも、「ハンサム」で肝となってくる“ダンス”経験者が少なく、青柳さんはプレッシャーをかけたこともあったそう。
そんな彼らを、「新人が入ったからといってクオリティを下げられないと言ったけど、そこを頑張ってくれた新人メンバーにも拍手をしてあげてください」と労う場面も。
(左:甲斐翔真さん、右:金子大地さん)
新人メンバーのひとり、金子大地さんについて、「ダメだしをくらいすぎて、日に日に口数が減っていった。稽古場でも『大丈夫?』と肩を叩いて励まし合った」という日々も告白。
さらに、石賀さんの想いを代弁。上京してずっと「ライブをやりたい」と思っていた石賀さんが初日、「『念願のステージに立てて嬉しい』と言ってくれて、そこに立たせてあげられた僕たちも本当に嬉しい」と話し、続けて「今回のハンサムフェスは、いろいろあったんです! でもこうやってみなさんに届けられて、本当によかったです。ありがとうございます!」と言葉を続けました。
公演後、石賀さんにそのときのことをうかがうと、「一緒にごはんを食べに行ったとき、僕が思っていることをたくさん話した。そのことをステージで言ってくださって嬉しかった」と話していました。
生徒会長として2016年のハンサムメンバーをまとめながら、いつも明るく振る舞っている印象の青柳さんでしたが、ハンサムメンバーひとりひとりに気を配り、恐らく、見えないところで誰よりも努力をしてきたのではないかというのが垣間見られた瞬間でした。
そんな青柳さんを、委員会メンバーとして近くでサポートしてきた吉村卓也さんは「今回は特別だった」と吐露。「ハンサム」には何度も出演しているものの“芸人”となってからは初。しかも今回は、人生の相方で初出演の伊藤さんも一緒とあって、とても感慨深い公演になったようです。
(左から:松島庄汰さん、吉村卓也さん&伊藤直人さん/ともに伊村製作所)
そしてもうひとりの委員会メンバー、松岡広大さん。公演のためにと髪を“シルバー”に染め、誰よりも動き、パフォーマンスにトークにと、ステージの盛り上げ役としてチームを引っ張っている印象でした。最年少メンバーながら、ダンス経験者であり先輩ハンサムとして、またこれからを担うメンバーのひとりとして、グッと成長した姿を見せていたのもたしか。元気な明るい笑顔も健在ですが、『THRILL』では19歳とは思えない色気と表情で観客を魅了!
「今日は大丈夫! 我慢するって決めたの!(笑)」と挨拶では涙を見せなかった松岡さんも、青柳さんの言葉を受けて、涙が……。
その松岡さんと同じ年であり、本格的に俳優活動を始めてまだ半年の甲斐翔真さんは、今年の3月まで高校生で、歌もダンスも未経験だったため、始まる前は相当なプレッシャーを感じていた様子。「この場に立てていることが夢のよう。葛藤や不安もあったけど、今日みなさんの笑顔が見られて、やってよかった。終わるのが寂しい」と、涙をこらえながら挨拶。
また、同じく新ハンサムの正木郁さんには、会場から大拍手が起こるほどの名言も飛び出しました。「個人的に『応援してください』とお願いすることはしていません。応援は、お願いして応援してもらうことじゃなくて、僕がさせるものなので……これからも僕を見ていてください。ハートは僕がつかみます!」
「ラブトライアングル」で会場を沸かせた神木さん。「みなさんのパワーを受け取って、僕たちは来年も再来年もずっと仕事を頑張っていけるんだなと実感しています」と想いを伝えた最後、「本当にみんな……すきだ!」と言って見せた左手の“すきだ”は、激しいパフォーマンスのせいで、うっすらと消えかけていました。
吉沢さんは、「みなさんが応援してくれるからみなさんの前に立てる。作品を観てくれる人がいる、届く先があるから僕も自信をもって作品に取り組める。みなさんひとりひとりの存在が大きい」と、言葉で伝えるのが苦手と言いながらもファンに感謝。そして「お互いの愛を共有できて、これがバイブスだなって。バイブスの本当の意味が……わかったような気がします(笑)」という言葉で挨拶を締めました。
チーム・ハンサムの中で、長く「ハンサム」に携わってきた植原さんからはこんな言葉が。「気づいたら可愛い後輩たちも増えて、こんなに一気に増えたのも初めてだけど、純粋に嬉しかった。出れなくなったメンバーの想いも込めて、やり続けてこれたことを誇りに思う」
公演中、ファンへの気遣いの言葉が多かったメンバーのひとり、平間さんは、『BANG!』のイントロで「みなさんの記憶に残るように、ハンサムがひとりひとり全力で届けます!」と叫び、最後の挨拶でも、「『ありがとうございました』以上の言葉があるならそれを伝えたい。(役者は)いつでも辞めようと思えば辞められる仕事だし、いついなくなるかもわからないけど、これだけたくさんのみなさんが、アミューズの俳優みんなを応援してくれるので、いつもいつも感謝しています」と言い、アンコール終わりにも、「今日来れなかった人にも『ありがとう』って伝えてあげてね」と。
(左:水田航生さん、右:平間壮一さん)
そして、公演の途中から「どうやったらもっと幸せにできるんだろう、どうやったらもっとずっと一緒にいられるんだろうと考えてしまっていた」という桜田さん。
できれば会場の後ろまで触れ合いたい、つい来られなかった人のことを考えてしまうと話し、「来年に向けてその答えを探すために、自分のやるべきことをやりながら考えていくんだろうなと」告白。仕事で上手くいかず「俺、終わった」と思う瞬間、ハンサムでの光景を想い出すそう。応援してくれるファンのみなさんは「僕がこの世界にいるための命」と話し、そしてその想いを後輩たちにつなげてほしいと語っていました。
今回初参加のメンバーたちは、「ハンサム」が10年かけて培ってきたものを、1か月半~2か月で習得しなければいけないという重圧もあったと思うのですが、「新人だからできなくて当たり前」という先輩たちの考えを、いい意味で裏切ってきたように感じます。
“ファン感謝祭”といえども、俳優業の合間を縫って練習に参加して準備。ダンス経験者は、ダンスが苦手なメンバーや仕事で練習に参加できなかったメンバーに教えてあげるという流れも自然にできていて、そんな先輩たちの背中を見て、後輩たちも文字通り、死ぬ気で努力した結果が、今回のハンサムフェスティバルに投影されていたはず。
Woman Insight編集部では公演終了後、松島庄汰さんと水田航生さんのおふたりに、ほんの少し時間でしたが「HANDSOME FESTIVAL 2016」を振り返り、あらためて彼らの想いも聞くことができました。