【心底おすすめ】「海が見える温泉に行きたい」。大分・別府温泉で、夢が叶った

2023年の目標ややりたいことリストを作っているときに、いくつか「これは絶対にやりたい」と決めたことがありました。

そのうちのひとつが「今年は何回か、テーマを決めて旅をしたい」というものです。ものすごくたとえばですが「とにかく星がきれいに見えるところに行ってぼーっとしたい」「寿司を食べまくる旅がしたい」「47都道府県のうち、行ったことがない残り7県のどれかに行きたい」などなど。

数ある「これがやりたい」の中で、わりと長い間ずっと機会をうかがっていたのが、「海が見える温泉に行きたい」というもの。いいところがないか探し続けていたものの、値段やアクセスなどを考えると、なかなかちょうどいい塩梅のところが見つからない。

けれど、ふとひょんなきっかけで「海が見える温泉」に行けました。
それが、「おんせん県」として名を馳せる大分県・別府温泉にある、「別府温泉 杉乃井ホテル」(以下、杉乃井ホテル)の新たなフラッグシップ棟である「宙館(そらかん)」です。


◆夜景も、朝日も。「宙湯」が良すぎる

観光客にはもちろん、地元の人からも愛される杉乃井ホテルが、2023年1月に開業したばかりの「宙館」。杉乃井ホテルの敷地内で最も高いロケーションにあり、「絶景温泉」と言い切っていい「宙湯(そらゆ)」は、本当に美しいものでした。

エレベーターで最上階に上がり、大分の工芸品などで彩られた脱衣所を抜けると、そこに広がるのは、まさに絶景。

あまりに夢のような光景じゃないですか?
「インフィニティプール」ならぬ「インフィニティ温泉」と呼びたくなる、目の前に広がる別府湾とつながるような温泉は、日々疲れた心身をたっぷりと癒してくれます。

特に、なんとか早起きして見てほしいのが、別府湾から昇る、あまりに美しい朝日。

私も日の出時間の15分前くらいから露天風呂にスタンバイし、眩しい朝日が空に昇っていく姿を、ただただぼんやりと眺め続けました。ちょっとだいぶお疲れの時期に行ったのですが、あまりの太陽の強さに、不思議と「ああ、明日からまた頑張ろう」という気持ちが自然と湧き出てきました。少し肌寒い気温であっても、温泉に浸かっていられるので体はぽかぽか、お肌しっとり。一石何鳥?

もちろん、太陽が沈む前or昇りきった後の青空の中入る露天風呂も、すっきりと爽やかな気分になれますよ。

温泉に浸かった後は、出てすぐ近くにあるゆったりした椅子に座って、別府の街と海をじっくり眺められるのもポイント。

お酒も売っているので、飲みながら余韻にひたひたに浸れます。最高。

もちろん多くの時間を過ごすお部屋もすばらしく、お好みに合わせて5タイプの部屋が用意されています。海側のお部屋では、窓からもたっぷりと海を見渡せてとっても優雅な気分…。さらに、滞在中何度も訪れたくなる「宙湯」の混雑状況を見ることができるタブレットが全部屋にあるのも嬉しい。

こちらはデラックス(海側)のお部屋。

 

◆大分のグルメ揃い踏み!ビュッフェが良すぎた…

旅行の大きな楽しみとして、欠かせないのが美味しいごはん。「宙館」では、レストラン「TERRACE & DINING SORA」にて、朝晩ともに豪華なビュッフェを楽しむことができます。

オープンキッチンスタイルで、目の前で仕上げてくれるお料理多数。ライブキッチン自体がもはや大きなエンターテインメントのひとつと言っても過言ではありません♡



鉄板焼きで目の前で焼かれたシーフード。とってもおいしかった…。

特筆したいのは、大分を中心に、九州の食材を使っていること。「りゅうきゅう(地元産の魚をタレであえた料理)」や、「団子汁」、そしてかぼすを使ったスイーツやドレッシングなど、大分の郷土料理がたっぷり楽しめます。


握りたてのお寿司までいただけちゃいます。

ちなみに料理やお酒など、好きなものにしぼって使えるかぼすが使い放題。フリーかぼす。最高。

季節によってお料理は変わるとのことで、何度行っても新しい魅力を発見できるはず。2023年のゴールデンウィークには、なんと夕食でカニ食べ放題が実施されるそう。(贅沢すぎる!)

レストランは、夜は雰囲気たっぷり、朝は青空と自然光に包まれて、違った姿を楽しめます。テラス席が多く開放感抜群。

大分の焼酎など、アルコールメニューもたっぷり揃っているのも魅力。食事の後もバーラウンジでゆっくりと温泉の夜の時間を過ごせます。

「食事の後に何か遊びたい」という方は、「SUGINOI BOWL & PARK」に向かえば、ダーツやビリヤード、ボウリングにカラオケなど、あらゆるアミューズメントが揃っています。
ちなみに私がガチハマりしたのが、パラリンピックの正式種目にも採用されているユニバーサルスポーツ「ボッチャ」。(杉乃井ホテルで楽しめるのは、正式ルールとは少々違うお試し版のようです)

白いボールに自チームのボールがいかに近づけるかを競う、ルールとしてはカーリングに近いものでしたが、スポーツ全般があまり得意でない私がなぜか妙な才能を発揮してしまい、延々やってました。東京に戻ってきてボッチャができるところがないか探したほど…。ユニバーサルスポーツを新しく知り、触れられる機会もなかなかないので、楽しく親しみながらとてもいい夜を過ごしました。次のパラリンピックで間違いなくチェックしちゃいます、ボッチャ。

◆チェックイン前&チェックアウト後も観光を楽しめます

「温泉旅行」というと、つい快適な旅館にこもりっきりになってしまいがちですが、別府の温泉街はそれだけでない他にない魅力がたっぷり。「地獄めぐり」が有名ですが、ただただ街を歩いているだけで楽しいのです。

こちらは「地獄」の中でも一番広い「海地獄」。高く噴き出す温泉蒸気は圧巻。

そして個人的に何より見過ごせないと思っているのが、「なんでもない、そのへんの風景」。そう、初めて行った人は間違いなくビックリするのではと思うのですが、なんと別府の温泉街、そこかしこからもくもくと湯けむりが大量に立ち昇っているのです…!

こちらは鉄輪(かんなわ)温泉エリアの日常風景。パッと見雲に見えるのは、すべて地面などから立ちのぼる湯けむり。本当にそこらじゅうこんな感じで、ジブリの世界に迷い込んだようでした。

ちなみに、地面があったかいので、別府には猫がたくさんいるそうです。かわいい。

塩分を含む温泉蒸気で一気に蒸した、欠かせない名物グルメ「地獄蒸し」は、ただ蒸しただけのように見えて、素材本来の美味しさがぎゅーっと閉じ込められていて、本当に美味しい!

まさに自然の恵みで、いくらでもぺろりと食べられちゃいました。

時間の関係で今回は行けなかったのですが、通りがかりに「足湯に入りながら地獄蒸しを食べられるお店」なども発見。一度行ったらずっと居座ってしまいそうなのでたいへん危険です。でも次は絶対に行きたいと決意して、別府を後にしました。

ちなみに別府温泉 杉乃井ホテル「宙館」は、別府駅を往復する無料シャトルバスを運行しているので、空港利用の場合は大分空港からエアライナーのリムジンバスで別府駅に、電車でお越しの場合は特急ソニックをはじめとした路線で別府駅にさえ着いてしまえばOK。私のように車の免許を持っていなくても安心して向かえます。

「海が見える温泉に行きたい」という最大の願いが叶ったのはもちろん、「そろそろどこかに旅行に行きたい!」「ゆっくりしたい!」「絶景が見たい!」「美味しいもの食べたい!」「いい感じに観光もしたい!」という、旅行にまつわるあらゆる願望を叶えてくれた場所。
「どこかに行きたいけど、どこに行こうか迷う」という方、ぜひチェックしてみてくださいね。

別府温泉 杉乃井ホテル
公式サイト:https://suginoi.orixhotelsandresorts.com/
大分県別府市観海寺1
構成/後藤香織