■美山荘 MIYAMASOU
美山荘は、深山に立つ一軒宿。 明治時代、名刹・峰定寺の宿坊だった建物に、数寄屋造の匠・中村外二（なかむらそとじ）が手を加えた空間は、月見台など四季を鑑賞する計らいがそこかしこに。あえて簡素にした館内が自然を引き立てます。そんな自然と交わる風雅な空間、生命の輝きをとらえた摘草料理といった“細心の技の重なり合い”に、世界の高級リゾートを歴訪してきた欧米人たちからも迷わず、「ゴージャス……！」と称賛の言葉がもれます。
■南禅寺 NANZENJI
銀閣寺から哲学の道を経て南禅寺へと至るルートは、外国人観光客にも人気の散策道。「さまざまな寺院やカフェに寄りながら一日を過ごせます」(ドラ・トーザンさん／エッセイスト）や「名所旧跡を見て歩くのもいいですね」(ケイト・クリッペンスティーンさん／ジャーナリスト）の声からも、寄り道を楽しむのは世界共通のようです。そして、このルートのハイライトとも言える南禅寺小方丈にある襖絵『群虎図』の躍動感に、誰もが心を奪われるようです。
外国人の目を通して選ばれた京都は、日本人である私たちに、あらためて“京都の魅力”や“日本文化の美しさ”を感じさせてくれます。『和樂』4月号では、今回紹介した4つのスポットを含む、全30ポットが掲載されています。ぜひ本誌を手に取って、「京都の美」を再確認してみてください。（さとうのりこ）
（『和樂』2015年4月号）
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