◆現実には叶わなくても、夢を見られる
「自分の実際の生活ではできなかった、青春や夢を追いかける姿を見て、ときめきやわくわくをもらっている」(フリーター・28歳 女性)
「思いっきり夢を見られる! アニメの中では完璧な世界が繰り広げられるから、現実では叶わないことを忘れられるとともに、現実に起きていることの解決の糸口が掴めそうなときもある」(編集・21歳 男性)
アニメの中には、さまざまな時代と世代、そして世界があります。過去や現在の自分と似た環境のなかで動くキャラクターに、自分を投影し、疑似体験することだってできます。
◆「好き」というより「人生の一部」「空気のようなもの」
「現実に縛られない自由な表現が最大の魅力だと思いますが、どこがどう好きとは言えない程度には人生の一部になっています」(Web担当・28歳 男性)
「空気みたいなものなので改めて聞かれると困る」(IT系企業勤務・30歳 男性)
前回の記事で「アニメはお金をかけなくても楽しめる」と書きましたが、アニメ視聴はいつの間にか習慣になっている人も多いもの。好きという状態を通り越して、いつの間にか習慣化し、無意識的にまで視聴し、そしてなくてはならない存在になっているということも……。
◆さまざまな要素の組み合わせの魅力
「多くの人間が関わり、技術が盛り込まれているところが好き。たとえばテレビドラマと比較すると、役者は1人で『画面』と『声』両方を担当するが、アニメではそれを『イラスト』と『声優』、完全な分業が行われている。作画の修正や追加シーンなど、カットの変更を加えても矛盾が出にくく、柔軟に制作できるのもアニメの優れている点だと思うし、絵柄が無限に変わり続けるのも時代の流行がわかって楽しいところだと思う」(フリーター・22歳 男性)
「いろいろな人が1つの作品を作り上げるところ。マンガや小説などの原作やイラスト、それを動かす人や声や音楽をつける人、またそれを観てファン活動をするファン。またこれまでのアニメの長い歴史。様々な文脈と様々な解釈が合わさるところがアニメのいちばんの魅力だと思う」(学生・20歳 男性)
1つのアニメを成立させるためには、さまざまな人が動いており、そこにこだわりを持ったり、制作者や制作会社、声優などさまざまな角度からアニメを愛する人は多く見られました。
アニメに夢中になり出すと、アニメを構成するさまざまな要素に興味を持ち、こだわり出したり、詳しく調べ出したりするケースが多いようです。