最近よく耳にする「Z世代」。Z世代とは、日本では主に1990年後半頃から2012年頃に生まれた世代を指し、デジタルネイティブであり、SNSネイティブ、さらにスマホネイティブでもあるといった特徴を持ちます。
今回はそんな「Z世代のコスメ事情」を、株式会社N.D.Promotionが全国25歳以下の237名の女性(12歳未満1名、12〜15歳72名、16〜18歳111名、19〜22歳39名、23歳〜25歳14名)を対象に行った美容にまつわるアンケートを基にご紹介します。
「Z世代」のお金事情…コスメに使えるのはいくらまで?
■「Z世代」のひと月に自由に使える金額は…5000円未満が半数以上
Z世代がひと月に自由に使える金額は5000円未満が全体の51.9%と半数を少し上回りました。実際に、ひと月に自由に使えるお金が5000円未満のリアルZ世代コミュニティ所属のメンバーによれば、「美容系の商品だけでなく、趣味に充てるお金も多く、美容系の商品はできるだけ安く抑えたいですね。安くても品質の良いものを選ぶようにしています。」といった意見が。限られた予算の中でコスパの良いアイテムを求める傾向が強いようです。
■コスメアイテムに出す金額は…1000円から3000円未満
実際にコスメにかけている金額を調査すべく、『各アイテムについて普段購入している金額・購入しようと思える金額』について尋ねたところ、スキンケア・ファンデーションや下地・ベースメイクアイテム・アイシャドウ・リップの5項目で1000円以上〜2000円・3000円未満を選んだZ世代が、それぞれ半数近い割合を占める結果となりました。アイテム別に詳しく見ていきましょう。
【アイテム別】コスメアイテムにいくらかける?
■スキンケア
1000円未満 22.4%
1000円以上~3000円未満 55.7%
3000円以上~5000円未満 13.1%
5000円以上~8000円未満 5.9%
8000円以上~1万円未満 0.8%
1万円以上~1万5000円未満 1.3%
1万5000円以上 0.8%
買おうとは思わない 0%
他のアイテムに比べ、比較的金額が高い傾向にあるスキンケアアイテムでも最も多かったのは「1000円以上~3000円未満」でした。Z世代となると、校則などの関係からまだあまりメイクをしないという人もいると思います。そんななかでもスキンケアは年齢問わず重要になってくるので比較的お金をかけたくなるアイテムなのかもしれません。
■ファンデーションや下地
1000円未満 31.6%
1000円以上~3000円未満 46.9%
3000円以上~5000円未満 11.8%
5000円以上~8000円未満 1.7%
8000円以上~1万円未満 0.8%
1万円以上~1万5000円未満 0.4%
1万5000円以上 0%
買おうとは思わない 6.8%
ファンデーションや下地となると、プチプラ価格で大体1000円前後~2000円程度といったところでしょうか。となると、3000円以内に集中するのも納得です。
■ベースメイク(コンシーラー、パウダーなど)
1000円未満 40.9%
1000円以上~2000円未満 44.3%
2000円以上~3000円未満 6.3%
3000円以上~4000円未満 3.0%
4000円以上~5000円未満 1.7%
5000円以上 0.8%
買おうとは思わない 3.0%
学生のうちなどはまだベースメイクをしっかり作りこむというよりかは、ちょっと顔色を良く見せたいというように整える程度にメイクする人が多いかもしれませんね。となると、デパコスなどではなくプチプラアイテムで気軽に使えるものが重宝されそうです。
■アイシャドウ
1000円未満 26.6%
1000円以上~2000円未満 47.7%
2000円以上~3000円未満 19.4%
3000円以上~4000円未満 3.0%
4000円以上~5000円未満 1.7%
5000円以上~8000円未満 0.3%
8000円以上 0%
買おうとは思わない 1.3%
600円台くらいからプチプラアイシャドウがあるなか、1000円以上に集中し、2000円以上3000円未満もそこそこ割合が高いことからアイシャドウにかける金額はベースメイクなどに比べてこだわりが強いように感じられます。コロナ禍のマスク生活で目元が印象を左右することも影響しているのかもしれません。
■リップ
1000円未満 22.4%
1000円以上~2000円未満 57.4%
2000円以上~3000円未満 7.6%
3000円以上~4000円未満 9.2%
4000円以上~5000円未満 3.0%
5000円以上 0%
買おうとは思わない 0.4%
リップは女の子が一番最初にこだわりを持つアイテムといってもいいのではないでしょうか。高校生活を振り返ると、リップでデパコスデビューという友達が結構多かったように思います。実際デパコスのリップと言えば3000円台のイメージがありますが、他のアイテムが金額が上がるにつれ割合が減るのに対して、リップは3000円~4000円が少し割合が高いことからもそういった傾向が読み取れそうです。
■チーク
1000円未満 58.2%
1000円以上~2000円未満 24.5%
2000円以上~3000円未満 1.7%
3000円以上~4000円未満 0.4%
4000円以上~5000円未満 0.4%
5000円以上 0%
買おうとは思わない 14.8%
他のアイテムに比べてチークは1000円以下の割合が最も高く、また「買おうとは思わない」の割合も唯一の2桁ポイントという結果になりました。確かに、安いものでは400円近くで買えるものもありますし他のアイテムより金額が低くなる傾向は当然のことなのかもしれません。また、学生のうちはナチュラルメイクを心がけている人もきっと多いはず。メイクしてる感を出さないためにもチークは必要ないと考える人もいるのかもしれませんね。
「Z世代」の美容に関する情報収集、主流はSNS
アンケートにて、「コスメや美容の情報を参考にしているSNSは何か」を尋ねたところ、Instagramを選択したZ世代が97.9%と、ほとんどのZ世代がInstagramを利用して美容に関する情報収集をしているということがわかりました。SNSネイティブと言われるZ世代なだけあって、様々なSNSを駆使して情報収集を行っていることが分かります。
また、特に参考にしているSNSについても、Instagramを選んだZ世代が最も多く、半数を超える60.8%という結果となりました。実際にInstagramでコスメや美容の情報収集をしている、リアルZ世代コミュニティ所属のメンバーによると、「Instagramはハッシュタグで検索して情報収集をしています。さまざまなブランドの同じような色のリップの比較などのようなまとめ投稿をよくみています。Twitterではレビュー系投稿、YouTubeではメイク方法の動画など、SNSによって使い分けて情報収集をしています。」とのことでした。
「TikTokをみてコスメやスキンケア用品を買ったことがあるか」を尋ねたところ、42.2%のZ世代がコスメやスキンケア用品を買ったことがあると回答しました。実際に買ったことがある商品として、アイシャドウやフェイスパックなどを挙げたZ世代が多くいました。実際に買ったことがあるリアルZ世代コミュニティ所属のメンバーによると、「TikTokの投稿を見て、保湿ジェルを購入しました。動画でレビューしてくれるので、使用感や効果がわかりやすいなと感じました。使用感や効果などのレビューがないとSNSで知った商品も買おうとはならないので、レビュー投稿はよく参考にしています。」とのことでした。
Z世代の若者は限られた予算の中でSNSのレビューを参考にしながらプチプラブランドなどのコスパのよいコスメアイテムを追及している傾向があるようです。今日紹介した記事の内容をコスメ選びなどの参考に是非してみてくださいね♡(山口彩楓)