花の98年組歌姫、aikoと椎名林檎が輝きを失わない理由って?

■熟練のバンドを引き連れているからこそ映える、声のチカラ

フェスという空間だからこそ、続けて見比べることができたこの両者だけど、そのライブはまさに対局。短い中にもMCをはさみ、X JAPANのファンと見られる観客をイジり、お決まりの「男子! 女子! そうじゃない人!」のコール&レスポンスもしっかり入れて、会場全体を味方に巻き込んで行くaiko。

一方で、一切MCをはさまず、笑みも見せずに、「代々木ーーっ」「今日はありがとう。まだどこかでお目にかかりましょう」という二言しか発しないで、ストイックな雰囲気だけど、その圧倒的なオーラでグイグイと会場を引っ張る椎名林檎。

RN1_4320_rs[1](C)テレビ朝日ドリームフェスティバル2015

 

セットリストについても、ファン以外のお客さんもしっかり楽しめる初期の曲を入れて、原曲のイメージから離れないアレンジで、誰でも楽しめるサービス精神に富んだaikoと、初期ソロ時代の人気曲をセットに入れずに、ツウ好みの曲を、原曲とは異なるホーンを中心としたアレンジで聴かせ、それでもなお、会場をガッチリ掴む椎名林檎。まさに対照的。

だけど、どちらのライブも、「もっと見たい」「ワンマンでも見てみたい」と思わせるような、共通した観了感を与えているのは事実。何より、両者ともに、非常にフィジカルで、体全体を使った歌唱は、やっぱり強い!

ほとんど音を外すこともブレることもない、完璧な歌唱。実力のあるバンドを背負い、女性ひとりで、バンドの音に負けない歌声を聴かせる―――。それは、CDなどのパッケージでは、アレンジや調整がいくらでも可能な今の音楽シーンの中で、やっぱりリアルな強みなのではないだろうか。

RN2_1305_ok[1](C)テレビ朝日ドリームフェスティバル2015

 

歌が上手いのは当たり前という意見もあると思いますが、上手なだけではない、両者とも、そのライブに世界観があり、それを作っているのがその声なんです。ポップで優しくてハッピーなaikoのライブも、危険につい引き込まれるようなヒリヒリする椎名林檎のライブも、その歌声が作り出している、唯一無二のもの。きっとそれは、ライブでないと味わえないもの。そんな、当たり前のことを感じさせてくれたライブでした!(間賀川 大)

 「テレビ朝日ドリームフェスティバル2015」CSテレ朝チャンネル1で1月に放送決定!

<放送概要>※放送概要変更になる場合がございます。※放送アーティストは未定です。

■タイトル:「テレビ朝日ドリームフェスティバル2015」
■放送月   :   2016年1月(予定)
■番組公式HP:http://www.tv-asahi.co.jp/ch/dreamfestival/
■チャンネル:CSテレ朝チャンネル1
※スカパー!(ch.298)、プレミアムサービス(ch.611)、プレミアムサービス光(ch.611)、ひかりTV(Ch.556)、J:COM(Ch.755)またはケーブルテレビでご覧いただけます。
http://www.tv-asahi.co.jp/ch/method/

 

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