「美味しくできない」「食材が余る」料理初心者のあるある悩みQ&A8選

プロが教える!一人暮らし・料理ビギナーならではの問題の解決法


新生活で一人暮らしを始めたり、在宅勤務でおうち時間が増えたりと、さまざまなきっかけで「自炊」にチャレンジする人が増えています。でも料理って、慣れるまで意外と難しいもの。

「イマイチ美味しく作れない」

「食材が使いきれなくて、もったいない」

「この野菜って冷凍していいの?」

などなど、自炊ビギナーならではの悩みを抱えていませんか?自炊ビギナーが悩みがちなポイントとその解決法について、初心者向けのレシピ開発・指導のプロ「パパ料理研究家」の滝村雅晴さんに、Q&A形式で教えていただきました!

●お話を伺ったのは……

滝村雅晴(たきむら まさはる)さん:家事初心者の男性でも簡単にできるパパ料理研究家。株式会社ビストロパパ代表取締役。FamCookオンライン料理教室企画・講師。ゆとりうむプロジェクト(https://yutorium.jp)理事。

今回は、男女問わず「自炊デビュー間もない人」に向けて自炊のコツを教えてくださいました。

自炊ビギナーが悩みがちなポイント&解決法


慣れないことって難しく感じるものですが、自炊もその1つですよね。でも料理の腕が上達すれば、美味しい食事で自分が自宅でいつでも楽しめる上、節約効果も期待できます。
普段、家事初心者の男性に向けて簡単で美味しい「パパ料理」を提案・指導している滝村さんに、自炊ビギナーが悩みがちなことについて質問していきましょう。

Q.自炊って、そもそも何から始めたらいいですか?


A.まずは食べたいものを1品選んで、作ってみましょう。

自分が食べたいものを選んで、まずは1品作ってみましょう。「まずは作ってみる」の繰り返しが料理の腕を上達させる近道です。成功体験や達成感を重ねるために、できるだけ簡単なレシピを選ぶのがポイントですよ。
丼ものやワンプレートものは手軽にできておすすめです。お酒が好きな人なら、おつまみからチャレンジするのもいいですね。

Q.自分で作るとイマイチ美味しくなりません。どうしたらいいですか?


A.「レシピ通り」を徹底してみて!

ビギナーが味付けで失敗する原因は、多くの場合「レシピ通りに作っていないため」です。料理は組立て家具と一緒で、設計図の通りに作ればお手本と同じものができます。
自分の好きな味に近づけたくてついアレンジを加えたくなるかもしれませんが、慣れるまでアレンジは我慢! 食材の種類、切り方、計量、加熱時間など、理科の実験のように徹底して「レシピ通り」を意識してみてください。

 

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Q.味見はどのくらいの頻度でしたらいいのでしょうか?


A.「常に味見する」くらいの気持ちで正解です。

調理中はこまめに味見をしましょう。味が薄いところに調味料を加えることは簡単ですが、濃くしすぎたら後戻りはできません。
具体的には、調味料を加える前・加えた後には必ず味見が基本です。とくに味の濃い調味料(醤油など)は一度に全部入れてしまわず、何回かに分けて味を見ながら加えてください。
また、煮込み料理に材料や水を足すとき、煮込んでいく最中に数回など、工程が変わるごとに常に味見しながら調理し続けましょう。失敗が減りますし、「何をするとどんなふうに味が変わるか」を覚えられ、料理の腕も上達します。

 

Q.段取りを想像すると面倒くさくなってしまい、なかなか腰が上がりません。


A.ハードルを高くしすぎかも。イメージを変えてみて。

段取りよりも「美味しく食べているイメージ」を頭に描いてみてください。それからもう一つ注意してほしいのですが、「映える料理を作らなきゃ」「一汁三菜揃えなきゃ」なんてハードルを上げすぎてはいませんか?
味噌汁だけでも立派な料理です。「まずは1品」を目指しましょう。慣れないうちは面倒に感じやすいですが、何度か作ってレシピを体で覚えると「面倒くさい」と感じなくなりますよ。

味噌汁
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Q.「少々」「適量」「○○切り」などの料理用語がよく分かりません。


A.調理を始める前に、あらかじめ確かめておきましょう。

「中火/弱火」の違いや「くし切り」「せん切り」といった切り方の名前など、料理用語が分からないままではレシピ通りに作ることは難しいですよね。
調理を始める前にレシピをざっと読んでみて、よく分からない用語が出てきたら一度事前に調べておきましょう。Webサイトなら『白ごはんドットコム』、アプリなら『e食材辞典』がおすすめです。また食材の切り方などは、実際に切りながら解説してくれている動画を参考にしてみましょう。

※ちなみに、滝村さんが監修を務めるスマホアプリ『FamCook』には、レシピを音声ナビで聞きながら作れる機能があります。料理教室のような気分で使えるため、自炊ビギナーにおすすめ。

Q.ケチャップやマヨネーズなどの調味料が、いつも余ってしまいます。


A.簡単で、大量に使えるレシピを覚えましょう。

ケチャップやマヨネーズなどの調味料は、1本の容量が大きく、一人暮らしだと使いきれないこともしばしば。いつも余らせてしまって勿体ない……というときは、その調味料をたくさん使えて、頻繁に食べられるレシピを覚えましょう。
ケチャップならチキンライスやオムライス、マヨネーズならポテトサラダなど。食パンにケチャップとマヨネーズをかけて焼くだけの「ピザ風トースト」もおすすめです。

 

Q.10個入りの卵、3個パックの豆腐などが、いつも余ってしまいます。


A.毎日作れて、飽きないレシピを覚えましょう。

こちらも一人暮らしの人に多い悩みです。卵や豆腐といった食材を上手に使い回すコツは、毎日でも作れるくらい簡単なレシピを覚えること。
たとえば次のようなレシピなら、同じ作り方で味を変えられるのでおすすめです。

【豆腐】

  • 冷奴(醤油、かつお節、ネギ、海苔、食べるラー油、キムチ、納豆、生姜チューブなどトッピングで味を楽しむ)
  • 味噌汁
  • 鍋物など

【卵】

  • 目玉焼き(醤油、塩コショウ、マヨネーズなどで味を変える)
  • 卵焼き(ねぎ、ちりめんじゃこ、海苔、カツオ節、たらこなどを入れても◎)

 

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また、卵は2個、4個といった少ないパックで販売していますし、豆腐も1個で少量のものもあります。傷んでしまって廃棄することが多いなら、少々割高になったとしても使い切る分量を小分けで買うことを心掛けましょう。

 

Q.冷凍してもいい野菜と、そうでない野菜を見分けるコツはありますか?


A.解凍してそのまま食べる野菜は、冷凍しないほうが吉です。

野菜を長く置いておける、便利な冷凍保存。でも一般的に、水分や繊維質の多い野菜は冷凍にあまり向いていないと言われています。
とくにレタスやきゅうりなど、解凍後そのまま食べるような野菜は冷凍しないほうが吉。ただし炒めものやお浸しなど調理するのであれば、冷凍・解凍をすることで味が染みやすく、美味しくなります。
具体的には、小松菜、ほうれん草、大根などは、生のまま冷凍しておき、後から解凍して調理することが可能です。解凍後どうやって食べるのかを、冷凍できるか/できないかの目安にしてみてください。

★冷凍するとマズくなる「絶対に冷凍してはいけない野菜」知ってますか?

 

最初は誰もが自炊ビギナー。たとえ失敗しても何度か作ってみることで、料理の腕は着実に成長していきます(その際は「レシピ通り」を意識することを忘れずに♪)。憧れの料理上手を目指して、まずは簡単なレシピ1つからチャレンジしてみましょう!

構成/豊島オリカ

 

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