コロナ禍が結婚に対する意識を変えた5つの理由
新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で、思うように人に会えない期間が長く続きました。この期間にこれまであまり意識していなかった恋愛や結婚を意識し始めたり、考えが変わった人などは少なくないようです。
今回は新型コロナウイルスが結婚に対する意識にどのように影響したのか、またその理由について株式会社ネクストレベルが18歳以上の独身男女359人に行った調査を基にご紹介します!
コロナ禍が結婚を「前向き」に変化!
どのくらいの人がコロナの影響で結婚への意識が変わったのかを調査してみたところ、全体の約3割が「コロナで結婚への意識に変化があった」と回答しました。
およそ3人に1人は結婚に対する意識が変化していると考えると、コロナによって結婚に対する価値観を変えた人が少なくないことがわかります。
コロナ流行で結婚への意識に変化があった人のうち、7割以上は「結婚したい」「結婚もいいかも」と、結婚に対して前向きになる形で意識が変化しているようです。
コロナ禍が結婚願望に影響した理由3つ
どうしてこんなにも多くの人たちが、コロナで結婚に前向きになったのか。その理由は大きくわけて次の3つです。
1.外出自粛やリモートワークによる孤独感
2.コロナ禍での生活に対する不安感
3.大切な人と過ごす時間の重要性を認識
外出自粛による不安や寂しさは、独身の男女にパートナーや家族の必要性を改めて認識させているようです。それぞれの理由について、「結婚したい」「結婚もいいかも」と結婚に前向きになった人の意見を交えて詳しく紹介します。
1.外出自粛やリモートワークによる孤独感
・「コロナの影響を受け、仕事が在宅勤務に。それにより人と会話や交流をする機会がぐっと少なくなり、「家庭を持ちたい」という思いが強くなりました」(兵庫県/30代男性)
・「仕事が在宅ワークに切り替わったのですが、家に長時間いることで強い孤独を感じるように…。ひとりで過ごす時間がしんどくて、結婚したいと思いました」(京都府/30代男性)
・「外出自粛をするようになってから「ひとりの時間が寂しいな」とか「ひとりは暇だな」などと感じるシーンが増え、結婚もいいかもと思い始めました」(北海道/20代女性)
・「家にいる時間が格段に増え「パートナーがいたら家で過ごす時間も楽しいんだろうな」と強く感じ、結婚したいと思うようになりました」(東京都/30代女性)
結婚に前向きになった人の多くは、外出自粛やリモートワークへの切替えにより、人と接する機会が一気に減ってしまったことが意識への変化と繋がっているようです。
オンライン飲み会などを活用したとしても、やはりコロナ流行前に比べると人との関わりが格段に減っている人がほとんどでしょう。こうした背景による強い孤独感が結婚願望へと影響を及ぼすことは多くの人が共感できるのではないでしょうか。
2.コロナ禍での生活に対する不安感
・「東日本大震災の後などにも感じたのですが、緊急事態の中、ひとりで生活するよりもふたりで生活する方が安心できることから結婚したいと感じました」(福岡県/40代男性)
・「コロナの感染拡大はもちろん、景気が思わしくないなど暗いニュースが続いていろいろと不安を感じる事柄が多い中「支え合える人がいた方が良いのかな?」と思いました」(神奈川県/40代女性)
・「コロナで大変な状況になっていますが、こんなときに支え合えるパートナーがいたらいいかもしれないと感じました」(兵庫県/30代男性)
・「もしも自分がコロナにかかってしまったとしても、看病してくれる人がいないことに不安を感じ、結婚したいと思うようになりました」(北海道/20代女性)
ひとりで過ごすのを寂しがるだけでなく、コロナ禍の状況に不安を覚えて結婚の必要性を改めて感じている意見も目立ちました。
独身ライフは自由気ままで楽しい反面、「もしも」の時に身近に頼れる人がいないのも事実です。支え合える家族やパートナーが一緒に暮らしていたほうが安心だとこれを機に意識した人が多くいるよです。
3.大切な人と過ごす時間の重要性を認識
「友人が自粛期間中に旦那と毎日映画を1本観ていると言っていて、「そういう過ごし方も面白そう。家に誰かがいるのは良いかもしれない」と思いました」(千葉県/20代女性)
「自粛期間中、散歩や買い物に出ると家族連れやカップルの姿が多く、なんだか寂しい気持ちになりました。それと同時に、こういった中でも寄り添ってくれる存在の大切さもしみじみと感じました」(東京都/30代女性)
「外出自粛要請が出ている中で、家族以外の人と会うのはこんなにも難しいことなのかと思い、結婚に前向きになりました」(大阪府/30代女性)
「コロナで「大切な人と急に会えなくなるかもしれない」と強く感じました。明日突然会えなくなってもおかしくない状況下で、大切な人とは一秒でも長く一緒に時間を過ごしたいと考え、結婚したいと思いました」(東京都/20代女性)
緊急事態をひとりで過ごす中で、大切な人と一緒に過ごす時間の重要性を改めて認識した人も多いようです。大切な人とこのような状況下でも一緒に過ごしたいという考えから、結婚を意識した人は多いのではないでしょうか。
恋人がいない男女には結婚に後ろ向きの傾向も!
結婚に前向きになる男女も多い一方で、恋人がいない男女は恋人がいる男女に比べて、結婚に対して後ろ向きな気持ちに変化している傾向がありました。
恋人なしの男女は結婚に前向きになった人の方が多いものの、恋人ありの男女に比べて「結婚は難しい」「結婚したくない」と感じるようになった割合が高いのが分かります。
コロナ禍が結婚を不安にさせた理由2つ
コロナ禍では家族や恋人の大切さを改めて感じるシーンも多いのに、なぜ結婚に後ろ向きな気持ちになった人もいるのか。それには次の2つの「不安感」が大きく関わっているようです。
1.収入や環境の変化による不安
2.パートナーと仲良く過ごせるかの不安
これらの理由について、結婚に後ろ向きになった人たちの意見を紹介していきます。
1. 収入や環境の変化が、結婚に対する不安感につながった
・「コロナにより収入に影響がでるかもしれないので、結婚に消極的になっています」(福岡県/30代男性)
・「コロナで仕事が少なくなっている中、いつ自分やパートナーの収入が激減してしまうかはわかりません。そういった状況では「自分が家庭を支えよう!」と強く思う気持ちが必要だと思い、結婚って難しいなと感じるようになりました」(大阪府/30代女性)
・「コロナの影響で安定した収入の見通しが立たないので、近いうちに結婚するのは難しいと思い始めました」(東京都/20代女性)
・「今後働き方にも大きな変化が起きるかも知れず、結婚に対して不安感があります」(東京都/30代男性)
コロナ流行の影響により職を失った人、給料が減収した人は少なくありません。実際にはまだ影響が出ていない人に関しても、「将来的に自分もそうなるのではないか」という不安を抱く人は多いようです。
これから恋人を作る人は「支え合いたい」という考えよりも「大変な状況下でパートナーの責任まで持てない」とネガティブな考えになりやすいのかもしれません。
2.パートナーとの密接生活に自信がない
・「コロナで生活が変化したことにより、家計や家事、子育てに関する喧嘩をする夫婦の話題をよく耳にするので、結婚はやはり難しいんだなと感じています」(千葉県/30代男性)
・「もし自分に旦那さんが居て、その旦那さんが在宅ワークに切り替わったことで朝から夜まで一緒に過ごすことになったらと考えたとき、毎日一緒に仲良く過ごせる自信がないと感じました」(千葉県/20代女性)
・「ニュースなどでコロナ離婚が取り上げられていて、いくら家族でも一定の距離感を保てないと離婚の危機に陥るんだなと感じました。それぞれ自分の時間が取れなくなると離婚に繋がるのかと考えると、結婚生活は非常に難しいものなんだと思いました」(熊本県/20代男性)
・「毎日ずっと一緒にいても苦痛じゃない人は少ないし、そういった人はなかなか見つからないので結婚は難しいと感じました」(福岡県/20代女性)
「コロナ離婚」「コロナ破局」が叫ばれる中で、結婚後にパートナーと仲良く過ごしていけるのか不安に感じてしまった人も少なくないようです。
幸せの裏にも苦労があると考えるとなかなか簡単には踏み切れないのが正直なところなのかもしれません。
新型コロナウイルスは多くの人に寂しい想いや将来に対する不安を抱かせたようです。このような状況下で、支え合えるパートナーがいてほしいと思うことは自然なことなのかもしれませんね。一方でやはり不安定な状況下で結婚に対する不安が生まれるのも納得できますよね。
皆さんもこれを機に自分の気持ちの変化に注目してみてはいかかでしょうか。思わぬ変化があるかもしれません(山口彩楓)