望月ミネタロウ先生の最新刊『ちいさこべえ』と、女優・モデルとして活躍する菊池亜希子さんが編集長を務める雑誌『菊池亜希子ムック マッシュ』の発売を記念して開かれた座談会もいよいよ最終回です!
★1回目はコチラ→ 【望月ミネタロウ『ちいさこべえ』×菊池亜希子ムック『マッシュ』発売記念】緊急対談(1)ふたりが語る制作秘話
★2回目はコチラ→ 【望月ミネタロウ『ちいさこべえ』×菊池亜希子ムック『マッシュ』発売記念】緊急対談(2)あっこと登場人物の共通点とは?
望月ミネタロウ(以下、望月) 僕は装丁を自分でやるのが好きなんです。
菊池亜希子さん(以下、菊池) え? どこまで作っているんですか?
望月 『ちいさこべえ』の場合は、ロゴまで作っています。初期の作品からほとんど装丁はやっていて……人まかせにしないで、外身も含めて、モノとして世界観を作って、直接読者に届けたいなと思うんです。
菊池 そうなんですね。『ドラゴンヘッド』を買っていたときに思ったんですが、ぱっと見のデザインは毎回違うのに、なぜか統一された世界観だったのは……そういうことだったんですね! 最新刊が欲しくて本屋さんに行くと、毎回表紙が強烈で心臓がドキドキしました。顔が青い装丁とか……、なんかすごいじゃないですか(笑)。
望月 はい。
菊池 『ドラゴンヘッド』は天変地異が起こり、世界が崩壊した世紀末を描いた作品でした。先生自身はどんな精神状態で描かれていたんですか?
望月 漫画って水物なので、そのときの時代の影響は受けています。確か1994年から連載が始まったのですが、バブルがはじけて、大金だと思っていたものが一夜にして紙切れになるみたいなこともありましたよね。いわゆる“世紀末”のころは、目には見えない世の中の魑魅魍魎にじわじわ浸食されるような感覚を持っていたと思います。