ナチュラルすぎて付けていることを忘れる!? 骨伝導イヤホンで生活が変わった話
どんどん進化しているイヤホン。ワイヤレスイヤホンが当たり前の存在になって久しいですが、最近つけている人をちらほら見るようになったのが、骨伝導イヤホンです。骨伝導イヤホンとは、その名の通り骨を介して音が伝わるイヤホンのことですが、これがまた有能すぎる!
骨伝導イヤホンを使い始めて1年半、自他共に認める音楽中毒のライターが装着感や使い心地を正直レビューしていきます。
イヤホン迷子の私を救った、友人のひとこと
実は筆者、3年前に突発性難聴と急性低音型感音難聴を患い、寛解した後もイヤホンを使用すると耳が圧迫されるような痛みを感じるようになってしまいました。これはどんな高性能なイヤホンでも同じで、これまで四六時中音楽を聴いていた身としてはかなり辛い…。一番苦痛を感じるのは、電車の中で音楽が聴けないこと。通勤時間が片道1時間くらいかかるのに、音楽がないと乗車時間がさらに長く感じるのです。
そんなときに友人から聞いたのが、骨伝導イヤホンの存在です。通常のイヤホンは鼓膜を経由しますが、骨伝導イヤホンは前述した通り「骨を伝って」音が届きます。
本当に骨から入ってきてるの? 実は漏れた音が鼓膜から入ってきてるんじゃないの? と疑っていたのですが、試しに耳栓を使用してみたら、同じ音量でも耳栓をつけたほうが音がしっかり聞こえるんです!
「骨伝導イヤホンなら、絶対難聴にならないのか」と言われるとそういうわけでもないようですが、筆者のように普通のイヤホンが使用できずどうしたものかとさまよっていた人間からすると、骨伝導イヤホンはまさに救世主! 通勤時間が一気に充実したものに変わりました。
髪に同化するナチュラルさとコンパクトさが嬉しい♡
私が愛用しているのは、Shokzの「OpenRun」。1年半毎日使用しているうえ寝転がって使用したときが多々あったため少し歪んでしまっていますが、本来はもっときれいなカーブを描いています。ブラックの他にも、グレーやブルー、レッドがありカラーバリエーションも豊富。自分の好みに合わせて選ぶことができるのが嬉しいですね。
装着感はこんな感じ。miniは後ろの部分が短くなっているため、フィット感があるのが特徴です。フープになっている部分が頭の後ろに来ているのですが、ブラックのモデルは髪色と同化してぱっと見着けていることがわかりません。miniではないオリジナルのものになるとこの部分がもっと長くなりますが、身長170cmの筆者でもこのサイズ感なので、女性はminiでちょうど良さそうです。
苦手な歯医者も、相棒のおかげでちょっぴり克服
イヤホンで音楽を聴いていると、話しかけられても気づかないことがしばしば。お店に行ったときのお会計で外すのも少し面倒ですよね。ノイズキャンセリングと外部音取り込みモードが内蔵されているワイヤレスイヤホンを使用したこともありますが、個人的には外部音取り込みモードでも「耳が塞がれている」という違和感は拭えず、会話をする上での障害物になっている感覚がありました。一方、骨伝導イヤホンは耳が開放されているため、音楽を聴きながらでも自然に会話をすることが可能に。
“耳が開放されている”ということは、五感の一つである耳をきちんと機能する状態にしておくということ。周りから迫ってくる危険を察知したり、小さな変化を感じ取るうえで重要な機能を残したまま音楽を聴けるのはありがたいですね。もちろん、周りの音が聞こえなくなるくらい大音量にするのは禁物。音量調整はマストです。
ちなみに私、歯医者での治療がとても苦手。いつも通っている歯医者では優雅なクラシックが流れているのですが、あのドリルの音と互角に戦うには、正直クラシックでは太刀打ちできません。湘南乃風の『睡蓮花』や、ウルフルズの『ガッツだぜ!!』など、テンションをぶち上げるノリノリの曲を聴きたいところです。担当の歯科衛生士さんから骨伝導イヤホン利用の許可をもらい、毎回頑張ってテンションをあげながら勢いで治療を頑張っております。きちんと周りの音や先生・歯科衛生士さんの声は聞こえているので、何かあったときはすぐに話もできるのは安心ですね。
あまりにナチュラルすぎて、オンライン会議中に話しかけられる
筆者の使用している骨伝導イヤホンは、左右が分離したワイヤレスイヤホンに比べれば大きいものの、前述した通り意外と髪の毛に馴染むんです。
コロナを機に、オンライン会議が日常になった昨今。専用のブースがある企業もあれば、自分の席で参加するのが基本という企業もありますよね。後者の場合、「○○さんにこの件で話しかけたい」と思っていても有線のイヤホンやヘッドセットをしていれば「会議中か、今はやめておこう…」となりますが、骨伝導イヤホンは色によっては全然わからない! 先ほど実際に着用した画像をお届けしましたが、髪の毛をおろして装着するとこんな感じ。
よく見ると耳の上に黒い楕円形の存在を認められますが、ぱっと見ではイヤホンを着けていることが全くわかりません。
私は自席でオンライン会議に参加するタイプの会社に所属していますが、骨伝導イヤホンがナチュラルすぎるがゆえ話しかけられまくり、実はここ一年一度も中断せずに会議に参加できたことがありません…。これが良いのか悪いのかは置いておくとして、電話の着信など、早急に対応しなければいけないことにも気づけるのは嬉しいポイントです。
耳が痛くなりにくく、着けていることを忘れることも
骨伝導イヤホンも長時間の利用や大音量での利用は健康に害をもたらす可能性があります。ただ、オンライン会議が2〜3時間続くなど、どうしても長めの時間使用しなければいけない状況になることもありますよね。
以前耳をふさぐタイプのイヤホンを使用していた際は、2時間くらいでイヤホンが当たる部分が痛くなってしまい片耳ずつ休憩させる、ということを行っていたのですが、骨伝導イヤホンはたまに自分でもつけていることを忘れることもあるほど、気づくと馴染んでいます。音楽中毒の私は最長で8時間ほどつけていたことがあるのですが、そのときはさすがにイヤホンのカーブが当たる耳の上の部分が痛くなりました…。やはり何事もやりすぎは禁物ですね。
イヤホンを新しくしたいと思っている方は、一度骨伝導イヤホンを試してみると世界が広がるかも。今回ご紹介したタイプのほかにも、左右が独立しているセパレート型などもあるので、ぜひご自分にあったものを探してみてくださいね♡
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