ズバリ、「正しいルールを知って、効率的に台所しごとをこなすための本」です。普段何気なくやっている買い物や皿洗いにも「正しいルール」があり、そのルールを習慣にさえすれば、体が勝手に動き、時間や気持ちに余裕が生まれるはずだと高木さんは言います。
その考えに乗っ取って、買い物や献立のルールから具体的な調理のルール、冷蔵庫や片づけのルールまで、具体的なルールを提案。
今回は、その中からいくつかご紹介します。
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『買い物メモは、店のレイアウト順に書く。』
よく行くスーパーのレイアウトを思い浮かべながら、「配置される棚の順に、買い物リストを書く」。それだけで、店内を無駄にウロウロしたり、何かを買い忘れたりすることがなくなるはずだと……なるほど〜! スーパーの狭い通路をベビーカーで行き来するのも気が引けるし、のんびり買い物をしていると子供はグズり出すし……このルールに出合えただけで、この本ありがとう!と思いました。
『包丁を使わずに、食材を切る。』
袋を切るときぐらいしか、台所用のはさみを使っていなかったことに気づかせてくれた、こちらのルール。はさみで肉や野菜を切ったり、フードプロセッサーでみじん切りにしたり、皮むき器でごぼうをささがきにしたり。面倒くさがりの私にとって、納得のルールでした。
『毎朝食卓に出すものは、1か所にまとめる。』
この発想も、まったくなかった! 朝食が白ご飯派なら、100円ショップで売られているストッカーにお漬け物や梅干しなどをまとめておけば時短になる、と。そうそう、ただでさえ朝はバタバタしているのに、冷蔵庫と食卓を往復するのって時間を取られますよね。これもぜひ実践したい。
本書が提案するルールはすべて「私でも実践できそう」と思えるのがナイスです! 人気の料理教室を主宰し、数々のレシピ本を手がけ、母親業もこなす高木さん。そんな多忙な生活の中から生まれたルールだからこそ、説得力があるのかもしれませんね。
ちなみに、本の最後に紹介されている「仕込み&栄養満点レシピ」は、どれもおいしそうですよ!
もっと“楽”に、もっと“楽しく”。そんな台所を目指そうと思えた、ポジティブかつ実用的な1冊でした。(芝山裕子)
著者/高木ゑみ 1,100円+税(サンクチュアリ出版)
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