最も積極的なのは韓国男子!日中韓のマッチングアプリ事情を比較してみたら…

コロナ禍の出会いの場としてマッチングアプリの需要が高まりつつあります。他の国と比較した日本人は「奥手」「控えめ」などと言われることが多いですが、各国のマッチングアプリ事情は一体どのようになっているのでしょうか。

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今回は株式会社Parasolがマッチングアプリ「Tantan」の利用者2941人を対象に行った日本・韓国・中国の利用者のユーザーの恋愛に対する行動を比較調査を基に、それぞれの国のマッチングアプリの恋愛事情をご紹介します。それぞれの国で特徴がよく表れているのでぜひ最後まで読んでみてくださいね♪

顔写真の掲載率No.1は「韓国男子」


顔写真の掲載率

マッチングアプリ「Tantan」の利用者を対象に、「自身のプロフィール写真の登録枚数」を調査したところ、日本ユーザー・中国ユーザーは、男性よりも女性の方がプロフィール写真を多く登録しているのに対して、韓国男性は「80%」が「プロフィール写真を2枚以上登録している」と回答し、女性よりも多いということがわかりました。

「TantanJapan country manager」の石川氏によると「韓国のローカルマッチングアプリでは『プロフィール写真の登録は、最低3枚以上』がルールになっているためだと思います。それに比べて日本や中国では、プロフィール写真の必須登録枚数を設定しているマッチングアプリがないので、差が出ているように思われます」と分析。

また、韓国事情に詳しい韓国トレンドライター・K-POPゆりこ氏によると、「韓国では『チャナワッタ』という言葉があります。これは直訳すると「映りよく仕上がった」という意味です。日本で「盛れてるね!」というと「実物より可愛い・かっこいいということ?」とマイナスな受け取られ方をされることもあります。しかし韓国では写真映りが良かった時の褒め言葉として、100%ポジティブに使われています。男性でも、映った写真を確認して『俺、いま写りよくないからもう一回撮って!』とお願いするのが普通です。また、男女ともに自撮り文化ができており、例えばケーキを食べたよ!と写真を送る時、日本人はケーキだけを送ることが多いですが、韓国ではケーキと一緒の自分を送るのが普通です。自分の写真を相手に見せることに抵抗がないのが、昨今の韓国の文化です」と分析しています。

韓国ドラマなどでも見受けられますが、会えない時に自分の写真を送ったりするように写真は愛情表現の一種として認識されています。日本の男性ユーザーのように、「マッチングアプリを登録したけど、いい写真がない!」と困ってしまうようなことは韓国では考えられないのかもしれません。

 

初デートまでの道のり比較! 日中韓でこんなに差が!


30通以内で初デートする割合

「メッセージ30通以内で初デートにする割合」を調査したところ、日本ユーザーは「70%」、中国ユーザーは「75%」であるのに対し、韓国ユーザーは「54%」という結果になりました。韓国ユーザーは、初デートまでに多くのメッセージを重ねる傾向にある一方で、日本・中国ユーザーはメッセージは30通以内で比較的少ない傾向にあることがわかりました。

1週間以内にデートする割合

また、「マッチング後1週間以内に初デートに行く割合」を調査したところ、日本ユーザーは最も少なく「30%」、韓国ユーザーは最も多く「55%」、中国ユーザーは「47%」が1週間以内にデートに行くことがわかりました。

このことから、韓国ユーザーは1週間以内という短い期間でたくさんのメッセージを交換して会う「メッセージ短期集中派」、日本ユーザーは他の2カ国と比べるとメッセージ数は少なく、会うまでの期間も長い「メッセージ重視の慎重派」、中国ユーザーはメッセージは少ないけれど会うまでの期間が短い「メッセージよりもまずは会ってみる」というように3か国間の違いが顕著に表れていることがわかります。

K-POPゆり子氏は「韓国では『パンモゴッソ』という言葉があります。直訳すると『ご飯食べた?』の意味ですが、韓国では『今何してる?』という意味合いで使われることが多いです。韓国では、親しい相手にはとにかく『おはよう』『今何してる?』とチャットのように短文メッセージを頻繁に送り、近況を報告しあうことで親密になっていく傾向にあります」と韓国のコミュニケーションを分析しています。

また、先述の石川氏は「韓国男女は、メッセージで相手をしっかり選ぶ傾向にあります。『会ったら違う人だった!』ということがないように、メッセージでとことん相手のことを知って会いたいという男女が多いようです。一方中国男女は、『メッセージよりも、まずは会ってみないと始まらない!』という感覚があるようです」と分析しています。

 

日本では馴染みのないオンラインデート、中韓ユーザーは経験多数


オンラインデートの経験回数

「オンラインデートの経験の有無」を調査したところ、「あり」と回答したユーザーが、日本ユーザーは「約10%」、中国ユーザーは「約30%」、韓国ユーザーは「約40%」と、日本ユーザーはオンラインデートの経験が一番少ないという結果になりました。また、「オンラインデートの経験あり」と回答した「40%」の韓国ユーザーのうち「約半数」が「3回以上経験あり」と回答しており、頻繁にオンラインデートをしていることがわかりました。

石川氏によると「中国・韓国ユーザーはビデオ通話への恥じらいはあまりない印象です。中国ではカップル同士でビデオ通話やボイスチャットを頻繁に行うため、心理抵抗は特に低いようです」と分析。

K-POPゆり子氏も「韓国はIT化が進んでいるので、例えば決済はオンラインで、タクシーを呼ぶのはコミュニケーションアプリ『カカオトーク』で、といった感覚です。そのため、知らない人に顔を見せて話をすることに抵抗がないので、この結果になったといえると思います」と話し、中国や韓国ではビデオ通話をすることに抵抗がない文化が背景にあるようです。

一方で、日本における「オンラインデート」の経験は、コロナ前はほぼ経験なしと回答する男女が多かったのですが、コロナの影響で、「2割」のユーザーがオンラインデートを経験したと回答しました。今後テレワークが増えることが予想されるため、オンライン会議やビデオ通話に慣れていく人が増えると、恋愛においても「オンラインデート」を利用する男女が増加していくと予想いたします。

 

1か月のデート人数比較! 中国ユーザーの4割が「2~3人」と直接会うことを重視


1か月のデート人数

「1ヶ月のデート人数」を調査したところ、日本ユーザーは「0人」と回答したのが「半数以上」だったのに対して、韓国ユーザーは「1人」と回答したユーザーが「35%」と最も多く、中国ユーザーは「2〜3人」と回答したユーザーが「38%」と最も多いという結果になりました。加えて、中国ユーザーの「約4割」が直接会ってデートすることが多いとわかりました。

「とにかく会う派」や、短文で大量のメッセージをやりとりして短い期間で会う約束をとりつける韓国では1ヶ月のデートの人数が日本に比べて多くなっています。

日本では、メッセージが苦手な男性が多く、メッセージが続かない、続いてもデートに誘うタイミングがわからないという相談が増えているようです。コロナの影響でオンライン・マッチングアプリでの出会いを求める人が増えてきた日本で、恋人を作るには「メッセージスキル」が必須なのかもしれません。

 

1か月のアプローチ人数は30人以上! 最も積極的なのは「韓国ユーザー」


一か月のアプローチ人数

「1ヶ月に『いいね』を送ってアプローチする異性の平均人数」を調査したところ、中国ユーザーは男性が「28人」、女性が「15人」、日本ユーザーは男性は「25人」、女性が「12人」、韓国ユーザーは男性「34人」、女性が「31人」という結果になりました。中国ユーザーと日本ユーザーは、男性が女性の「2倍」近くの人数に「いいね」を送っているのに対して、韓国ユーザーは男女ともに積極的にアプローチしていることがわかりました。

石川氏によると、「韓国男女は、日本男女に比べて恋愛に非常に積極的です。そのなかでも特に、出会いに積極的な人がマッチングアプリを使っている印象です。また、最終的にデートに誘うのは男性、という習慣があるため、女性も気軽に「いいね」できるのではないかと思います」と分析しています。日本男女は、「いいねを相手に送る=好意が伝わってしまう」という感覚を持っている人が多く、「いいね」を送ることに慎重になっているといえます。

K-POPゆりこ氏も、「韓国はアジアの情熱系と分析する人もいるほど、恋愛に対して積極的です。『可愛いね』『かっこいいね』と同じぐらいの気軽さでいいねをしているのだと思います。また、韓国では『10回叩いて折れない木はない』ということわざがあり、しばしば『10回アプローチして口説けない女性はいない』という意味で使われることもあります。とにかく異性には積極的にどんどんアプローチしよう、というのが韓国男女の傾向です」とコメントしており、韓国では男性も女性も異性に対して積極的にアプローチする傾向にあるようです。

3か国それぞれの特徴が見事によく表れていました。特に近年の韓流ドラマブームで韓国の恋愛にあこがれを持つ人も多いかと思いますが、ここでも思わずあこがれてしまうような積極性が健在でしたね。それぞれ文化の違いの上に成り立つ恋愛観ではありますが、勉強になる部分もあったのではないかと思います。ぜひ今後の参考にしてみてくださいね!(山口彩楓)

情報提供元/株式会社Parasol