一度考えてみよう。どうして恋人とケンカしてしまうのか

どうして恋人とケンカしてしまうのか


恋人とのケンカ

 

恋人とケンカするのはどうであれ悲しいもの。たとえ自分が悪くなかったとしても、好きな相手と衝突するのはイヤですよね。その原因は、実は怒りの感情の種類にあったのです! そこで今回は、なんで恋人とケンカしてしまうのかを、心理学の観点から、怒りの感情に分類してご紹介いたします。

 

■相手を支配したいという気持ちのいき過ぎ

怒りの種類のひとつに、相手を支配したいという気持ちが挙げられます。これは例えば、もっと優しくして欲しい、自分だけを見て欲しいという思いがいき過ぎて「どうしてわかってくれないの!」「私だけを見て!」と攻撃することからケンカになってしまうケース。これは相手への甘えの感情とも結びつきやすいとされ、他人はコントロールできないものだという認識を持たないと、いつまでもケンカが解消されないままになる恐れが。

 

■主導権争いで優位に立ちたいがゆえの衝突

男女が付き合っていると、どちらかがリードしたり主導権を握ることが多いもの。そんなとき、主導権争いの中で怒りの感情が起こることがあります。それが相手よりも優位に立ちたいという自尊感情。責任感とも密接ですが、「私に任せておいてよ!」「あなたはやらなくていいの!」と、自分主体で物事を進めていきたい願望が怒りに転化され、ケンカに繋がる場合も。相手のことも尊重するように心がけないと、一方的なイジメのような関係になってしまう場合も。

 

■自分の地位がおびやかされることへの恐怖

怒りの感情は恐れとも結びつきやすいとされます。それは主に、今の自分の立場や地位が脅かされるのではないかという思いから、怒りを表出して攻撃に繋がる場合も少なくありません。例えば、「昨日〇〇ちゃんと仲良くしてたよね!?」「知らない女とLINEやり取りしてるの見えたんだけど!」と、自分の立場を確保するために相手を責めたてることからケンカに発展します。嫉妬心に任せて強い言葉を投げかけるのは、自分にとっても相手にとってもマイナスです。まずは冷静になりましょう。

 

■正義感の発揮による信念のアピール

怒りはその人自身の価値観とも結びつきやすく、間違ってはいないのだけど押しつけによりケンカになる場合も。これは正義感による怒り=義憤とも言われ、相手のダメな部分や良くない習慣を戒めさせるために生じる衝突だと言えます。例えば、「何でいつも片付けないの!?」「休日だからって朝から寝てばかりじゃダメだよ」などがこれに当たります。言う側は良かれと思っていますが、言われたほうは当然不快になるためケンカ勃発。価値観は人それぞれだと言うことを理解しておきましょう。

 

 

怒りは発散させたほうがいいというのが、世間一般的な見解かもしれません。でも実は、その真逆であるという結果が、ブラッド・ブッシュマンの心理実験によりわかっています。それは、怒りの感情表出をさせたグループが最も攻撃的であるというもの。怒りを発散させてスッキリさせたはずなのに、怒りは持続し中には八つ当たりをする被験者もいたそうです。怒りは燃やせば燃やすほど加速する性質がある、ということを覚えておきましょう。

(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。

 

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