あの元小悪魔・蝶々さんが、ママに!【インタビュー前編】

WI 出産のシーンは、かなり臨場感ありました。

蝶々 いろんな気持ちがギリギリなくらい追い込まれて、産まれるんだなぁって。だからこそ、産んだあとは、本当に幸せでした。

WI そ、そんなに(汗)。無痛分娩は考えなかったんですか?

蝶々 迷ったけれど、私が行った産院は、よく歩いて、身体を鍛えて、なるべく自然に産むことをすすめていたんです。産院もすごく神聖で、とても気持ちのよいところで。先生もね、知的で素敵なんですよ。最初からピンクの割烹着で出てきて、内診の時も「では蝶々さん、失礼いたします(先生のマネしてくれる蝶々さん)」って診てくれて、すっごく可愛らしくて たおやかで。

WI そこで産みたかったから、自然分娩を選んだんですね。

蝶々 本に詳しくありますが、ここでなら私もできると思ったのです。痛いのは苦手だし、いわゆる高齢出産ではあるから、産んだ後のために体力を消耗しない方がいいのもわかっていたけれど、結果的には、その産院で産んだことが私にとってはものすごく良かったです。すごく幸せだったの。産後の入院を延長させてもらい、2週間くらいお世話になったんですけど、その期間が幸せすぎて……。筆舌に尽くし難いくらい、人生で最高の2週間でした。日常と切り離された空間に赤ちゃんといて、今までの蝶々から、母・蝶々に移行していって……。毎日、子どもと甘い匂いの中にいて、好きな人だけがお見舞いに来てくれて……。

 

WI  本当に幸せな時間でしたね。出産を通じて、わかったことってどんなことですか。

蝶々 おしゃれしたり、仕事することも、現実だし、大事。でも生まれてきて、自分もお母さんやおばあちゃんからもらった命があって、それを繋いでいくことの大事さに気づきました。誰かとすごく愛し合うこと、新しい命を生み出すって、旅とか占いとかいろんなことしてきたけれど、段違いの深さで次元旅行した気分でした。全部がぱあっとみえてくるような感じがしましたね。

 

WI 結婚については?

蝶々 まだです。もともと私自身は、いわゆる “結婚” という形がなんだかしっくりこなくて。でも、現実的に子どもはどんどん成長していくので、ずっとよい形を考え中です。子どもを中心にした “地球家族” みたいに存在しあって、必要だったら入籍するとか、かもしれません。

 

WI 恋愛、結婚、出産……みたいな順序は気になりませんでした?

蝶々 もちろん順序通りにやれたほうが、みんな穏やかで幸せでいられるかもしれないですけど、人ひとぞれ人生のストーリーがあるし、それぞれのタイミングや、しっくりくる形があるんじゃないかと思います。私の場合は、子どもから「そろそろいくから待ってて」みたいなメッセージが数年前からまずあって、そして本当にパパとなるべき人と出会ったという。

WI なるほど……。

蝶々 うちの子みたいに、先にママを探してる子どももいるのかも。女子たちからするとパパが一番重要だけど、子どもたちからするとパパは二次的な問題で……。まず、ママを選んで、パパはあれかな!って。グイッて、恋させちゃうような(笑)。

WI 子どもに引き寄せられた感じですか?

蝶々 そうですね。理屈で考えたら、この人にそんなに恋をするはずがないのに!って思うんだけど、何でだろう?って言いながら、めちゃめちゃ一緒に居ちゃうような。もしかしたら、子ども発のそういう恋愛も、あるのかもしれない。ないかもしれないけど、そういうのもあるかも!って思うとまたひとつ、未来の自分に続く可能性の扉が開くんじゃないかな。

WI たしかに。私の可能性も増えたような気がします!