漫画「アオアシ」の魅力を、INI尾崎匠海さん・藤牧京介さんが語る
これまで漫画で深く描かれることのなかったJリーグの下部組織・「Jユース」の世界に光を当てた、新しいサッカー漫画として多くの人に愛されている「アオアシ」。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて2015年6号から連載中で、数々の賞を受賞したり舞台化されるなど話題の作品です。取材に基づいたリアリティのある描写で、サッカー少年のみならず大人が読んでも熱くなるストーリー展開も、熱狂を生んでいる要素のひとつ。
今回はそんな「アオアシ」のファンを公言している、大人気グローバルボーイズグループINIのメンバー尾崎匠海さん、藤牧京介さんに、「アオアシ」の魅力についてとことん語ってもらいました!
──「アオアシ」は本格サッカーマンガとして読み応えのある作品ですが、個性豊かなキャラクターも大きな魅力です。そんな部分をもっと多くの方に知っていただきたく、今日はおふたりにお声がけさせていただきました。おふたりはアニメから「アオアシ」のファンになったそうですね。
尾崎匠海(写真右):もともとアニメが大好きで、クールごとにラインナップをチェックして観る作品を決めているんですが、たまたま「アオアシ」に出会って観始めました。スポーツアニメはこれまでもたくさん観てきたけど、「アオアシ」は少し違う印象を受けたんですよね。特殊能力が絡んでくるような作品も多いと思うのですが、「アオアシ」はそうではなく、とてもリアルで。戦術も含め、サッカーの大事な部分を教えてくれるし、とても見応えがありました。
藤牧京介(写真左):僕もスポーツマンガやアニメが好きで、放送されたら観るようにしているのですが、「アオアシ」はすごく面白くて一気に引き込まれたんです。アニメをリアルタイムで追っていたら我慢できなくなって、マンガも全巻買ってしまいました。
尾崎:あーわかる!僕はずっと、原作を読むのは我慢していたんですよ。30巻超と長いのもあり、手を出したら止まらなくなってしまうと思って……。なので今回の取材を機に読ませていただいて、今18巻くらいまで進んだところです。
藤牧:まず衝撃だったのが、主人公のアシトが途中でFWからDFに転向すること。スポーツマンガって、主人公は一番目立つポジションであることが多いじゃないですか。サッカーだったらほとんどがFWやMFのイメージ。DFはチームを支えるポジションで、主人公になるイメージがあまりなかったので、そこでグンと引き込まれました。
──尾崎さんはサッカー経験者ですよね。そういう立場からも「アオアシ」の本格的なサッカー描写は見応えがありますか?
尾崎:はい、小・中学生の頃にサッカーをやっていました。見応えはすごくあります。 「アオアシ」はずっと、 自分の頭で考えることの大切さを教えてくれるところが好きなんです。アシトたちが考えて考えて、成長していく姿が描かれている。でも時には本能で動く瞬間もあって、そういう部分が、今自分がやっているアーティストという職業に重なるんです。僕たちも思考すること、そして自分が持っている感覚をとても大切にしているので。
──確かにアーティストのマインドに共通する部分はあるかもしれないですね。劇中には魅力的なキャラクターがたくさん登場しますが、おふたりが特に好きなキャラクターは誰ですか?
藤牧:僕は本木遊馬が好きです。彼はアシトと同学年の中でもずっと1人だけ上のクラスにいたり、異質な位置付けなんです。ほかの選手たちが福田監督から「言語化しろ」と言われる中で、遊馬は1人だけ「お前は言語化しなくていい」と言われたり。すごく野生の人。遊馬の過去やバックグラウンドはまだあまり深掘りされてないんですけど、それでもこれだけキャラクターが立っているのがすごいなって。彼が主役になるエピソードを、僕はずっと待ち侘びています!
藤牧:そうですね。遊馬は自分には似てないし、むしろ真逆かも。友達になりたいし、こういうやつになりたいとも思います。
尾崎:僕は冨樫慶司が好きです。元ヤンキーで一見荒っぽいけど、アシトの夜練に付き合ったり、すごく優しくて。そしてプライドを持ちながらも、自分の成長のためには「教えてくれ」と頭を下げて頼める。そんな姿に惚れました。
──冨樫はとことんまっすぐなキャラクターですよね。では劇中で、特に好きなシーンを挙げるとするとどこになるでしょうか。
尾崎:アシトがDFに転向してからの武蔵野戦で、守備の楽しさを知るシーンですね。ダイアゴナルラン(斜めに走ること。敵のディフェンスラインを崩すことに有効)などに挑戦して、アシトが守備としての新たな自分の役割にやりがいを見出していく姿がとても印象的でした。
──さっき尾崎さんから「アーティストとしての感覚に似ているところがある」という話がありましたが、「アオアシ」の中でアシトたちは、試合中にチームメンバー間で意思疎通をしますよね。守備の連携を「つながってる」と表現したり。同じような感覚をライブ中に感じることはありますか?
尾崎:あります、あります。歌は特に、よく「バトンをつないで届ける」と言い表すことがありますが、人によってその感覚が違うんです。京介とは歌の感覚が合うので、歌っていてすごく楽しいです。感覚が合う人って、実は少ないんですよ。
藤牧:匠海とは仲もいいので、そういう瞬間は多いです。最近はツアー中なんですけど、ダンスをしている間にメンバー間でアイコンタクトを取ってる時間が多いなと感じます。そういう一瞬があるかないかで、自分の気分の上下がすごく変わるんです。みんなと目を合わせるだけでも、すごく楽しい気分で踊れる。そういう部分でメンバー同士のつながりを感じます。
尾崎:バラード曲でMINIの顔を見ながら歌っていると、歌をしっかり感じてくださっている方もいれば泣いてくださる方もいて。公演ごとに感じることが違うし、そのときそのときで歌い方も変わっていると思います。
藤牧:お客さんの熱量や上がり方も公演ごとによって違うから、それに影響されることはけっこうあります。
──オーディション番組出身ということもあるのか、INIとMINIとの関係性を見ていると、なんだかサッカーチームとサポーターのように思えることがあるんですよ。とにかく熱い応援を受けて成長していくところが近いんじゃないかな、と。ご自身の中にもそういう感覚はありますか?
尾崎:その通りです。僕たちはMINIのおかげで活動できているので。ライブで直接会えるのもすごくうれしいですし、 「ありがとう」をいっぱい言いたいと思えるファンの皆さんばかりです。
藤牧:ライブ中も支えてもらって、それが自分のパフォーマンスにつながっているし、もうすぐドーム公演をやらせていただけることも、いろんな賞をいただけることも、ほとんどがMINIのみんなのおかげです。常に支えてもらっているという感覚しかないです。
──では最後に、この記事を読んで「アオアシ」のことが気になった方々に向けて、ひと言ずつお願いします。
尾崎:小学生や中学生の方は「アオアシ」を読んだら絶対サッカーを始めたくなると思うし、サッカーのことを深く知りたい方にもおすすめの作品です。そして女性の方も、ここまでお話ししてきたように魅力的なキャラクターがいっぱいいるので、推しを見つけるとすごく楽しいと思います。まずは1巻だけでも手に取ってみてもらいたいです!
藤牧:スポーツマンガが好きな人は100%ハマる作品だと思います。あと、いい意味で展開がすごく速くて、中だるみすることがないんです。マンガって主人公がなかなか成長しなかったり、苦しい部分もあると思うんですけど、「アオアシ」はどんどん主人公が成長していくし、面白い部分しかない。そしてそれぞれのキャラが立っているし、それぞれの過去もちゃんと描かれるから、最初にあまり印象がよくなかったキャラクターを後から好きになることも絶対にある。サッカーを全然知らない人でも、人間関係の奥深さやスポーツの中にある面白さをたくさん味わえる作品なので、絶対にハマれると思います!
尾崎:ぜひぜひ、読んでください!
池﨑理人、尾崎匠海、木村柾哉、後藤威尊、佐野雄大、許豊凡、髙塚大夢、田島将吾、西洸人、藤牧京介、松田迅からなる11人組のグローバルボーイズグループ。2021年6月にサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」で誕生し、同年11月にデビューシングル「A」をリリースした。以降、コンスタントに楽曲を発表。2022年には初の全国アリーナツアー「BREAK THE CODE」を成功させ、2023年には2度目の全国アリーナツアー「 READY TO POP!」を行った。 「READY TO POP!」の追加公演として、2024年2月にグループ初の単独ドーム公演を控えている。
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愛媛に暮らす中学3年生・青井葦人は、ある日、Jリーグのユースチーム監督・福田達也と出会う。粗削りながら、無限の可能性を秘めたアシトを、福田は自チームのセレクションに誘い……。日本のサッカーを変えることになる少年の運命は、ここから急速に回り始める。
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小林有吾/ビッグコミックス/小学館
https://www.shogakukan.co.jp/books/09186892
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