でも30歳を過ぎてから、体力的にも精神的にも「これじゃ続かないな」と思ったんです。それ以来「夕方で絶対切り上げて、夜は好きなことをやる」というのを自分のルールにしています。それが仕事の手を抜くことになるかというと、全然そんなことはない。むしろ決められた時間に一心不乱に作業することで、「ああ、今日もよく頑張った」という満足感が日々生まれるようになりました。余った時間で世界も広がるし、それが結果的に漫画のネタにつながったりもして。
前にテレビのドキュメンタリーで、「泥団子理論」を唱えている教育学者の話を観たんです。泥団子って、磨けば磨くほどツルツルになるじゃないですか。それを幼稚園児に教えてやらせると、目をキラッキラさせて、すごい集中力で磨き続けるんです。途中で落としたり、簡単に壊れるものなんですけど、結局仕事も同じことだなあって。「今日もよくやった、明日死んでも悔いなし」、これがいちばんの理想じゃないかなと思っています。
『Domani 』本誌では、東村さんの最近のハマりものも公開中! そちらもぜひあわせてチェックしてくださいね。 (五十嵐ミワ)
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