ジュノ(from 2PM)がソロ活動で変わったこと、変わりたくないこと

WI MVはどんな内容ですか?

ジュノ 「自由」と「解放」と同時に、「加速感」や「疾走感」も見せたいと思い、MVの中では、そのスピード感を“パンチ”で表現するためにボクシングを取り入れました。そして、いろんな姿をお見せしながら、それは同時に、自分との戦いでもあるというのを表しています。観ている方によって、いろいろな解釈ができる内容になっていると思います。

 

WI ソロで撮影するMVのときは、2PMでいるときと違う魅力を出そうとしていますか?

ジュノ そうですね。6人でやっているときは、意見をみんなで集めて、その中から選び取って採用していくという過程があるので、そこはソロでやるときと大きな違いだと思います。6人だとやはり意見をまとめていくのは簡単なことではなく、自分のアイディアが通ることもあれば、通らないこともある。でもソロであれば、自分のアイディアが中心になってくるので、結果として、完成されたもの、表現されるものが違ってくると思います。ただし、自分で「こうしたらかっこいいんじゃないか」というだけではなく、「ファンの方が見たらどう思うだろうか」というのも常に考えています。正直、ファンの方が求めているものを100%理解しているわけではないのですが、お互いに満足できるものを探し、答えが出せるよう、いつも努力はしています。

 

WI デビューする前、あるいはデビューしてからでも、日本で4枚もアルバムを出すと自分で考えていましたか?

ジュノ これは本当に、まったく想像もしていなかったです(笑)。だからこそ1枚目のアルバムを出すことが決まったときは、本当に嬉しかったです。同時に、2PMの中で最初に日本でアルバムを出すことに、すごくプレッシャーを感じていたのも事実です。いいスタートを切らなければいけないと思ったし、ファンのみなさんの期待も感じていました。それもあって、最初のコンセプトを“自然体”にしたんです。力を入れてやりすぎず、かつ味気ないものにならないよう、ファンのみなさんに歩み寄れる一枚にしたい、と思ったんです。

 

WI ソロをやり始めて変わったことはありますか?

ジュノ グループ活動では気づかなかったことに、気づくようになりました。メンバーたちを心から信頼しているので、自分が足りないことは他のメンバーが補ってくれていたし、他のメンバーの足りない部分は僕が……と、お互いに頼って生きてきました。でもソロではすべて自分ひとりでやらなければいけないとなったとき、責任感とプレッシャーが非常に大きくなったのをいちばんに感じました。ソロ活動をした後、また2PMに戻ったとき、ソロのときの責任感を持って活動ができたので、内面的にも大きな変化だったし、とても役立ったと思います。だけど、考え方など“自分のこだわり”は、曲げたくないという気持ちが強いんです。音楽で自分を表現す上で、絶えず現実にぶつかり諦めざるを得ないことも多いのですが、なるべく諦めたくないので、どうにか立ち向かっていきたい……そこは、僕がいちばん変わりたくない部分です。

 

WI 間もなくソロツアーが始まりますが、前回のツアーでは、涙を見せる場面もありましたよね。

ジュノ 前回は、「やり遂げた」という達成感が強いツアーでした。実は、アルバム制作時、「どんな音楽を作っていくべきか。アーティスト“ジュノ”としてどんなアイデンティティを確立していくか」と、とても悩みながら準備していたんです。そんな辛い状態だったこともあり、コンサートを終えた瞬間、見守ってくれていたファンのみなさんが目の前にいて、やり遂げた安堵感もあわさって、涙が出てしまったんです。

 

WI 2PMとしてひとつの区切りとなるツアーを終えて間もないですが、いままでのソロ活動と、気持ちの面でもだいぶ違いますよね?

ジュノ 「寂しいね」とか「この場所に次はいつ6人でまた戻って来られるかな」とか、毎回いろんな話をしていました。そのツアーを終えて自分のソロツアーが始まりますが、そういった意味では、前回のソロツアーのときと、心構えも気持もまったく違います。今回のツアーでは、2PMメンバーみんなのことを思い浮かべられるような内容にしたいですね。

 

WI 俳優としても活躍されていますが、その経験が音楽活動で何か影響を与えていることはあったりしますか?

ジュノ その質問、よく受けるんです(笑)。もちろん、俳優と歌手という違いはあるし、俳優をやることで音楽活動に何か役に立っていることがあるのかもしれないけれど、どこかどのように……というのは、いまのところまだ実感はないです。コンサートで準備している映像の中での演技に役立っているとは思うのですが、それ以外のところでは実際のところ、よくわからないです(笑)。

 

WI コンサートなどで、ジュノさんは「ファンと一緒の空間を楽しんでいる」という印象を強く受けますが、ジュノさんにとってファンとはどんな存在ですか?

ジュノ (少し考え込んで)ひと言で言い表すことができないぐらい大切な存在です。ファンのみなさんへの感謝の気持ちは、これまでひとつもためらうことなく言葉にしてきたと思っています。