節電しながらあったかい♡「エアコン暖房」のコツ5つ

寒いから暖房は欠かせない。でも、電気代が高すぎて気になる…! 節電はしたいけど、無理に節電して体調を崩しては本末転倒。というわけで、節電をしながら、効率の良い暖房の使い方知りたくないですか?

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そこで、ダイキン工業株式会社が全国の20歳~59歳までの男女528名に行った、「エアコン暖房の節電に関する実態調査」の結果と、知っておきたい上手な節電方法を紹介します!

■みんな、どうやって上手に節電してる?

皆さんが「エアコン×節電」で取り組んでいるのはコチラ。

エアコンの節電における基本的なポイントは、室内機、室外機ともにスムーズに空気を吸い込んだり吹き出したりできる状態を保つこと。そのため「フィルターを掃除する」「室外機周辺を掃除する」ことはとても重要。また、「スイッチのオン・オフを控える」「風量を自動に設定する」など、エアコンの心臓部である圧縮機への負担を減らす使い方をすることも大切です。その他にも、体感温度を高めるために「加湿器を使ったり洗濯物を部屋干ししたりして湿度を上げる」工夫や、室内の熱を逃がさないように「カーテンなどで部屋の断熱性を高める」工夫もおすすめですよ。エアコンが部屋を暖める仕組みを知り、ご自宅にあった節電方法を意識していきましょう。

 

ではここで、「基本の節電ポイント」をまとめて見ていきましょう。

■基本的な節電のポイント

①「空気の通り道」をふさがない

●室外機まわりをスッキリと

空気の熱を集める室外機にとって空気の通り道は大切。そのため、室外機周辺に障害物があり、吸込口や吹出口がふさがれてしまうと、熱を効率的に集めることができず、無駄な電力消費につながってしまいます。障害物がない場合も、冬は室外機の周りに雪が積もって、吸込口、吹出口をふさいでしまうこともあるので、室外機の周辺は余計なものは置かず、すっきりとしておきましょう。

●フィルターにホコリはためないで

エアコンの室内機は部屋の冷たい空気を吸い込み、暖かい空気にして送り出すことで部屋を暖かくしています。もし、エアコンのフィルターにホコリがたまっていると、熱交換器を通る空気の量は減り、熱を送り出す効率が下がります。その分、電気代もかかってしまうので、空気の通り道をふさがないように、2週間に1回を目安に、フィルターの定期的な掃除を心がけていきましょう。実際、エアコンのフィルターを1年間掃除しないと、消費電力が約25%も無駄になると言われています。フィルター掃除は節電に効果的なんですよ。

 

②「エアコンの心臓」への負担を減らすと節電に

空気中の熱を集めて運んで放出するのに必要な「冷媒」を循環させているのが、“エアコンの心臓”ともいえる「圧縮機」。圧縮機は室外機に内蔵されています。節電には、エアコンの消費電力の約80%を使っている圧縮機の負担を抑えることが大切なんです。

●スイッチのオン・オフは控えめに

エアコンのスイッチを入れた後、圧縮機は室内をすばやく暖めるため、勢いよく動いてより多くの熱を運びます。そして、室内が適温になると、その状態を維持できる程度に力を落として安定運転を続けます。その後、室温が下がってくると圧縮機はまた動きを強めます。

スイッチのオン・オフを繰り返すと、圧縮機への負荷が高まる頻度が増え、その分、多くの電力が消費されます。実はダイキンの実験では、30分程度の外出なら一度オフにするより「つけっぱなし」の方が節電につながる結果も出ているんですよ。スイッチを切れば必ずしも節電になるというわけではないようです。

●「風量自動」で効率的な運転を

節電しようと風量を弱めに設定していると、熱交換器を通る空気の量が減り、室内に送り出す熱の量も減ってしまいます。その分圧縮機に負担がかかるので、余計な電気を使ってしまうんです。そのため、風量を自動にしておくと、エアコンはスイッチを入れたあとは、どんどん熱を室内に運び、すばやく部屋を暖かくしてくれます。必要な分だけ室内の熱を増やしたら、あとは部屋の温度を維持できるように安定運転を続けます。風量自動は、より効率的な運転で圧縮機の負担を減らしてくれるので、エアコンは基本的に「風量自動」を心がけるといいかも。

 

③温度ムラを抑えるべし

暖かい空気は上昇する性質があります。そのため、起こりやすくなるのが、暖房中は天井付近と床付近の温度に差が出る「温度ムラ」。室内機で吸い込んだ空気の温度から室温を判断しているエアコンは、天井に暖気がたまっていると「設定温度に達した」と判断して、床付近が肌寒くても運転をゆるめてしまいまうんです。エアコンの設定温度を上げれば足元の肌寒さも和らぎますが、その分消費電力は増加。無駄な電力消費を抑えるためにも温度ムラを改善することが大切です。

●風向きはできるだけ下向きに

少しでも温度ムラを抑えるには、風向は「水平」ではなく「下向き」 にするのがおすすめ。暖かい空気は軽いため、上昇する性質があります。下から暖かい空気が自然に上がるようにすることで、温度ムラを抑える効果が期待できますよ。

 

●空気清浄機やサーキュレーターを利用して空気をかき混ぜて

風向を下向きにしても、時間とともに温度ムラはできてしまうもの。より温度ムラを抑えるには、空気清浄機やサーキュレーターなどの活用もおすすめです。例えば、エアコンと向かい合わせに置き、天井方向に風を送ると室内の空気がかき混ぜられ、さらに温度ムラがやわらぎます。気流をコントロールしながら、ムダな電力消費を抑えましょう。

④設定温度を上げる前に、湿度を上げてみる

空気には、温度が上がると湿度が下がる性質があります。それは、エアコン暖房で部屋を暖めたときも同じで、湿度は下がります。また、湿度が低いと体感温度が下がり、同じ温度でも寒さを感じやすくなります。エアコンの設定温度を上げれば暖かくはなるものの、消費電力の増加に繋がってしまいますよね。そのため、洗濯物を部屋干ししたり、加湿器や加湿機能付き空気清浄機を使ったりして、お部屋の湿度を40%~60%程度にするのがおすすめです。なお、加湿機能付き空気清浄機を使うと、室内の温度ムラを抑えることにも役立つので、一石二鳥ですよ。

⑤熱を逃がすな!断熱性を高めるには

熱は暖かいところから冷たいところに移動する性質があるので、暖かい室内から寒い屋外へ、少しずつ逃げてしまいます。熱がたくさん逃げるほど、エアコンは多くの熱を運んでこなくてはなりません。これも消費電力の増加につながってしまうところ。特に、室内の熱が逃げやすい窓に対しては、カーテンでひと工夫するのもポイントです。断熱性の高いものを選んだり、上部や下部にすきまができないよう、天井から床いっぱいまでたっぷりと垂らしたりするだけでも保温効果が高まります。

また、実はカーテンの色も節電への効果は期待大。暖色系でまとめられたお部屋は、寒色と比べて暖かく感じるといわれています。カーテンの色で体感温度をあげて、暖房の設定温度を抑えるのも、節電の冬を快適に過ごす工夫のひとつです。

 

■節電しつつも我慢をしない暖かな冬を

電気代が高騰しているなか、各地では雪も降り始め家庭の電力消費が年間のうちで最も増大するといわれる冬本番を迎えました。年末年始もゆっくりとお家で過ごす方も多く、暖房器具は必須のはず。今回の記事を参考に、エアコンが部屋を暖める仕組みや節電につながる理由を理解して、効果的な使い方をしながら節電を意識してみてくださいね。(岡美咲)

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情報提供元/ダイキン工業株式会社