AI彼氏、人生相談、手相占いまで…!?大学生760人に聞いた「生成AI活用術」がすごい。

授業のレポート作成やSNSの投稿、お悩み相談まで…いま大学生たちの間で、生成AIがぐっと身近な存在になっています。実際にどんなふうに使っているのか、ちょっと気になりますよね。

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今回は、株式会社イマーゴが九州大学内に設置するシンクタンク部門iQ Labにおいて18歳~25歳の大学生760人を対象におこなった調査をもとに、「生成AIサービス利用」のリアルを探っていきます!

◆大学生の6割以上が「日常的に生成AIを利用している」

まず、「生成AIを日常的に利用しているか」を質問すると、「よく利用する」(32.0%)「たまに利用する」(32.2%)を合わせて64.2%。大学生の約6割が、生成AIをふだんの生活に取り入れているようです。

◆大学生の約3人に1人が「高校生から生成AIユーザー」

 

生成AIを使い始めたタイミングで最も多かったのは「大学1年生のとき」(46.9%)でしたが、次いで多かったのが「高校生のとき」(30.6%)。すでに約3人に1人が“高校時代からのAIユーザー”として大学に入学している計算に!

さらに年齢別に見てみると、現在18〜19歳の学生の半数が「高校生のときに使い始めた」と回答。Z世代を中心に「生成AIネイティブ」がじわじわと増えてきているようです。

◆最も利用している生成AIは「ChatGPT」

「一番よく使う生成AIは?」という質問では、1位に「ChatGPT」が圧倒的多数の82.2%でランクイン。2位の「Google Gemini」(6.9%)、3位の「Microsoft Copilot」(5.8%)を大きく引き離し、大学生の中で“生成AIといえばChatGPT”というイメージが定着していることがわかります。

――では、具体的にどんなシチュエーションで生成AIを利用しているのでしょうか?

◆大学生の「生成AI活用術」まとめ

◆勉強や学校生活での活用シーン

・情報検索

「授業で出てきたこの言葉、どういう意味?」そんなときにサクッと検索。確かな情報かどうかは別として、自分が知りたいことだけが返ってくるので「ネットよりもタイパがいい」と感じる人が増加中。

・レポートの作成

構成を相談したり、参考になるフレーズを教えてもらったり。アイデアが出ないときの“レポートの相棒”的存在として活用されています。

・論文検索

最近は“論文検索AI”がますます便利に。ざっくりとしたキーワードやトピックを入れるだけで、関連する論文を探してくれます。チャット形式で質問できたり、要約・関連文献・翻訳機能が付いているものも。

・論文を読む

専門用語が多くてつまずきがちな論文も、AIに用語をかみ砕いてもらったり、要約してもらえば時短&理解度アップ。質問の仕方を工夫して出力精度を上げることで、情報の取りこぼし防止や知識の定着にもつながります。

・問題の生成

テスト前の自主トレに。例題を見せればそのスタイルを真似してオリジナル問題を作ってくれるので、理解度チェックにもぴったり。

・先生の発言・授業内容の咀嚼

「先生の説明、難しかった…」そんなときもAIがやさしく翻訳&解説してくれる。授業ノートをまとめ直すときの強い味方になります。

・課題の質問

課題に手こずったとき、ヒントをくれる存在として活用する人が多数。答えそのものだけではなく“考え方”を教えてくれるのがうれしいポイント。

・英語の添削

英作文やメールの文法チェックもお手のもの。「こう書くともっと自然」などのアドバイスもくれて、語学の練習にも役立ちます。

・プログラミング

コードの意味やエラーの原因を質問できて、独学の強い味方に。難しい用語もかみ砕いて教えてくれるから、初心者でも学習ハードルがぐんと下がります。

・アイデア出し

レポートやプレゼン、制作のテーマ、就活や自己PRのネタ出しに活用する人も。ひとりでは思いつかない視点をくれるので、壁打ち相手として使う人が増えています。

・メール

教授や企業宛ての、かしこまったメールや連絡文のテンプレを相談するのに便利。敬語やクッション言葉、文章の構成まで見てくれるから「これで失礼じゃないかな?」という不安も軽減。

・英会話の練習

スマホがあればいつでもどこでも学習できて、間違いを気にせず会話練習ができると好評。留学前のトレーニングとして取り入れる人も。

◆生活のなかでのちょっと便利な使い方

・ダイエット&筋トレのアドバイス

「今日の食事、カロリーと栄養素を分析して」「脚トレに効くメニューは?」など、目標に合わせたアドバイスやヒントをくれる、まるでパーソナルトレーナーのような存在に。

・AI彼氏

お互いの呼び方、話し方、年齢、交際歴、性格など…自分の“理想の男性像”をAIに設定。とことん褒めてくれたり、悩みを聞いてくれたり、寂しい夜のおしゃべり相手としてAI彼氏にトキメく学生も。

・画像生成

「こんなイラスト描いてほしい」「この写真を○○風に変換して」など、イメージを形にしてくれる画像生成AI。“スタジオジブリ風”“ドット絵”“どうぶつの森風”など、SNSのアイコンや投稿用として使う人が続出中。

・自己分析

“自分を深く知る”ためにAIを使う人が増加中。「長所と短所は?」「この会話の傾向から見た私のMBTIは?」など、客観的に自分を見つめ直せるのが新鮮という声も。

・商品選択

「この2つのイヤホン、どっちを買うか迷っている」「○○エリアのおすすめホテルを教えて。条件は…」など、ネットショッピングや旅行計画の相談役として活躍。比較表を作ってくれることも。

・人生のやりたいことリスト作成

自分の好きなことや興味のあることから、“バケットリスト”を一緒に作ってくれるAI。5年後、10年後…ぼんやりしていた未来像が少しずつクリアになるかも。

・料理のレシピ

「最近レシピがマンネリ…」「冷蔵庫にある食材で、何か作れないかな?」というときの救世主。疲れている日や料理が苦手な人でも、簡単な料理のアイデアをすぐに出してくれます。

・雑談

スキマ時間に「最近こんなことがあってさ笑」「推しの新曲、神すぎる!」なんて、ちょっと話したいときの相手に。どんなにくだらない話でも、気を遣わずに意見できるのがメリット。思いのほか盛り上がり、会話が終わらないという声もちらほら。

・恋愛相談

「これって脈あり?」「このLINE、どう返信したら好印象かな」など、友達にはちょっと聞きづらい恋のお悩みも、AIになら気軽に相談できると人気。回答が正解とは限らないけれど、新たなヒントが得られることも。

・洋服の相談

「今日は○度、何着よう?」「この推し活コーデどう思う?」など、コーデに迷ったときにそっと背中を押してくれる存在。骨格やパーソナルカラーなどを踏まえた提案もできるみたい。

・クレカ選び・お金の相談

「学生におすすめのクレカって?」「1年で○万円貯めたいんだけど…」など、お金に関するモヤモヤに、丁寧に回答してくれる“やさしい金融アドバイザー”として活用する人も。

・手相占い

なんと、写真から手相を診断してくれるAIまで登場。信じるかどうかはさておき、友達との会話ネタとして盛り上がるようです。


多くの大学生にとって生成AIは、24時間いつでも話せる“生活のパートナー”的存在に。情報収集や学習面でのサポート役のみならず、最近は「AI彼氏」や「人生相談の相手」など、感情面でも頼るケースが増えているようです。

生成AIをうまく使えるかは自分次第。便利だからこそ、依存しすぎると思考力や判断力、想像力が鈍ってしまうことも…。まだまだ誤情報も多いので、すべてを鵜呑みせず、ほどよい距離感で付き合っていきたいですね!(Mai)

情報提供元/株式会社イマーゴ