【連載vol.25】出井さんが吐露「ヤーレンズ初の単独ライブツアー」のウラ話

『M-1グランプリ2023』に続き、『M-1グランプリ2024』も決勝に進出し、一躍売れっ子芸人となったヤーレンズ!
そんなヤーレンズのツッコミ担当、出井隼之介のCanCamでしか読めない!?美容情報なども盛り込んだ、エッセイ連載。
日々過ごす中で思ったことや、おもしろかったことを独自の目線で綴ってくれます。

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第25回目は…
ヤーレンズ単独ライブツアーのキャパなどの裏話について。また、芸人さんの多くが、実は働きたくないと思っている(!?)というプチ暴露(!?!?)も書いてくれました。果たして真相はいかに…。

「単独ライブツアーに向けて」

先月もここに書かせていただいたのだが、単独ライブツアーなるものを初めてさせていただくことになった。

ヤーレンズ全国ツアー『熱い胸さわぎ』は全国10都市の予定!…だったのだが、大変ありがたいことに全公演完売御礼で、すべての会場で追加公演、さらに会場も追加をさせていただくことに。

ヤーレンズ単独全国ツアー『熱い胸さわぎ』

楽屋で芸人に「追加し過ぎでしょう!」と言われてしまったし、全土地で2公演以上するということに今から少し震えているが、それくらい皆さんが来てくれるということなので、もうやるしかない。がんばります。

しかし自分たちの集客力というのは本当にわからないものだ。多数の落選者を出してしまい、「もう少し強気にやってくれ」というお声もいただいた。どうすればよかったのかなぁと考える。

このライブツアーは去年の秋頃から動き始めていて、そのときには当然だがM-1の決勝に行けるという保証はなかった。もしも去年M-1の決勝に行けてなかったらこんなに応募はなかっただろうし、その辺を思い切って馬鹿でかいところを押さえてスカスカの客席でやるのも味気ない。判断が難しい。

筆者近影

落選者の方が多いと、当然「もっと大きいところで」という話になるのだが、漫才であまり大きいところでやっても後ろのほうの席の人は表情もわからないし、音の返りとかも違うだろうし、満足できるのか不安だ。

可能なら500人くらいの会場でバッチリやりたいし、なんなら100人くらいのほうが一体感があって好きかもしれない。しかしありがたい話、そうも言っていられない。

今までやった感覚で言うと、音楽などと違ってお笑いライブはキャパ2000人くらいの会場が上限だと思う。流石にそれ以上となると、相応しい何かしらの仕掛けや、大きいビジョンに投影するとか設備的な工夫も必要だ。

なので、今後もしこういったツアーの継続が可能であれば、恐らくMAXでも2000人くらいのキャパの劇場で何日か公演をすると思う。それくらいの規模のライブになったらチケットサイトや運営が変わったり、会場に親子席があったり、今解決したい多くの問題も解決できる。

まあ、そんな先のことより今年のツアーを成功させて、かつもっと売れなければいけないのだが。

最近のライブの様子

しかしライブが好きだ。他のどの仕事よりも好きかもしれない。

先日、ラジオのゲストにHOUND DOGの大友康平さんが来られた。HOUND DOGは日本武道館15日連続公演や日本人バンド初の東京ドーム単独公演を成功させるなど、ライブレジェンドだ。今年も45周年のライブツアーを控えている。

大友さんが仰っていたのが「ずっと来ている人、久しぶりに来た人、初めて来る人、全員を満足させたい」ということだ。常連さんも初見の人も、とは思ったことがあるが、そこに真ん中の「久しぶりに来た人」が入ってくるのが長年活躍されている証に感じた。長い活動の実績がないと、そもそも久しぶりに来るなんてことがない。

それともうひとつ、「ライブは観に来てくれているお客さんと作るものだから1人1人が主役」ということも仰っていて感動した。一応口にはする文言なのだが、45年活動しているロックミュージシャンが言うと重みが違う。我々なんかとはまったくスケールが違うが、銘じるだけタダなので肝に銘じて生きていきたい。

こちらはTBSグループのキャラクター、
「ワクティ」のぬいぐるみ

そんなライブの話だと、先日金沢で真空ジェシカとのツーマンライブを行った。

これも去年の秋くらいに真空ジェシカと「なんかやりたいねー」なんて話をしていたところ、テレビ金沢さんからイベント開催の依頼があり、渡りに船という感じで開催までこぎつけた。嬉しい。

真空ジェシカは実力・実績・人気と申し分ないが、自分でライブをバンバンやるほうではない。

というか、ほとんどの芸人は自分からはあまり動かない。でもオファーが来たらやりたい。各地のイベンターさん、声をかけてみたら意外と芸人動きますよ。

これは多くの芸人がそうで、今まで数々の芸人とユニットライブやツーマンライブをやってきたが、まあみんな動かない。芸人の仕事は、自主的に色々と動くことではなく、与えられた場所でしっかり笑いをとることなので一向に構わないのだが。

その中では我々程度でも自主的に動く部類だ。今まで一緒にライブをやった中で自分たち以上に能動的だと感心したのは令和ロマンくらいだ。

この金沢のライブは元々1公演予定だったのだが、ありがたいことに2公演できることになった。それに伴い「ガッツリとした打ち上げ」が可能になり、現地の有名割烹でカニなんかを食べられることになった。

実はこの割烹はラジオのスタッフをしてくれている男の子の実家で、真空ジェシカがラジオのゲストに来てくれたことでライブの開催を知り、紹介してくれたのだ。

記念にカニと一枚

お店でお父さまにお礼を伝えると、「家業を継いでくれるものだと思って、小さい頃からうまいものばかり食べさせて英才教育をしてきたのに、ラジオ局に就職しちゃいました」という、ラジオ側の人間としてはなかなかリアクションに困るトークも飛び出したが、本当にうまいものばかりを腹が弾け飛ぶくらい食べさせていただいた。本当にありがとうございました。また丸っこくなっちゃうなあ。まあでもM-1獲るには増量するしかないと思っているからいいけど。

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言わずと知れたコスデコのいいやつ。長時間乾燥しないし、肌がすべっとする。大谷翔平選手も使っているとかいないとか。(ヤーレンズ・出井隼之介)

★ヤーレンズ・出井隼之介の連載は隔週土曜夜配信予定です!お楽しみに★

ヤーレンズ・出井隼之介(でい じゅんのすけ)プロフィール
1987年3月2日生まれ、神奈川県出身。楢原真樹(写真左)と結成したお笑いコンビ『ヤーレンズ』のツッコミ担当。『M-1グランプリ2023』で初の決勝進出を果たすも優勝を惜しくも逃すが、一気に話題に。好きなことは、コーヒーを飲むこと(カフェ巡り)、サザンオールスターズを聴くこと、美容&メイクなど多趣味で、インスタグラムではコーヒーについても発信している。

・ニッポン放送『オールナイトニッポン0』毎月最終土曜日担当 27:00-28:50 O.A.
・TBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』隔週木曜日レギュラー 8:30〜11:00 O.A.
・ラジオアプリGERA『ラジオの虎』毎週木曜日20時配信

★公式YouTube 『ヤーレンズオフィシャルチャンネル』
★個人公式インスタグラム @dei_junnosuke
★公式X @Yarlens_Dei

文/出井隼之介 (ヤーレンズ) イラスト/羽鳥好美 構成/田中絵理子