本とも人とも出会えるネオマッチングアプリ「Chapters(チャプターズ)」をやってみたら…こうなった

「出会いが欲しいけど、周囲ではなかなか見つからない」
「でも、マッチングアプリはちょっと疲れる…」
「なんとなくヒマだなぁ、なんか面白いことないかなぁ」

…という「あるある」なお悩みをお持ちの方。
本屋さんでもあり、出会いのマッチングサービスでもある「Chapters(チャプターズ)」を知っていますか?

「どういうこと?」と謎かと思います。

チャプターズとは、本との出会い、人との出会いの両方を叶えられるオンライン書店。映画のような「本棚で、手と手が重なるような偶然の出会い」を創出するコンセプトのサービス。毎月、選書担当が選び抜いた4冊の本の中から、それぞれのユーザーが1冊をフィーリングで選び、その本が届いて楽しむ…のはもちろんですが、さらに「同じ本を読んだ人と、オンライン上でおしゃべりし、気が合えば連絡先交換」という「アペロ」と呼ばれるサービスがついている、他にはなかなかない不思議な本屋さんなのです。

まさに「本を読むのが好きで、ちょっと新しい出会いが欲しい」と、おそらくサービスユーザー層ど真ん中の編集部スタッフが試してみました。

【1】まずは本を選びます

チャプターズには、毎月4冊の本しか取り扱いがありません。でも、そのどれもが選書担当が太鼓判を押した選りすぐりの本。
さらに、どの本が欲しいかを具体的に選ぶこともできません。タイトルは届くまでのお楽しみで、ユーザーは、「本をイメージしたビジュアル」と「ページ数や読みやすさ、推薦文」をもとに、ピンときたものをフィーリングで選びます。
この時点で、いったい何が届くのか、かなりワクワク。


すると、数日後にポストに本が届きます。



何が入っているのかドキドキ。

開封すると、ブックカバーとリボンのしおりがついた文庫本が入っています。
それを開くとやっと、選んだ本とご対面。「この本が私の手元にやってきてくれたんだ!」と、運命のような出会いに、不思議ととても嬉しくなります。

チャプターズで取り扱うのはすべて文庫本なので、さっとバッグにしのばせて電車で読んだり、お気に入りのカフェで読んだり、はたまた枕元に置いておき、寝る前に少しずつ読み進めたり…と、私たちの生活に入ってきてくれやすいのもポイント。

もちろん、ここまでで「偶然の本との出会い」を楽しむだけでも、全然アリ。
でも、チャプターズの面白いところは「人との出会い」もあることです。

【2】同じ本を読んだ人と話せる「アペロ」に参加してみる

同じ季節に、同じ本を読んだまだ見ぬ知らない誰かとオンラインのビデオチャットで20分お話ができる「アペロ」が、チャプターズの非常に大きな特徴。

これもマッチングアプリにありがちな「アイコンを設定」「プロフィールを書く」「メッセージのやりとり」などはなく、マイページに登録した「本を読む好きなシチュエーション」「マイベストブック3つ」などの情報をもとに、自動マッチングしてくれます。便利―!

私は3月にやってきてくれた、さくらももこさんの『ひとりずもう』を読んだ人同士、30代の男性と実際にお話してみました。

それがまぁ、結構面白かったし、ネガティブな気持ちにならないようにできているのです!

<画面編>

・最初の数分は、なんと顔が映らない
・数分経つと、画面の下半分が映る
・半分の10分が経過すると、ようやく顔の全部が映る

正直こういうマッチング系で「まったく知らない初対面の人と話す」って、かなり緊張するじゃないですか。第一印象で「ナシ」と思われたらどうしよう…なんて不安、ご無用です。最初の数分は声だけです。なんとなくちょっとしゃべったところで、下半分がやっと映ります。半分経過したところで、ようやくフルでご対面。10分も話してたら、わりと「顔がどうこう」って結構どうでもいい。
でも、「まず、話題が難しい」と思うじゃないですか。チャプターズはそのあたり、話題についてもものすごく考えてくれています。

<話題編>

・話すトークテーマが常に画面に出てくれている
・2分に1回、そのお題が変わる
・そのお題が盛り上がるもので構成されている

こんな仕組みがあるので、ほぼ誰でも、20分の会話、持ちます! 
1分しゃべって1分聞く、のバランスでお話してみましたが、むしろ「もっと全然話せる」と時間が足りないまま次のテーマへ。
仮にあるテーマで相手が延々しゃべってきてどうしよう…と思っても、強制的に最大2分で話すテーマを変えられるところもいい。

「同じ本を読んだ」という確かな共通点はあるけれど、その本に対する「知識」を求められることはありません。本にあった話題をもとにおしゃべり。たとえば私のときは、さくらももこさんの中高生時代のエッセイだったので「本の感想」とか「学生時代の思い出」とか「今学生時代に戻れるならどうする?」とか、そんなことがトークテーマに出てきてお話しました。「話題が尽きたらどうしよう…」という心配がないので、かなりリラックスして楽しめました。

たっぷり20分しゃべって、楽しかったら連絡先を交換。

…が、そううまくいかず、私の場合はお相手が「NO」を出してきてしまったようで、連絡先交換ならず!!!!!(もしかして私がしゃべりすぎた?)
「……あれー!?」と思いつつ、まあ正直話していて「うっすら合わない気はする」と思っていたので(すいません)、それが相手に伝わっていたの…かも。

でも、一般的なマッチングアプリって、こんな感じで次に繋がらないと「今の時間はなんだったんだ…」という感じで若干落ち込みますが、チャプターズの場合「そもそも本が面白かった」「同じ本を読んだ知らない人と20分しゃべれて面白かった」という感じで、あんまりネガティブな気持ちにならないのがかなり良かったです。「20分」というのもかなり気軽。
「なんとなくヒマを持て余している」「面白いことないかな〜と探し中」の方にかなりおすすめです。
今回は連絡先交換に至らなかったけど、もし交換してそこから人間関係が発展していったら…「出会いのきっかけは一冊の本でした」なんて言えるなんて、人生で一回言ってみたいセリフすぎる!! と妄想だけ爆発していったのでした。


次回、このサービスを始めた代表の森本萌乃さんに、「そもそもなんでこのサービスやろうと思ったんですか?」などなど、たっぷりうかがいます。

Chapers bookstore公式サイト https://chapters.jp/

公式Twitter https://twitter.com/MissionRomantic

 

構成/後藤香織