■熟練のバンドを引き連れているからこそ映える、声のチカラ
フェスという空間だからこそ、続けて見比べることができたこの両者だけど、そのライブはまさに対局。短い中にもMCをはさみ、X JAPANのファンと見られる観客をイジり、お決まりの「男子! 女子! そうじゃない人!」のコール&レスポンスもしっかり入れて、会場全体を味方に巻き込んで行くaiko。
一方で、一切MCをはさまず、笑みも見せずに、「代々木ーーっ」「今日はありがとう。まだどこかでお目にかかりましょう」という二言しか発しないで、ストイックな雰囲気だけど、その圧倒的なオーラでグイグイと会場を引っ張る椎名林檎。
セットリストについても、ファン以外のお客さんもしっかり楽しめる初期の曲を入れて、原曲のイメージから離れないアレンジで、誰でも楽しめるサービス精神に富んだaikoと、初期ソロ時代の人気曲をセットに入れずに、ツウ好みの曲を、原曲とは異なるホーンを中心としたアレンジで聴かせ、それでもなお、会場をガッチリ掴む椎名林檎。まさに対照的。
だけど、どちらのライブも、「もっと見たい」「ワンマンでも見てみたい」と思わせるような、共通した観了感を与えているのは事実。何より、両者ともに、非常にフィジカルで、体全体を使った歌唱は、やっぱり強い!
ほとんど音を外すこともブレることもない、完璧な歌唱。実力のあるバンドを背負い、女性ひとりで、バンドの音に負けない歌声を聴かせる―――。それは、CDなどのパッケージでは、アレンジや調整がいくらでも可能な今の音楽シーンの中で、やっぱりリアルな強みなのではないだろうか。
歌が上手いのは当たり前という意見もあると思いますが、上手なだけではない、両者とも、そのライブに世界観があり、それを作っているのがその声なんです。ポップで優しくてハッピーなaikoのライブも、危険につい引き込まれるようなヒリヒリする椎名林檎のライブも、その歌声が作り出している、唯一無二のもの。きっとそれは、ライブでないと味わえないもの。そんな、当たり前のことを感じさせてくれたライブでした!(間賀川 大)
「テレビ朝日ドリームフェスティバル2015」CSテレ朝チャンネル1で1月に放送決定!
<放送概要>※放送概要変更になる場合がございます。※放送アーティストは未定です。
■タイトル:「テレビ朝日ドリームフェスティバル2015」
■放送月 : 2016年1月(予定)
■番組公式HP:http://www.tv-asahi.co.jp/ch/dreamfestival/
■チャンネル:CSテレ朝チャンネル1
※スカパー!(ch.298)、プレミアムサービス(ch.611)、プレミアムサービス光(ch.611)、ひかりTV(Ch.556)、J:COM(Ch.755)またはケーブルテレビでご覧いただけます。
http://www.tv-asahi.co.jp/ch/method/
【あわせて読みたい】
※CanCamモデルまいまい「ライブ中にファンに●●されて号泣しちゃった」24歳を振り返る
※彼氏の趣味、これだけは許せない!2位はアイドル、断トツの1位は…
※清水翔太、新曲は「男の勝負曲!これを歌って告白したらOKもらえますよ」