食事などでマスクを外すとき、内側と外側どっちを上にして置くのが正解?【医師監修】
まだまだ新型コロナウィルスの新規感染者は出ているものの、少しずつ仕事などで外出することも増えている今。改めて気になるのが「正しいマスクの使い方」ですよね。
たとえば食事のときなど、どうしてもマスクを外さざるを得ない場面のとき、あなたは外したマスクのどちらを下にして机に置いていますか?
どちらにすべきかを、国際保健学等を専門とする医学博士の大橋一友教授に伺いました。
Q:マスクを外したら、どちらを下にして置くのが正解ですか?
A:
まず、マスクをする目的について正しい知識をお話します。
間違ったイメージを持っている人が多いのですが、基本的に今の段階でマスクをする目的は「自分が持っているかもしれないウイルスを、唾液を通して他人に拡散しないこと」です。
ですから、マスクの扱い方で最も大切なのは、内側についた自分の唾液に触れないこと。
つまりマスクの外し方は、「ゴム部分を持って外し、外側を下・内側を上にして机に置く」のが正解です。
Q:マスクの外側にさわらないほうがいいと聞くのですが…
A:
「マスクの外側に触らない」というのは、感染源が多い環境(病院内や感染した家族と同居している場合など)における注意事項であり、一般的な生活では「内側をさわらない」ほうがより重要です。
そもそも顔に他人の唾液を浴びたくないのであれば、マスクではなくフェイスシールドが必要です。マスクではすべてを防ぐことはできません。ですから、「マスクの外側に触らない」ことに関しては、周囲に感染源となる人がいる状況でない限り、必要以上に神経質になる必要はないでしょう。
ただし、「やっぱりどうしても気になる」という人は、精神的なストレスを和らげるためにできるだけ触らないように注意するのも悪いことではありません。
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大橋 一友(おおはし かずとも)先生:
大手前大学副学長・国際看護学部教授。1982年大阪大学医学部を卒業後からこれまでの37年間、現役の産婦人科医師として活躍。前職は大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻にて17年間、看護学教育に携わる。現在はモンゴルを中心に、周産期医療の途上国支援などの国際保健活動にも従事している。