皆さまは、このダンディズム溢れる中年男性をご存じでしょうか。
4月4日に公開される映画『ジヌよさらば』の監督であり、宮藤官九郎さんや阿部サダヲさんなど、有名役者が属する『大人計画』の主宰であり、岸田國士戯曲賞受賞の劇作家・演出家であり、芥川賞候補の作家であり、朝ドラにも出演される役者である、とにかく大御所以外の何者でもない松尾スズキさん。普通に説明するだけでこの文字量。ただ者でないことだけは伝わりましたでしょうか。
こんな肩書きを背負っていながら、『ジヌよさらば』の完成披露会見にて、いちばん左に控えめにたたずんでおられます。この謙虚さが松尾さんのすごいところです。
そんな松尾スズキさんがひっそりと配信している、『松尾スズキののっぴきならない日常』というメールマガジン。そこに「人生相談コーナー」があるのですが、豊かな人生経験に基づくぴりりとしたアドバイスが深くてスゴい! とひそかに話題です。ということで、普段メルマガ会員しか読めない珠玉の回答を、今回特別に5回にわたりご紹介いたします。
まずは、女性読者からの相談が圧倒的に多かった「恋愛編」から。
Q.彼氏っぽい男友達ができて半年になります。出会ったときに「この年になると改まって「付き合おう」とか言うのってナシだよね」と言ってしまったこともあり、付き合っているのかどうかハッキリしないまま今に至ります。
連絡も頻繁にとるし記念日はほとんど一緒に過ごしますし、もちろんセックスもします。そんな微妙な距離感も楽しいのですが、やっぱりどこかで不安もあって……。
付き合っているのかどうかハッキリ聞けばいいのでしょうが、彼が以前の彼女から「結婚する気ある?」と聞かれて「今はない」と答えて別れたらしいので、私が聞いちゃうと関係性が終わりそうな気もして聞けずにいます。
私、どうすべきなんでしょうか? もちろん結婚もしたいし子供も欲しいです。(26歳、女性、OL)
A.まあ彼は、人生の大事な局面に向きあえる準備が、まだできてないんでしょうね。
男は、そういうときにせっつかれると途端にめんどくさくなるものです。もう少し慎重に動いたほうが良いかもしれません。自分の人生設計のどのあたりで結婚が重要になってくるか考えて、そこから逆算して関係をはっきりさせるべきでしょう。
そういう私も、付き合ってるのかどうなのかはっきりしないまま、ズルズルと女性といる関係が好きだったりもするんですが、それもまた、「逃げ」なんでしょうけどねえ。
いつまでもはっきりさせないのであれば、それは意図的であると考えられもしますし、彼の中で自分がどれほど重要なのかを日常の言動などから推測してみる必要はありますね。
男の本音をさらりと教えてくれるだけでなく、具体的な対処法まで提示してくれました。た、ためになる……。