五月病かも?「仕事に飽きた」「モチベーションが上がらない」ときの解決法【精神科医監修】

誰しも生きていると、多かれ少なかれ人生の波がやってくるもの。
たとえば、お仕事もそう。採用された瞬間は飛び上がるほど嬉しかったはずなのに、続けて慣れるうちに、どんどんやる気が出なくなって、好きだったはずのことなのに喜べないのが悲しい。特に連休明けのタイミングは、なかなか仕事へのモチベーションが高くなりにくいもの。

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そんなお悩みについて、「おおざっぱに笑って健康に生きる」をモットーに活躍する「ラフドクター」、精神科医・産業医の井上智介先生にうかがいました。

 

仕事のモチベをなんとか上げる方法を知りたい!

Q.仕事に対してのモチベーションがまったく上がりません。好きで始めたいまの仕事ですが、いつからかやる気がだんだんと失せていくのが切ないです。どうしたら仕事にハリが生まれますか? 考え方を根本から変える方法はありますか?

A.肩の力を抜いて。そして、メリハリをつけましょう

毎日のお仕事、お疲れ様です。

きっとこのお悩みを持っているあなたは、とても真面目な方なのだと思います。まず、お茶でも飲みながら、ふっと肩の力を抜いてみましょうか。同じように悩んでいる方はたくさんいらっしゃるので、「自分だけがダメなんじゃないか…」と落ち込まなくても大丈夫ですよ。

はじめはすべてが楽しかったはずなのに、どんどんモチベーションが下がってしまう理由には、さまざまなパターンがあります。職場の環境や人間関係が変化した、好きな仕事だけやっているわけにもいかない、仕事内容に慣れてきて飽きてしまった、ルーティンワークになってやる気が出ない…などなど。

この方のように「モチベーションが下がっている自分」に悩んでいる場合は、「仕事にメリハリをつける」ことで、これからも仕事をしていく意義が見つけやすくなると思います。

 

想定外の人事異動などを除けば、基本的には、自分からアクションを起こさないと、何かが変わることはそうありません。

おすすめのアクションとしては「挑戦すること」。「仕事に飽きがきている、ルーティンワークになっている」場合に特におすすめなのが、今のキャリアやスキルの延長線上にあるような資格の取得です。国家資格などにこだわらず、民間の資格でも構いません。日々の仕事は、なかなか出来不出来が点数として可視化されることがないこともあって「本当にこれでいいんだろうか…」と思うこともあるでしょう。その点、資格の場合「点数、合否」で、はっきりと到達点がわかるので、それに向かってがんばるモチベーションが続きやすいです。
もし仕事関連でちょうどよさそうな資格が見つからない場合は、まったく違う分野で興味があるものでも構いません。そこから学び、日々に生きるものもあるはずです。

もうひとつは、「趣味やプライベートを充実させること」。特に「ダラダラと仕事をしてしまう」方におすすめです。
「仕事を終わらせた後にやりたいこと」があると、「できるだけ効率良く時間内に終わらせよう」という目的を持つことができます。その結果、メリハリをつけて仕事ができるようになり、ついダラダラと仕事をするのが続く状況を脱することができますよ。

お話をうかがったのは…

井上智介先生
精神科医&産業医
「おおざっぱに笑って健康に生きる」をモットーにした「ラフドクター」として活躍中。書籍多数。近著に『がんじがらめの心がラクになる「呪いの言葉」の処方箋』『この会社ムリと思いながら辞められないあなたへ』など。
構成/後藤香織