極寒の中、溝にハマったまま過ごした過酷な撮影秘話… 映画「グッド・ストライプス」インタビュー後編

菊池　それから、緑の実家での乱闘シーンは面白かったです（笑）。

中島　あれね（笑）。あのシーン好きですよ。緑のお姉さんに過去の物を見せてもらってて……。

菊池　（姉と真生が）盛り上がってるんですよ！　私も地方出身なので、あの感情はすごくよくわかるんです。人生の恥部みたいな封印したい過去なのに、それを面白がって見ているっていう……。あの歯ブラシを投げつけるところは、魂こめて思いっきり投げました（笑）。

WI　あの時の、緑の気持ちすっごくわかります!!

菊池　女性からすると学生時代のとんでもない過去は、本当に見られたくない部分だと思うんですけど、男性からすると意外とそうゆうのがツボってゆうかポイントで、そんなところで愛を深めたり膨らませたりするというか。男性と女性で、ズレがありますよね。

中島　ああいう部分で、愛おしくなったりするんですよね。僕は（緑の実家で）みんなで食事してるシーンも好きです。過去を共有し合うっていうか過去も知って、こういう子だったんだなって。

WI 　実家って、いままで見られなかった部分が見られたりしますもんね。

菊池　実家でのシーンは、緑はすごく子供っぽいんですよ。実家だから横柄になっちゃう……。なのに彼がいるっていう。どういう立ち位置でいたらいいのかわからない感じで。でも真生は表情がグッと大人になったというか、男になってるんですよ。後から観て思ったのが「緑が帰るって言うなら俺も帰るよ」ってところは、これからはこっち（真生）がホームなんだな、自分の一番の味方はここなんだなって、すごく嫁入り感がありましたね。その時に真生が、緑の口のピアスを「吹き出物だと思ってた」って言うシーンがあって、すごく好きなシーンなんですが、あそこでそんなこと言うのって……この人は本当にただのバカだったのか？　それとも優しさなのか？　それまでふてくされてたのがバカらしくなりましたね。もしかしたら、ああいう時に女子は、見直すというか、またひとつ好きになるポイントなのかなって思いました。

インタビュー時のおふたりも、本当に4年くらい付き合ってるんじゃないの？　と思ってしまうくらいうちとけていて、良い意味で緊張感がなく、すごくリラックスした雰囲気のなかでたくさんのお話をしてくださいました！

そんなおふたりが主演の映画『グッド・ストライプス』は、新宿武蔵野館ほか全国ロードショーより公開中です！（白鳥優香）

ストーリー

自由奔放な文化系女子の緑と、優柔不断なおぼっちゃまの真生。ふたりの交際も4年経ち、それぞれウンザリしていた。そんな中、緑の妊娠が発覚！　お互い、別れることを考えていたのに……。
行きがかり上結婚することを決めるが、生まれも育ちも、こだわりもまったく違うふたり。音楽、服装、インテリア……、一緒に住むにも揉めてばかり。
それでもなんとか結婚の準備を進めるうち、それまで知ることのなかった相手のルーツを辿っていくことになり―― 。